X



トップページmissingno
1002コメント379KB
コテ小説@不倫板 Part.2
レス数が1000を超えています。これ以上書き込みはできません。
0002名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/02(金) 18:17:34.550
10分文章練習 「おもい」


急に機の下方から湧きあがた白い霧に包まれた次の瞬間、姉ヶ崎は方向感覚を失った。
GPSは到底あり得ない数値を示し、無線で必死に呼びかけるもどこのアプローチも応答しない。
高度計もコンパスも時計も、まるで無秩序な動きをしている。狂っている。
「オレは金沢へ向かっていたんだぞ、ここはいったいどこだ」
「地面と空の境界線がわからない、高度もつかめない」
姉ヶ崎は自分が空間識失調に見舞われていることを自覚し、死を覚悟した。
そのとき、突然視界が開けた。

気がつくと姉ヶ崎のセスナは十分な高度を維持していて海面と平行に飛んでいた。
そして、眼下には一面の海。
「ん?海、そんなはずはない…ありえない…」
当惑する姉ヶ崎の視線の先に、島が見えた。孤島だ。
飛行場もなさそうだが、しかし燃料も少ない。着陸するほかない。
さいわい不時着に十分な広い砂浜が見えた。

ほうほうのていでセスナから降りたつ。人の気配はない。
と思った瞬間、砂浜に沿って広がる冥い森から数人の男たちが前触れなく現れた。
「おもーい!おもーい!」
顔立ちや肌の色からポリネシア系の人たちに見えた。
ふんどしのような布で股間を隠し、上半身はTシャツ姿、
なにやら字がプリントされているが、姉ヶ崎には読めない。
少なくともアルファベットの類ではなく、いままで一度も見たことがない文字だった。

「おもい、おもい」
リーダーらしき、筋骨隆々ひげもじゃの男が近寄ってきた。
両手を差し出し、下から上へ、あおぐような動作を繰り返す男。
あっちへ行けあっちへ行け、そんな仕草にも見える。
いつの間にかリーダーだけでなくほかの男たちも無表情に同じ仕草をはじめじわじわと近づいてくる。
「おもい、おもい、おもい、おもい」

姉ヶ崎は後ずさりした。どういうことなんだこれは、彼らは何が言いたいんだ。
困惑をよそに男たちは同じ動作を繰り返す。
「おもい、おもい、おもい、おもい、おもい、おもい」
すぐに波際まで追い立てられ、生ぬるい海水に足が濡れた。
0007名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/03(土) 07:57:28.680
10分文章練習 「たまごかけごはん」


たまごかけごはん、これをTKGと略す料理人もおります。
到底いただけない話です。

いえいえ、お料理の話だから「いただけない」と言っているわけではございませんで
料理人として食に対する敬意を欠いた言い回しではないかと
そう普段から指摘させていただいているわけでございます。

世界中にいくらでもお料理ありますが
略号で呼ぶお料理、ありますか?
私が知る限りABCスープ(学校給食で出てくるアルファベットパスタを使ったスープ)と
BLTサンド(ベーコン・レタス・トマト・サンド)くらいしか思い浮かばない。

 べーこんれたすとまとさんど
 たまごかけごはん

ほら並べてみるとわかりますが、後者はわざわざ略すほど長い名前なのとかと腹立たしくなる。
ABCスープはお子さまの教育にかかわるものでしょうから、料理人のわたくしがとやかくは言うまい。
しかし、BLTサンドすらわたくしは、この単純な料理に敬意を表し、
安易に略さずフルネームで呼びながら69年を生きてまいりました。
ですから当料理教室ではたまごかけごはんをTKGなどと訳すことはございません。
企業名じゃあないんだ。
YKKだのKDDIじゃあるまいし、まったくばかばかしい話です。

前置きがつい長くなってしまいました。
本題のたまごかけごはんの作り方についてお話いたしましょう。
熱々炊き立てごはんに生玉子を乗せて醤油たらして食す料理、
ただそう思ってる方々も多いかと思います。
さにあらず、さにあらず。
料理人からしてこれほど奥深い料理はないと断言いたしましょう。
0008名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/03(土) 07:57:43.380
まず、全卵を使うレシピと卵白と卵黄とに分けるレシピがございます。
たとえば、熱々ごはんにまず卵白だけ。
これをふわっとするまでお箸でかき混ぜます。
そのとき適量の塩と2,3滴のお醤油を調味料として加えます。
お醤油は多すぎてはいけませんよ、控えめに、あくまで隠し味程度。
ふわふわになったごはんのうえに卵黄をそっと乗せましょう。
盛り付けのセンスが問われるところですから慎重に。
そして、卵黄を少しずつ崩しながら食べるのです。
ふわふわの卵白ごはんに濃厚な卵黄の風味がたまらない。
これまでにない繊細な玉子かけごはんを味わえましょう。

卵白と卵黄を分ける。
たったこのひと手間が劇的に玉子かけごはんの在り方を変える。
さらに、卵白だけをかき混ぜておく、あるいは卵黄だけをかき混ぜておく、両方をかき混ぜて使う、
これでも味が違ってまいります。

さらにここに生玉子とご飯の可能性を引き出す無数の調味料の掛け合わせによって
玉子かけごはんに無限のヴァリエーションが生まれてまいります。
先ほどのレシピ、お塩をトリュフ塩に変えほんの数滴上等なオリーブオイルを加えてみましょう。
まったく違った料理になりましょう。
日本古来の由緒正しき玉子かけごはんが、あっという間におしゃれなフレンチになる。
食器をいつものごはん茶碗ではなく、お皿を使ってごらんなさい。
上等なリゾットとしてお客様におだしできる立派な料理になるのでございます。

お話はこのあたりで終えまして、そろそろ実際の調理に移ってまいりましょう
本日のお料理は「カリブの風を感じるカンクン風たまごかけごはん サボテンフルーツとメキシカンBBQを添えて」です。
0011紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/09/03(土) 08:22:57.410
「思っていた人と違う」

初対面で二言三言話して気に入られて、親しみの態度で接してくる人は多い。
が、私は常に自分のままでいて特に相手によって態度を変えるということもない。
その時その時で感じたままに振る舞い、人の顔色を窺うこともしなければ、特に人目を意識することもない。
普段仲良くしてる人に対しても違うと思えばガンガン突っ込んだりもするし、時には批判を浴びせることもある。

ある日、それまで私のことを普通以上に持ち上げていた人が突然、表記のようなことを言い出す。
思ってた人と違う、残念だがっかりだのと。

それを聞いて答える。
そう、だから何?と。

残念に感じているのはわかる。私を見て相手がそう感じたと私に言って来てるのである。
私の態度に対してがっかりしてるという表明だ。
ストレートに言えば、態度を改めろということだろう。

そんなあなたは好きじゃない、私に好かれたければこうしてほしいという要望だ。
もし、私が相手に好かれたいと思えば態度を改めるだろう。
だが、嫌われても構わない程度の相手であれば特に改めることもない。
というか、自分では初めからこうなのでなぜあなたに好かれるために変えなきゃならないのか?という疑問さえ湧いてくる。
それでも重ねて言ってくる。
0014紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/09/03(土) 08:26:42.570
続き

相手が私を好きになったり嫌いになったりする理由は
私そのものが原因でなく、相手の私に対する要望が通るか通らないかが原因だったりする。
もうこうなると、私自身は全く関係のない話になってくる。

相手に合わせて私が動かないと相手に好かれない、となると
面倒くさくなるので
私にとって相手は不要な存在となる。
それでも相手はまだ何か言ってくる。

自分の好むような存在でいろ、自分の満足できる振る舞いをしてくれ。
さもなくば、あなたは嫌われる。

そして私は思う。あなたは私にとっていかほどの人間なのか、とw
0015名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/03(土) 09:20:06.420
蜂子らしい文体ですよなw
文体の話はよいとして

まあ、その話の相手が誰かはわかるし
おそらく蜂子の立場が悪くなるのを恐れての純粋な忠言だったんだろうと思ったりもするんですが
それを重ねてあーしろこーしろ言ってる間に
だんだんその純粋性が失われていくんですよな

「なぜ自分の純粋な好意をわかってくれないんだ」と憤りむきになっていくうちに
「自分の忠告に従わせたい」という欲望がめばえてきて
最初は純粋だった想いが、だんだん権力への欲望に変化していく
まあ、よくあることです
オレにもあることだから注意したいと思うんだけれど

みんな、いい大人ですからなw
一度目は真剣に、重ねるにしても二度目は軽く、
それ以上はなにも言わずにうまくいかないときのバックアップに備える
そういう配慮が関係を長続きさせるコツでしょうねw
0016名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/03(土) 09:24:08.130
10分で書ける文章量、オレが計ってみると500~600文字なんですよね
会話体の文章ならもう少し多く書けるが

でも、構想の時間が数分くらいはあるからもう少し時間がかかってる
構想もなしに書き始めると、原稿用紙1枚分のテキスト程度でも
たぶん何時間もかかるんだろうなと思う

白紙の前で頭を抱えてうんうんうなってるステロタイプな作家やマンガ家のイメージがあるけど
人によってはいちばん時間がかかるのは構想なんだろうなと思う
構想があれば、実際には決まった時間でできるんだろうと思う
0026名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/03(土) 10:44:30.320
おもい


子供の頃の話
私の母はお盆の頃
墓参り等を兼ねて実家に私達を連れていってくれた。
祖父の家は古い日本家屋で間口は狭いが奥深い作りとなっていた
前側は店舗で横の通路から入ると木の長い廊下が、奥の庭まで続いていて私は従兄弟達とそこを行ったり来たり鬼ごっこをするのが大好きだったのだ。
井戸水に沈めたサイダーや西瓜を引き上げて食べる喜び
朝は祖母がとってきたアサリの佃煮や卵焼き味噌汁。
母は朝起きるのが苦手だったから家はいつもパン食だったので
この朝ご飯は楽しみだった
祖父の家には縁側があってそこもまた私のお気に入りの場所だった祖父はそこに自分専用のベッドを置いてステテコ姿で新聞を読む
何とも言えず気持ちよさそうで、私はそこにどうしても寝転がってみたかった。
けれどもいつ見てもそこには祖父が居て、中々寝ることは叶わなかった。従兄弟達と遊びながらチラ見して、私はその機会を狙っていたのだ。
ある日とうとう祖父が居ないベッドが空の時を発見して、喜んでそこに行くと、その上に何と入れ歯が置いてあった
入れ歯を見たことのなかった私は大きな衝撃を受けたと同時に、薄気味の悪さを感じて、もうその瞬間からベッドはどうでも良くなったのだった
今でもその事を思い出した時は「そこに寝るなよお前ら、そこはワシの場所や!」という祖父の高笑いが聞こえる気がする。








祖父のおもい?wは
0032紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/09/03(土) 12:34:44.780
>>15
特定の誰かってわけでもなく、結構多いんだよこの手の人

アネモネが思い浮かべた人もそんな感じだし
言い寄ってくる男もそうだし
ここにいるコテや名無し達にもいる
0036名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/03(土) 13:35:17.050
>>35
あるよ
おはちのスレでおはち以外のコテの会話するな等
まあそんなことでよく文句いえるなってくらいうるさい
0041名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/03(土) 14:44:01.970
「ナビゲーション」1

昔はカーナビなどという便利なものはなく、知らない土地へのドライブはもっぱら地図との格闘だった。

そんな今から30年ほど前のある時期、マスオとハチコ、付き合いだして3年バツイチ同士の喧嘩の絶えない中年カップルがいた。
「おいハチコ、実は車買ったんだ今度ドライブ行こうぜ」
「あんたそんな金あったらわたしに香水ぐらい買ってきなさいよね、で、どんなん買ったのよ」
「見てのお楽しみさw行きたいとこ連れてってやるから地図で調べてルートのナビゲーションも頼むよ」
「しょうがないわね、わかったわどこでもいいのね」
なんだかんだ文句を言いながらも結構ウキウキなハチコは目的地を決め地図でルート確認に没頭した。

ドライブ当日の朝、車種についてはたいして期待もしないで待っていたハチコの想像の斜め上を行くオンボロ車が近づいてきた。
(まさかコレじゃないわよね)
ハチコの目の前で嫌なブレーキ引き摺り音を鳴らしながら止まるそのオンボロ車、4ナンバー貨物のワンボックスである
「嗚呼...」
テンションだだ下がりのハチコをよそにマスオはテンションMAX
「ヘイハッチー!今日は2人の記念すべきファーストドライブyouのナビゲーションでレッツエンジョイトゥギャザートゥギャザーフォーーー!」
「さっさと出して、3つ目の信号左」
「はい」
こんな感じでスタートしたドライブだったがそこはハチコ時間を無駄にするほど愚かではない、せっかく行くなら楽しむべしと気持ちを切り替え目的地までの道のりのナビゲーションに集中した、そしてある地点で急にハチコが
「あ、そこの駐車スペースに入って」
と指示を出してきた。オマスは従い駐車場に車を止めた。
「なんだいここは?まさかここが目的地なのか?」
「そんなわけないじゃないの、ここね、隠れた絶景ポイントらしいのよ、ほらこっち来て」
オマスの手を引き駐車場の端にまで行くとそこには眼下に広大な景色が広がっていた。
0042名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/03(土) 14:45:05.510
「ナビゲーション」2

「おーー、いつの間にかこんなに登ってきてたんだな驚いた、よく知ってたなこんなとこ」
「へへっwすごいでしょ、いろいろ調べたんだから」
その後も随時ハチコの指示でいくつかのポイントを経由して目的地に着き、そこの名物の納豆サンドウィッチを堪能して帰途についた。
「楽しかったね、また連れてってねオマス」
「ああ、ハチコのナビゲーションは完璧だったよまた行こうぜ」
ハチコを送って家に着いたオマスは車内にハチコが使った地図が残っているのに気付いた。
今回のルートを地図で辿ってみると、細かく右左折ポイントがマークしてあり、経由した場所にもかわいくハートマークが記してあった。
(ハチコのやつ、しっかり計画してくれてたんだな)
とホッコリするオマスなのであった。
こんな楽しい初ドライブだったがこの時が2人の愛の頂点なのであった。

日に日に態度が冷たくなっていくオマス、他の女の影もチラホラ見え始めている。
あの初ドライブから約1年が経過した頃、約束もなく急にオマスがハチコのマンションにやって来た。
「ハチコ、すまない別れてくれ、もうお前とはやっていけない」
数秒の沈黙の後ハチコは
「いいわ、もうわかってたから、その代わりもう一度だけドライブに連れてって、あのボロ車すぐ壊れちゃって約束したのにまだあの一度っきりしか行ってないじゃないの、レンタカーでもなんでもいいから、お願い」
「わかった、用意する、また目的地はハチコが決めてナビゲーションしてくれ、来週でいいな」
「うん、ありがとう」

最後のドライブ当日、オマスは使える限界の金額で借りられるレンタカー、トヨタソアラGTツインターボに乗ってやって来た。
「ありがとう、奮発してくれたのね嬉しいわ」
「まあ最後だしな、お互いいい思い出にしよう」
ハチコの手にはまたナビゲーション用の地図があった、そこには前回と同じくしっかりと右左折ポイントとハートの経由ポイントのマークが記されていた。
その中にひとつだけ、ルートの途中のある山道のなにもなさそうな場所に×印がつけられていた、それがなにを意味するものなのか、その場所に着くまでオマスは知る由もなかった。

そしてハチコのナビゲーションにより文字通り「最後の」ドライブがスタートしたのである。
0049名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/03(土) 17:21:28.160
>>32
最初の動機は純粋な好意とか心配からはじまるんですよね
ここは信じていいんだけど
途中から少しずつ変質していくってところが、なんていうかめんどくさいところなんですよねえ
本人は最初の純粋な心配が持続していると信じているんだが
実際はそうではない

まあ、会社でも家庭ですらもよくあることだ
だからいつも自分を監視しないといけないんですけどな
とくに「自分がよいことをやっている」と思っているときほどw
0051名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/03(土) 17:26:10.460
>>24 >>31
そう、そこがオチなんだけど、とてもささやかなオチ
構成はわりと単純なのに余計な情報が多くてだらだらとした一方的な会話文が続いてからの
ほんの小さなオチ

饒舌さとオチがつり合いとれてない文章って
もしかしたらじわじわ系の面白さ作れるのかなって思って書いたけれど

改めて読み直すと、こういうアンバランスな文章って、
自分で書いてて思うんだがオレの5chのレスに似てますよな
自分としては実験のつもりで書いたんだけど
いつもとあんまり変わらんような気もしてくるw
じわじわな面白さがあるか、自分ではよくわからない
0052名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/03(土) 17:31:12.190
>>26
情景が目に浮かぶようなエッセイですよな

オレの母方の実家も古い商家で、奥行きがある暗い家だった
天井がやたら高く、天井板がすすけたように黒くて、
夜、座敷に寝かされるとき怖かった記憶がある

オレのじいちゃんも入れ歯だったけれど
それを水を張ったコップに入れて台所に置いておくんですよなw
朝、水を飲みに行くのに台所に行くと目の前に置いてある
朝からそれを見るのがしんどかった

しかもじいちゃんは、専用のコップを使おうとかいう気がなくて
近いところにあるコップならなんでも使ってた
なのでオレは、入れ歯が入らないくらい小さなキリンビールのコップばかり使ってました
それなら安全安心だったからw
0054名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/03(土) 18:02:01.560
>>52
昔の家って天井高かったよね
黒い天井は怖いと思うわ、私は病気になると天井の木の模様ばっかり見てた記憶がある。よく病気したんかな
wコップのこと分かるーっ
声出して笑ったー
0069名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/04(日) 06:24:55.040
こう言うたらなんだけど、
オレのお話のオチもわかりにくくて、Pやんも気づかなかったくらいでしてね
オチがお話の面白味全てではないんですよ

この名無しはいつも悪目立ちしているけど、
ほんとうに文章を読んだり書いたりする楽しみがわかっとらんなと思う
0070名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/04(日) 06:28:08.970
黒い天井の件

いま思い返してみると、あの天井板が黒いのって、
お線香の煤が原因だった気がする
座敷には大きな仏壇があって
だいたいオレが行くときは盆暮れ正月で来客が多い時期でもあったから
いつもお線香が挿してあった

ものすごく古い家だったし何十年もそうやって燻され続けて
天井が黒くなってたんじゃないかなあと思ったりする
0073名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/04(日) 06:41:10.350
10分文章練習 「キス」



キスと〈開かれ〉
森鴎外作品におけるキスをめぐるジェンダー形成表象とAgamben生政治論との接合

姉ヶ崎百音男


【要旨】

キスと呼ばれる行為はいくつか類型分類が可能であるものの、とりあえず「口唇を
他者の肌ないし粘膜に押し当てる行為」と定義されよう。前思春期という児童の心
理状況からいわゆる「大人の」心理への移行過程において、キスがどのような意味
を持つのか、そもそもどのような心的起源を持つのか、これまで十分な考察がなさ
れてきたとは言い難い。もっとも古い研究はFreudによる口唇期論であるが、それ
以降の研究の深まりは性心理学分野ではほとんどなかったと言える。
当研究は、性心理学にこだわらず、文学理論、イコノロジー、神話学、人類学など
の諸研究におけるキスの心的機能や社会的機能に関する研究を概観し、さらに森鴎
外『ヰタ・セクスアリス』の接吻と性欲についての短い言及を分析しながら、時期
が違ういくつかの作品における接吻シーンの比較検討を経て、明治期知識人男性の
ジェンダー形成とキスとのかかわりをスケッチする。そのうえで、とくに前思春期
から思春期にかけての「他者との接触/対立/超克と融和」すなわち「主体を弁証法
的に確立するリニアーな過程」とされてきたキスに関する従来の仮設を批判的に検
討し、思春期における実存の〈開かれ〉(Agamben)過程、生政治化されていく主体
の変容過程としてキスを記述しなおしたうえで、ジェンダー形成論とも関連づけつ
つ理論化の可能性を示唆する。
0076名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/04(日) 06:48:42.480
>>72
香料が含まれているから、美味しくないんじゃないですかねえ
あと、もともと線香は、杉の若葉を練り固めて作ったものだから
あまりに大量の煙で燻したら、
もしかしたら食べてアレルギーを起こすというひとも出てくるかもしれません

いぶりがっこも、あれは普通は囲炉裏ないと作れませんしね
香料含まれてる線香では難しいのと
線香では部屋の温度が上がらないから乾燥に時間がかかって
いぶりがっこのような状態には簡単にはならないかもしれません

真面目に考えるような話じゃないがw
0077名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/04(日) 06:54:09.100
いぶりがっこは冗談だったんだけどw

線香って原料は杉なんだ
香料入ってるから食べ物にはダメだよね
素朴な疑問に応えてくれてありがとう
0078名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/04(日) 06:54:42.700
10分文章練習のお題募集します
お題は一文節、もしくは二文節の日本語限定
なんかこいつに書かせたいというひとは
「お題」と明記してレスしておいてください

ただし、必ずそのお題で書くとは限りません
また、たぶん1日1題しか書きません(書けません)
0080名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/04(日) 06:57:24.810
>>77
昔は杉の若葉を使ってて
いまは違う原料を使ってるところも多いかもしれません
煤を嫌う家も多いので、あまり油脂分が含まれていないお線香も多くなってると思います
(油脂が多いと煤が出るから)

昔から日本で作ってる和ろうそくは油脂分が少ないのであまり煤は出ないんですよね
洋ロウソクのほうが煤が出やすい
0081名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/04(日) 06:58:53.790
ああ、高い線香って中国にはあるですよな
日本ではそこまで高いのは見かけないような気がする

和ろうそくにはやたら高いのがあるけど
0092名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/04(日) 08:09:25.010
不倫と関係ないコテばかりが集まるスレたててまぁ
誰だったか不倫と関係ないコテスレは板違いだとか吹いてまわってたよねえwこいつらホント自己中のカタマリだよな
0095名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/04(日) 08:26:03.540
アネモネどう思う?

0253
名無しさんといつまでも一緒 sage 2022/09/04 08:20:06.19
アネモネはメンヘラになりそうな環境におったのにメンヘラにならんかった感じやな
0097紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/09/04(日) 10:59:13.560
お題、「不倫について」


それぞれの立場から語る板でございます
0099名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/04(日) 21:53:29.710
>>95
どう思う?と言われても、オレは「メンヘラになりそうな環境」で育ったという認識ないし
仮にそういう環境でなくても、いわゆる「メンヘラ」になるひとはいるし
ケースバイケースでなんとも言いようがない気がする

強いて言えば、オレが社会生活が困難な強度の「メンヘラ」にならなかったのも
偶然ではないかなと思いますけどな
少なくとも、自分ではどうすることもできない力で
そういうひとたちはそうなるんだろうとオレは考えているので
0101名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/04(日) 22:22:17.190
10分文章練習 「不倫」



「どうだった? 東京は」

サバの味噌煮を口に入れたまま出張帰りの主人は私に言った。
彼のこの癖、私は嫌いだ、ずっと昔から。でも一度も言えないでいる。

「楽しかったわよ。彩香も茜も元気そうで。茜の赤ちゃんはもうつかまり立ちできるんだって」
「そうか、それはよかったな」

主人は笑いながら言った。咀嚼途中のごはんがちらりと見え、目をそむけたくなった。
彩香も茜も私も大学の同期で、彼の教え子で、ゆるいつながりが10年ほど続いている。

「赤ちゃんか、うん、いいもんだな」

私に確認するように顔を見ながら主人は言う。
今夜は私を抱くつもりなんだなと思った。
日が替わるころ私のなかの、昨日の感触が、においが、吐息が、すべて上書きされる。
私のなかから消えてしまう。

「そうね」

赤いミニトマトをつまみあげながら、そっけなく答えた。
0102名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/04(日) 22:22:44.780
+ + +

翌日もよく晴れていた。
秋田の空は広い。高い建物がたいしてない街だから、五庵山くらいまでは目の前を遮るものはない。
そのかわり、この街の空は蓋のようだ。私たちの頭上を覆う大きな蓋。
むかし読んだポール・ボウルズの小説にそういうお話があった。

身体が少しだるい。
洗濯物を干し終わってソファに座ろうとしたときスマホが鳴った。

「おはようございます」

スマホから響くあの子の声は明るかった。

「あの、いま近くまで来てるんです。新幹線で来ました」

まるで探し当てた飼い主を見つけた子犬のような明るい声。
一昨日の別れ際の彼は、遠目にも心細げに見えた。
細身のダンガリーシャツに少しオーバーサイズのカーディガンを羽織って、
肩を落として改札口の前に突っ立っていた。

「よかったらお茶だけでも飲みませんか? 1時間ほどでいいんです。どこかケーキがおいしい喫茶店があれば…」
「ごめんなさい、今日は会えないのよ」
「え? 予定があるんですか? 明日までこっちにいるつもり…」
彼の言葉を遮るように、自分でも予想外に強い口調で言った。
「いえ、〈会えない〉のよ、もう会えないの」

「………そうなんですか。わかりました。突然来たので迷惑かけちゃいましたね。帰ります。家に戻ってメールします」
声を振り絞るように、でも精いっぱい明るく答える彼に返事をしないまま通話を切り、
私はソファに深く沈んで目をつぶった。
たった2分ほどの電話だったのにとても疲れてしまって、目眩を感じるくらい脱力していた。
0103名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/04(日) 22:23:41.330
+ + +

窓の外には、相変わらず青い空が広がっている。
雲ひとつない、乾いた冬の空。
近所の小学校からはチャイムの音、続いて子どもたちの声が聞こえはじめる。
昼休みの時間なんだろう。

のろのろと腰を上げ、インスタントコーヒーを作る。
食欲はない。
あの子はこの街のどこか、この空のしたをまだ歩いているだろう。
ふたたび、そして決定的に捨てられて。
どこにいくあてもなく、なにも聞こえず、
私がどこかにいないか探しながら、むやみに歩きまわっているのだろう。
私はほとんど確信していた。

ポール・ボウルズの小説では、
サハラ砂漠の縁にあるひなびたホテルでヒロインに男はこんなことを言う。
この広大な空は、空の向こうにある何かから自分たちを庇護しているような気がすると。

 「でも、何が背後にあるの?」
 「何もない、と思う。暗黒があるばかりだ。まったくの夜だ」

まったくの夜。
そんなところに子犬のような彼を連れて行くのをわたしはつらく思ったのだ。
彼はこことは違うどこかへ向かってくれたほうがいい。

もう少し違うところ?
私の知るこの同じ空しかこの世を覆う空がないとしても、違うところなんてどこにもないとしても、
それを思い知ってしまうまでは、あの男の子には旅を続けさせてあげたい。
「人は無限の機会があると思い込んでいる」。
たしかにそうだ。
でも思い込んでいられる間は、たくさん遠くまで歩いたほうがいいと、私は思った。

それから私はひとりで、
あの子のように、小犬のように泣いた。
0106シン・ヨシコ ◆BcaCp9aHJ6
垢版 |
2022/09/04(日) 22:36:08.000
いいですねー
すごい
まるで作家さんみたいです

不倫というか昼顔というか、短い中にいろんな要素があって
想像力が膨らんで、そして胸キュンな話ですね

わざとなのかわかりませんが「主人」って言い方がちょっと気になりました
「夫」の方がしっくりくるような気がします
0112シン・ヨシコ ◆BcaCp9aHJ6
垢版 |
2022/09/04(日) 22:43:50.130
でも男と女を逆にしてもいけるかも
男と若い娘との情事の終焉だと思えばイメージできる
ちょっと切ない話
0113シン・ヨシコ ◆BcaCp9aHJ6
垢版 |
2022/09/04(日) 22:45:23.250
ナイスガイも若い新入社員の女性と不倫して
嫁バレして、泣く泣く別れたらしい
幸せになってくれと願いながら涙で枕を濡らした夜もあっただろう
と思うと草
0118シン・ヨシコ ◆BcaCp9aHJ6
垢版 |
2022/09/04(日) 22:50:55.820
昔見たドラマで、嫁が台所でたくあんを切っていて
腕からたくあんの汁がポトッと落ちているのをみて
嫁に嫌悪感を持って浮気に走るっていうシーンがあった
どんなドラマだったか覚えてないけど、そのシーンだけは異様に
脳にこびりついた

人が誰かを嫌いになる時、その一瞬がリアルだった
0123シン・ヨシコ ◆BcaCp9aHJ6
垢版 |
2022/09/04(日) 23:05:25.840
不倫の映画だと、何度も5ちゃんにも書いたことあるけど
イタリア映画の「向いの窓」っていうのがすごく良かった
0127名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/04(日) 23:08:16.780
旦那の親もそうだった
鼻水噛んだティッシュで机拭いたりした挙句の食器入り
飲んだ湯呑みを布巾に臥せてまた飲む時とって飲む
どれもこれも私の育った環境には無かった習慣だよ
0134シン・ヨシコ ◆BcaCp9aHJ6
垢版 |
2022/09/04(日) 23:20:43.480
「向かいの窓」っていう映画は
2003年ごろのイタリア映画
同じタイトルのアメリカ映画もあるみたいだけどそっちではないw
イタリア映画ってところがキモだと思う

ストーリーは
労働者で日々の生活に疲れた若夫婦がいて
子どものことやいろんなことでケンカが絶えない
妻は夜更けに1人窓の外を眺めるのが日課だった

向かいに素敵な男性が引っ越してきて
その様子を妻は夜ごと眺めている

その男性はインテリでいい仕事をしていてリッチだった
ある日向かいの窓の男性も
女性が向かいの窓からこっちを見ていることに気がついて
恋が始まる

で、、、
という話なんだよ
0138シン・ヨシコ ◆BcaCp9aHJ6
垢版 |
2022/09/04(日) 23:25:49.920
ここからはネタバレになります

2人は互いに惹かれ合うようになり
一夜をともにしよう、そして旦那さんとわかれて一緒に暮らそう
みたいな話になるのだけど
最後は妻は夫を裏切れずに未遂で終わって
向かいの窓の男性とは別れ元の生活に戻っていく
というお話なのです

家庭を簡単に裏切れない家族を大切に想うイタリアならではの結末かなと思いました
簡単に旦那を捨ててハイ次!っていかないところがもどかしくもあり
悩ましくもあり

そして俳優さんがきれいなんだわこれが
まあロマンティックなのです
0142シン・ヨシコ ◆BcaCp9aHJ6
垢版 |
2022/09/04(日) 23:29:01.810
この映画のレビューを見てみたら、寸止めで終わった昔のことを思い出したとか書いてる人がいたw
0143シン・ヨシコ ◆BcaCp9aHJ6
垢版 |
2022/09/04(日) 23:30:48.290
スッススやってしまったら
夢が萎むっていうか
やらないほうが夢が続いて良いような気がします(個人の感想です)
0147名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/04(日) 23:38:56.580
すまない
「子犬のように泣く」のところでWAONへの
「払うときはワオン!ていうから
残高がないときはクゥーンて泣くべきだと思います」て
投書を思い出してフフッてなってしまった
0148名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/04(日) 23:45:26.790
「ハンカチ」1

田舎の大学を卒業して東京に出てきて2年、地元の彼女と遠距離恋愛を続けていたが先月別れを告げられた。他に好きな人ができたということだった。忙しくてなかなか帰省することもできずに寂しい思いばかりさせてしまっていたのでこれはもう自業自得だ俺が悪い。
こっちに来て結婚しないかと悪あがきしてはみたものの時すでに遅し、彼女の心はもう俺には向いてなかった。
そのショックからまだ立ち直ることができていないある夏の夜
あっ!
会社帰りで最寄りの駅から自宅まで歩く道すがら、数メートル前を歩いているパッと見スタイルの良い20代っぽい女性の手元から何かが落ちた。
それは黄色いハンカチだった。女性は気付かずスタスタ歩みを止めない。
その時俺は本当に無心でそのハンカチを拾って小走りにその女性に追いつき
「すいません、これ落としましたよ」
とハンカチを差し出した。
急に後ろから声を掛けられたせいか女性は肩をビクッと震わせ振り向いた、その顔は目を大きく見開き何故か尋常ではない驚きの表情を浮かべていた、指先もかすかに震えていたように思う。
「あ、驚かせちゃったかな、ごめんなさい、最近ここら辺痴漢が出るって話もあったしそりゃあびっくりしますよね。このハンカチあなたのですよね?」
「は、はい、わたしのです。どうもありがとうございます」
俺からハンカチを受け取る彼女の姿が俺のハートをクリティカルヒット♪、そう、まさに撃ち抜いたのだ。
(なんてかわいいんだ)
ナンパなんか生まれてこの方一度もしたことがない俺がさもそれが当然であるがごとく話しかけていた。
「俺この辺に住んでるアネモネっていいます。びっくりさせちゃったお詫びにお茶、いや送って行きます、ぜひ送らせてください」
「はい、よろしくお願いします」
「そうですよね、やっぱりこんなナンパみたいなのは嫌ですよね、じゃあ気をつけて帰ってくださ、え?」
そこからの俺は舞い上がって何を話したか覚えていないが最後に彼女の素性を聞き出すことができた、ヨシコ21歳社会人1年目、そしてすんなり次の約束を取り付けることができた。
0149名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/04(日) 23:45:57.560
「ハンカチ」2

それから俺たちの交際が始まった、地元の彼女と別れてハートブレイクでふさぎ込んでいた日常が180度転換した。
ヨシコは普段はとても優しく穏やかでギャグが大好き、なんとなくカピバラを思い起こさせるような風貌をしているが、政治と音楽の話になるとその様相は一変するのであまり触れないようにしている。
楽しいデートを繰り返していたある日、ふとあの俺たちが付き合い始めるきっかけになった黄色いハンカチの話題になった。
「俺たちあのハンカチがなかったらこうして付き合うこともなかったんだよな〜、ハンカチに感謝感謝だなw」
「ふふふ、じゃあひとつ秘密を打ち明けちゃおっかな、あのハンカチね不思議なお店で買ったの。そのお店にね、
【映画、幸福の黄色いハンカチで実際に使用されたハンカチ!これを意中の人の目の前で落としてその人が拾ってあなたに渡してくれれば両想いになれると言われています】
なーんて書いてあったからおもしろーいと思ってつい買っちゃったの。それを買った少し後に電車であなたを見かけるようになって、素敵な人だなぁって。それでこのハンカチ試しに使ってみよかなって、えへへwほんとに効果あったね、びっくりしちゃった」
「マジかよそれ!あー、だからあの時俺が声を掛けたらすっごいびっくりした様子だったのかよ」
「さーってねw信じるか信じないかはあなた次第でーーすw」
俺は、あーこれはヨシコならではのギャグだなと思ってそれ以上突っ込むことはしないで笑って話を終わらせた。

俺たちの交際は順調に進み、3年が経過した頃に俺はプロポーズした。結婚生活も波風立つことなく、2年後には長男、4年後に長女が生まれた頃、俺は2ちゃんねるという掲示板を知った。
色んな板を見てまわっていたが、気付くと不倫浮気板にいるハチコというコテから目が離せなくなってしまっていた。
すごいなこの人は、俺の感性にぴったりなレスをする。
どうやらこの板のコテたちは頻繁にオフをしているらしい、どうしてもハチコに会ってみたくなった俺は、コテとして参加し、持ってるスキルを総動員してハチコとのオフに漕ぎ着けた。そこからは雪崩のように不倫の泥沼にはまってしまったのである。
0150名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/04(日) 23:46:25.060
「ハンカチ」3

鋭いヨシコが俺の変化に気付かないわけがなかった。
けして証拠を残さない俺を直接追求することはなかったが、俺たちの関係は急速に冷めていってしまった。
俺はヨシコのことも、もちろん子供たちも愛していた。しかしハチコとの関係を止めることはできなかった。

そんな仮面夫婦の関係になってしまってから1年後のある日の仕事帰り、駅前の喫煙所で2ちゃんねるでのハチコの活躍をニラヲチしながら一服しているとヨシコの姿が見えた。
なんでこんな時間にあいつがこんなところに、子供たちはどうしてるんだ。
不審に思い俺はヨシコの後をつけることにした。
ヨシコの約20m後ろを歩く、俺とヨシコの間には2人いる。
まさかヨシコも不倫してるのか、という疑惑が頭をよぎる。
その次の瞬間から起きた出来事は俺の思考を停止させた。

ヨシコの手元から何かが落ちた
それはゆっくり、本当にスローモーションのように落下していく幸福の黄色いハンカチ
ヨシコの直後を歩いていたスーツの男がそれを拾い上げヨシコに声を掛ける
声を掛けられてゆっくり振り向いたヨシコの表情は、あの時、俺があのハンカチを拾ってヨシコに渡した時と同じような驚きの中に期待と不安が入り混じった女の顔だった。
0163紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/09/05(月) 00:13:23.760
>>112
これは、既婚女性と若い男性の物語よね

男も女もないんだと思う
それぞれの立場、こうするしかないという大人の事情
子供のうちはなかなか気がつかない
0168名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 00:30:38.200
アネモネとヨシコは離婚してアネモネはハチコと再婚、ヨシコは最後にハンカチを拾ったスーツの男タカヲと再婚
その後4人でオフして大騒ぎ
みたいなw
0170紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/09/05(月) 00:55:48.590
>>152
うむ、これはタカヲかも知れん

会話形式の物語ってもしかすると、前スレのあれもタカヲかも知れん
0174名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 00:59:03.750
これタカヲ氏かな?
面白いですよなあ。

オレが思うに、タカヲ氏のようなテキストの方が5chには合ってるように思うんですよな。
純粋にストーリーが追えるじゃないですか。
いま試しに、あえてタカヲ氏とは違ったオレ的な文体で>>150だけリライトしてみました。
ラストは脚色を加えてオレ風にしてみた。
リライト時間は12分でできまんた。
やっぱりストーリーがあると楽。
0175名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 00:59:25.680
外回りが終わるともう18時を回っていた。
新橋駅前で報告の電話をかける。直帰していいと課長が上機嫌に言った。契約更新を3件達成したんだ、上機嫌になるってもんだろう。
このまま帰るか、一杯ひっかけて帰るか。駅は混雑していてこれから1時間も電車に揺られて南多摩まで帰るのはおっくうだ。なにより家に帰ってヨシコの顔を見るのがつらい。

SLのそばの喫煙所でタバコをくゆらせながら5chを開く。
相変わらずハチコは絶好調だ。名無し相手に容赦がない。
俺も名無しになって2,3レスを書いてみる。ハチコを援護しているつもりだが気づきもせずに名無し相手のヴァーチャルな言語戦争に没頭している。ふふふ、彼女は戦の女神だ。さっきまで考えていた帰宅した後の気まずさをすっかり忘れてタバコの味を楽しんでいた

そのとき、スマホに没頭している俺の目の端を、一瞬違和感が走った。
顔をあげ、左右をゆっくり見渡す。そのとき俺は見た。
なぜか見覚えがある顔立ちの女。横顔を一瞬だったがたしかにヨシコのような気がした。女は横断歩道を渡り終わったところだった。
俺が見たことがないかっちりしたパンツスーツ姿で、姿勢正しくトートバッグを右手に持ち、混雑中の西口へずんずん進んでいく。グレー地でチョークストライプが細身の身体に合っている。ヒールは少し高めのストラップつきのパンプス。オレには一瞥もくれなかった。気がついていないのか。とにかく彼女はまっすぐ前しか見ていない。

だがなぜこんなところに?
子どもたちは?

俺は急いでタバコをもみ消しスマホをポケットに入れ彼女を追いかけた。
ずいぶん歩くのが早い。俺よりも早いくらいだ。小走りしながら暗い予感が胸に広がっていく。彼女は子育てをしてきたんだ。子どもに合わせた母親らしい歩き方をしていた。なぜこんなに彼女は生き生きとしているんだ。俺は悪夢を見ているのか。そして次の瞬間、それが落ちた。

黄色いハンカチ。
ゆっくりと、バッグから零れ落ちる。スローモーションのように。満開の牡丹の花が落ちるように。シルクの黄色いハンカチが駅の床に落ちた。

後ろを歩いていた背が高い男がハンカチを拾い上げて女に声をかける。落とし物ですよ。
女は振り返ってにこやかに笑う。彼女はたしかにオレが知り合った当時のヨシコだった。でも違う。あのときのヨシコじゃない。彼女は自信に満ち晴れやかな顔でハンカチを受け取っていた。軽く頭を下げ、颯爽と改札をくぐっていったのだった。俺を残して。俺に気づきもせぬまま。
0178名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 01:02:09.350
>>106
そうなんですよ
最初は半世紀前を舞台設定に考えていたんだけど
書いてるうちに現代の話に変わっちゃったんですよな
鯖の味噌煮なんかもそんな感じで書いたつもりだったんだが、
頭の中から設定がいつの間にか消えてました
オレも、レス投稿した後に「夫」がよかったと思いまんた
0179名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 01:04:08.810
>>177
まあでも、やっぱりタカヲ氏の文体に引きずられてるところもありますね
自分で読んでて思うけど
隣に並べて書いてるから、まあ仕方ないのかもしれない
完全に頭に入れて消化して書くと
もっとオレっぽい文体になると思います
0182名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 01:05:45.170
結末をほんの少し変えるだけ、コントみたいな話がぜんぜん違ったものになりますよな
ホラーとか幻想みとか、深度が出てくる
物語というのはこういうマジカルなところがありますよな
0183紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/09/05(月) 01:06:50.880
タカヲの方は先を期待させる書き方
アネモネの方は謎を残す書き方
0184名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 01:07:54.440
>>163
これはねえ、
こうだったらいいなって願望の話ですよなw
絶対こんなことを彼女も考えてはいなかったと思うんだけどw

自分で書きながら、自分の願望が相当注入されとるなと思いまんたw
0185紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/09/05(月) 01:09:24.740
>>101-103は、アネモネから直接(だったかな?)聞いた話と被る

そして、自分の経験ともなんとなく被るw
0186名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 01:10:22.830
>>183
ここで終わり、っていう書き方ですよねw
タカヲ氏?がまだこの先構想してるかどうかわからんけれども

だいたいオレは、こういうなんかよくわからん余韻が残る話の方が好き
小説でも映画でも
しかしそこが、あまり5ch向けではない
はっきり書けとか意味が分からんとか、そういう文句が出てくると思うw
0187名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 01:11:50.820
>>185
そうそう、DMの話が元ですね
あのときとてもさびしかったので、あのときの自分のために書いたようなもんですなw
これで当時のオレは成仏したということですw
0188紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/09/05(月) 01:11:55.770
願望でも妄想でもこの手の物語は読んでて楽しいやね
登場人物を5ちゃんコテでやってるところもいいw
0189紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/09/05(月) 01:13:17.300
>>187
そかww

これは女性目線で描かれているが、青年目線での物語もあっていいと思う
0191名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 01:14:47.180
Pやんが勧めてる「向かいの窓」はとてもいい映画です
まず俳優さんたちがみんな美しい
コントロールされた照明と撮影も美しい
お話がまた美しい

不倫板のひとは観て損がない映画だと思います
0192名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 01:16:10.300
>>189
青年目線にしようといちばん最初は考えたんだけど
そうすると完全にオレの目線になって
ちんちん要素が大きくなりそうでなんか恥ずかしいのでやめまんたw
0194紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/09/05(月) 01:19:58.120
なんとなく、女よりも男の方が情緒的だなーとこういうの見るたび思う

ロマンティックなのも男だとw
0195紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/09/05(月) 01:20:57.240
わたしも今日は遊びまくった感じがするw

こんな時間だけども、明日は朝がゆっくりなのでのんびり一人の時間をこれから楽しむ
0203名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 11:23:44.990
>>200
書き直しというか同じモチーフを使ってアネモネだったらっていう発想でしょ
別にタカヲのを否定したわけじゃない
タカヲのは充分面白いし楽しめたよ
0204名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 12:28:20.170
オレのがおもしろく書けるって意識はあったと思うよ
タカヲ以下のものであれば下手なパクリとしかならないんだし
0206名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 13:14:36.140
アネモネは綺麗に見せようと言う意識が文に出てるからつまらない

育ちが貧しいことがコンプレックスになってて
そこが起因と思うので
素直に曝け出すタカヲとの差は一生埋まらないと思う

他人が読んで感動するかどうかは文章のテクニックでなくて
作者の情熱
0207紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/09/05(月) 13:37:26.400
なんでいちいち批判すんの?

つまらないんならそっ閉じしたら良い
何を望んでんのさ
0208シン・ヨシコ ◆BcaCp9aHJ6
垢版 |
2022/09/05(月) 13:44:09.030
>>206
情熱は大事だけど、相手に伝わるような表現力も必要なのよね
そして文章で酔わせるようなmagicもないとダメだと思うわ
ただ情熱と説明だけでは文学とは言えない
テクヌックも必要w
0210名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 14:15:20.630
>>208
もちろん一定レベルに達してることが前提

詩はテクニックがかなり大事だと思うけど
読み物はあちこちテクニック駆使されても疲れるよ
装飾過多で本質が見えなくなるような
まあよしこだから何でも褒めるのはわかるけど
0214名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 14:21:48.430
リライトされててワロタw
いやいやさすがの情景描写と人物の背景描写、そして結末の味付け
確かに自分で書いてて長くなり過ぎて端折って少し不自然な箇所を的確に補っている
例えばスマホに集中してるのに何故歩いてるヨシコに気付けるのか、の部分とかね
俺は頭の中でストーリーを構成するのに一番時間を使っていて、これでいいかなという形ができたら一気に書き上げる
文章で酔わせるようなテクニックは俺にはないのでクスッと笑えるところを入れることで読書を飽きさせないようにするしかない
まあ文学作品と大衆読物の違いは歴然としとるわなw
0215紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/09/05(月) 14:28:09.420
>>209
いや、つまらないってのが感想なら読まなきゃええやんってことなんだけど
0216紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/09/05(月) 14:29:17.910
こうした方がいいよ、というアドバイスでもないし
一方的に自分が楽しめないという理由での批判だよね?
0219名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 14:49:19.150
>>217
それがどうしても気になるのかな?
読み物として楽しんでもらえれば俺は満足なのであって、自分が何者なのかを知ってもらいたいとは思ってない
謎のままのがおもしろいんじゃないかな?
もしかしたらアネモネの別キャラなのかもしれないよw
これをタカヲが書いているということがあなたのタカヲの評価にプラスに影響するということなら俺も少し誇らしいが、作者に対する先入観なく物語を楽しむ方がこのスレの主旨に沿っていると考えるがどうだろう
0221名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 14:59:41.020
>>216
じゃあお前は他人のツラが不細工だ好みじゃないと批判した後にヘアスタイルこうしたら良い化粧はこうすればカワイイよ、とかアドバイスしてんのかよ
毎回毎回自分は良くて他人は許さんの半島スタイルやめろや
0225紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/09/05(月) 16:10:47.880
>>219
以前の小説書いたのもあなたでしょう?w

これは自分で自分を絶賛することになっちゃうから
タカヲじゃないってことにしないとならん

さっくり認めておけば楽なのに、あんたはいつもそれをしないw
0226紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/09/05(月) 16:11:59.420
>>221
ちょっと話を混ぜすぎじゃない?

批判するのとアドバイスするのとは別物なんだけど
0236名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 18:26:32.440
ナイスガイってイケメンでイケボで歌もうまくて小説も書けてって才能の塊じゃん
まわりの男たちを全部引き立て役にしちゃってるんじゃないの?
だから友達は同じような才能を持った男だけでそれ以上はなかなか増えない
0237名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 19:15:42.310
>>173
前スレの小説タイトル一覧
読みたいものがあれば下の放置スレにコピペしてあげるよ

「Pやんとアネモネの東京オフ」
「カラオケボックス」
「もしもコテたちが同じ会社で働いていたとしたら」
「タカヲとよしことゆゆの温泉オフ(未完成)」
「ちんぽろ酒場物語」
「もし中東の33年がたった33日で起こったら」

↓この放置スレにコピペ
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/furin/1627823899/
0242名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 20:18:45.850
広告見たらプロ版が使えるポケカラと同じだねw
最近は課金するか広告見るかで条件同じにできることが多いみたいでそれはそれで利用者からしたら使い易い
0243名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 23:06:15.190
リライトってのは、文体練習とか修辞のテクヌック学ぶのに誰でもやるもんなんですけどな
知らんのだろうけど
レイモン・クノー『文体練習』なんか
同じプロットの話をまったく違う文体で99編書き分けている
そんな本もあるくらい
そしてクノーの本自体が、数百年前のラテン語修辞入門書から発想を得ている

ワナビってのは、まずなにより自分だけの文体を獲得しないといけないので
大昔から、それこそ2500年前から他人のプロットを借用して文章を書いて研鑽してきた
(5000年前のエジプトにもそれらしき例はある)
タカヲ氏本人が嫌がってるならいかんけれど
これだけ凝ったプロットなら、それを借用して自分の文体で書きたくなるのは必然ではなかろうか
作家を目指す者なら誰しも
目指してはないけどw

オレのプロットなんか誰でも使って、勝手にリライトして欲しいもんですけどなw
オレのは凝ったもんでもない超シンプルなものだから、そのぶん文体の個性が必要になるだろうが
0244名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 23:37:36.660
一言許可を得ればいいだけのことなのにそんなに長文でマウントしながら正当化する必要があるのかね
0245◆Raven....6
垢版 |
2022/09/05(月) 23:43:22.320
当人同士が納得してるものを第三者が騒ぐってのは近頃の風潮みたいなもんかw
0246名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 23:44:46.640
タカヲ氏に限って言えば、許可はいらんと思ったんですけどねえ

タカヲ氏はきわめて寛大なコテであるし、
オレは常にレスペクトしていて、いつでも真似たいと思っておりますよ
それに、迷惑なら迷惑だとすぱっと言える男らしさもある

オレやPやんの名前を使った作品をオレの許可を得ずに書いておられるのは
オレやPやんとの間にレスペクトを紐帯とした信頼関係があると
タカヲ氏自身が考えておられるからですよ
そんなのは、オレたちの間でだけわかっておればいいことで
第三者に話す状況そのものが滑稽でありますなw

わかりますか?
やっぱりわからないですか?
別にわからなくたっていいのです
わかってもらう義理もたいしてないのです
つまりこんなことを長々書いているのは、いまドライトマトを作ってるからで
オーブンの前で暇だからなだけなんです
あなたがわからないからと言って、オレの周りの人間関係がおかしくなることは
この件に限って言えば起こりえませんしなw
0249名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/05(月) 23:53:37.700
だとしたら、勝手に人の名前を使う神経を糾弾して欲しいものですなw
一言言ってからにしていたーきたい
オレにもイメージ戦略というものがあるw

えらぶっていたいしイケメンに見られたいし金持ちどころか大金持ちに見られたいうえにBTFのドクみたいなマッドサイエンティストに見られたい
毎日「まうほど」(熊本弁)モテてるのにいつも鈍感な家庭人
幸福100点満点笑顔100点満点ネットでも人気がうなぎ上りの次世代の純烈候補
そのイメージを作るために24時間不倫板にはりついて名無しで工作してるんだから
水をさすようなまねはやめていたーきたいw
0253名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/06(火) 00:18:00.330
ハチコが絡まないと相手にされないんだからなw長々と訳わかんない長文垂れ流すだけのオナニーペドだろ
オレの高尚な書き込みはお前らにはわからんだろハァハァw
0254名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/06(火) 00:23:29.690
うん、ですからなw
オレは別にあなたがたに面白く思ってもらわなくたっていいんですよw
極端な話、数人のコテに面白く思ってもらえたらいいといまは思ってる

こんなのが高尚とか思ってる時点で
もうなんていうか、オレにとっては論外なわけです
こういうところでタカヲ氏の超然主義の気高さがよくわかる
0266名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/06(火) 00:55:15.170
ハズレにイジメられてプライド傷ついたかなww明日あたり長文で上から反論があるんだろうねぇwwあとハチコのフォロー付きでww
0267名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/06(火) 01:08:11.090
>>265
そうですね
まあ、あのレベルの話を書ける人間はそうたくさんはいない
まずスマホであの長文を書けるひとが少ない

オレも寝るです
おやすみなさい
0268名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/06(火) 01:14:37.060
歯ぎしりしながらスルーですかそうですかwwハズレに論破されたら上級国民のプライドズタズタですよねえwwあ、缶拾いとか自販機漁るとかのサムいネタは大丈夫ですんでww
0269名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/06(火) 02:35:40.500
まじで自分のこと高尚と思ってたんだ
誰もそんなこと思ってない
初めから高尚「ぶってる」って書かれてたのにw
0273シン・ヨシコ ◆BcaCp9aHJ6
垢版 |
2022/09/06(火) 05:18:39.130
>>261
そんなこたーない
昨日マスターのスレで、枯れ果てた夫に操を立てるババアはすっこんでろ!てナイスガイに追い出されたYO
0282紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/09/06(火) 14:49:27.790
いやあ、私は単におますを応援してただけやで?
おまいらが乗り込んできてるんやん

凛ゆゆから離れたおますのとこに
0284名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/09(金) 09:26:04.900
こんな四六時中スマホ、あ!iPhone()触ってるおばさんとか
本人がどんなに上手くやってるって主張しても落ち着きなくて印象最悪だろな
0286名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/14(水) 16:13:34.860
クソスレ晒しあげ
0288名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/15(木) 17:26:30.700
ゆゆの毛の濃さも書いてほしかった
0294名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/17(土) 20:09:11.310
>>289
タカヲは薄々マンゲが好みなので、タカヲがゆゆと付き合ってるということは、ゆゆのマンゲは薄々だということ 
0297名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/17(土) 20:20:07.980
蜂子みたいなヤリマンは高確率でアソコの脱毛とかしてるけど、
ゆゆ、ヨシコ、凛、桃、つまり蜂子以外の女コテはそういうのしてなさそうだから尻の穴の周りまでモッサリ生えてそう
0303名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/18(日) 14:13:08.780
10分文章練習 「ウイークエンド」


誰彼時。
高速道路はいつもの混み具合で、たまにスピードを落とさなくてはいけない。にょきにょき伸びるビルが、どんどん前から後ろへ流れていくあの好きな感覚が味わえないでいる。ラジオは退屈だ。玲子はただまっすぐ前の車のテールランプを見ながら運転していて、きまった間隔でため息をつく。
速い車が好きな玲子は黒い356を乗り回している。ジャニス・ショプリンが乗ってた車。でも玲子はこの車自体にこだわりがあるわけじゃない。死んだ父の形見分けでもらっただけの話だ。加速感とたまに生き物みたいに粘る特有の足回りは好きだが、維持に金がかかりすぎる。たまに手放したいと思いもする。数年前のオーディションでは2億だったよ、と友だちから言われた。でも信じてない。友だちは自衛隊の戦闘機乗りと付き合ってると吹聴している。彼は西新宿のタワマンに住んでいるらしい。
玲子は男の所に向かっている。男は横浜に住んでいる。戦闘機乗りではないがデベロッパー勤めの堅実な男だ。都内住みの玲子にとって中途半端な距離感の恋愛だ。男は事故で両足を骨折している。そのお見舞い。花は横浜に着いて買えばいい。なぜ両足を折ったかは聞いていない。いや、電話の向こうで男はなにやら武勇伝を話していたが、男が長話しているあいだ玲子はアトウッドの本を読んでいた。オデュッセウスの妻ペネロペの話だ。男が静岡か名古屋あたりに住んでいたらいいのにと玲子は考える。週末の深夜に黒い356で東名高速を飛ばす自分を考える。
急に混雑がひどくなり車列がほとんど動かなくなる。いっそのこと高速を降りようかと思うが大師を過ぎたばかりで次の浜川崎まで数キロある。いま空が燃え尽きようとしている。黒い鉄の肌に炎上する世界。
0305名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/18(日) 14:53:27.120
ジャニス・ショプリンはジャニス・ジョプリンだし
オーディションはオークションだなあ。
書き飛ばすとこうなる。
0307名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/09/19(月) 10:33:38.760
バターとトーストと紅茶

パンにバターを塗っていたら紅茶が飲みたくなった。
いつもはコーヒーだけどふと変えてみたくなったのだ。

紅茶とトーストとバターの味が口の中で混じり合って、ある記憶が蘇る。
小学生の自分が寒い朝一人で起きてストーブをつけて温まりながら紅茶を入れてトーストを焼いてバターを塗る姿だ。
マーガリンという物が当時は何故か無かった
あったけどまがい物が嫌いな母が買わなかっただけかも知れない。
冬は冷蔵庫に入れてあるバターがすぐは溶けてくれない
電子レンジの中に入れてチンすると、レンジの中にバターが飛び散って後で酷く怒られた。
小学校が遠かったから私の出かける時間は早い、ギリギリに起きてパンと紅茶を流し込み学校に急ぎ走る
大人になってからも何故か時々思い出すその味は、ちょっとせつなくて、でも思い出深い朝ご飯の味だ。
0309紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/09/19(月) 12:18:44.820
オーディションっていうの?オークションじゃなくて??
0331シン・ヨシコ ◆BcaCp9aHJ6
垢版 |
2022/09/19(月) 13:51:15.650
>>327
あれがーあれがー二重橋
天皇陛下はロンドンへ〜♪

楽しいロンドン♪愉快なロンドン♪
ロンドン♪ロンドン♪
0333シン・ヨシコ ◆BcaCp9aHJ6
垢版 |
2022/09/19(月) 13:56:39.730
TYPHOON 松任谷由実


風の音で目覚めた夜明けは薄明かり
あなたの肩にかけるシーツ
そっと腕をのばしてラジオをつけましょうか
もうそこまで来たタイフーン

ブラインドのすきまの空は不思議な色
厚い雲が動いてゆくわ
銀色の草も木も妖しくゆれはじめて
もう すぐに外はタイフーン

あの夏の島の苦しい潮の香り
ここへ ここへ ここへ

あなたがお茶を飲んでさよなら云う頃は
この部屋もひどい雨の中
ちっぽけな町じゅうが止まってしまえばいい
今日はどこへも行かせないわ

あの夏の恋の苦しいときめきを
ひとり ひとり ひとり

私の胸の奥に生まれた台風が
シーツの海を吹いてゆくの
哀しくてこわいから
あなたを離さないわ
もう すぐに外はタイフーン
0338シン・ヨシコ ◆BcaCp9aHJ6
垢版 |
2022/09/19(月) 14:07:01.020
荒井由美  晩夏〜ひとりの季節〜


ゆく夏に 名残る暑さは
夕焼けを吸って燃え立つ葉鶏頭
秋風の心細さは コスモス

何もかも捨てたい恋があったのに
不安な夢があったのに
いつかしら 時のどこかへ置き去り

空色は水色に 茜は紅に
やがて来る淋しい季節が恋人なの

丘の上 銀河の降りるグラウンドに
子どもの声は犬の名をくりかえし
ふもとの町へ帰る

藍色は群青に 薄暮は紫に
ふるさとは深いしじまに輝きだす
輝きだす
0341シン・ヨシコ ◆BcaCp9aHJ6
垢版 |
2022/09/19(月) 14:12:25.000
颱風の 名残の驟雨 あまたゝび

                     高浜虚子
0346名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/02(日) 06:20:57.580
あの人と出会ったのは
そう、皆が日頃の鬱憤を吐き出す掲示板…
毎日同じ書き込みをするあなたに気付いたの
職場の優しい既女さんに想いを寄せてる様子…
完全片想いなのかな?
0356名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/02(日) 23:45:45.280
なんかストレートに入ってこんのよね、この人の文章
"映え"狙いな言い回しのせいなのか
本人はそのつもりはないんだろうけど
まあ好みの問題やね
0361名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/02(日) 23:50:40.930
>>358
これ推敲して自分で読みやすい文章にしてみ

誰彼時。
高速道路はいつもの混み具合で、たまにスピードを落とさなくてはいけない。にょきにょき伸びるビルが、どんどん前から後ろへ流れていくあの好きな感覚が味わえないでいる。ラジオは退屈だ。玲子はただまっすぐ前の車のテールランプを見ながら運転していて、きまった間隔でため息をつく。
0366名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/02(日) 23:54:13.030
>>364
そこだけなのに読みにくいんかw
ならこれ推敲してみ
読みやすくなるように

速い車が好きな玲子は黒い356を乗り回している。ジャニス・ショプリンが乗ってた車。でも玲子はこの車自体にこだわりがあるわけじゃない。死んだ父の形見分けでもらっただけの話だ。加速感とたまに生き物みたいに粘る特有の足回りは好きだが、維持に金がかかりすぎる。たまに手放したいと思いもする。数年前のオーディションでは2億だったよ、と友だちから言われた。でも信じてない。友だちは自衛隊の戦闘機乗りと付き合ってると吹聴している。彼は西新宿のタワマンに住んでいるらしい。
0368名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/02(日) 23:55:37.780
>>367
そこだけか
ほんなら次な

玲子は男の所に向かっている。男は横浜に住んでいる。戦闘機乗りではないがデベロッパー勤めの堅実な男だ。都内住みの玲子にとって中途半端な距離感の恋愛だ。男は事故で両足を骨折している。そのお見舞い。花は横浜に着いて買えばいい。なぜ両足を折ったかは聞いていない。いや、電話の向こうで男はなにやら武勇伝を話していたが、男が長話しているあいだ玲子はアトウッドの本を読んでいた。オデュッセウスの妻ペネロペの話だ。男が静岡か名古屋あたりに住んでいたらいいのにと玲子は考える。週末の深夜に黒い356で東名高速を飛ばす自分を考える。
0375名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/03(月) 00:07:03.030
>>374
ワンシーンだからね
小説の入り口よね

玲子は車が好きで高そうな車に乗ってる
男は玲子に自己アピールしているのに玲子は男にさめてそう
違う環境なら男と楽しく付き合えそうと思ってる
なのに事故で少しイライラしてる

そのくらいよね
もっと次を読みたいなと思わせる
0377名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/03(月) 00:23:31.630
そんなもんなのかね
とりあえず玲子だけでももう少し人物像を掘り下げて興味を持たせて欲しい気はするけど
ところで

いま空が燃え尽きようとしている。黒い鉄の肌に炎上する世界。

最後のこれは何?
0378名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/03(月) 00:39:22.250
誰彼時だから
黒い車のボンネットに夕焼けの赤い光が映りこんでるんだよ
あと「ウイークエンド」はゴダールの映画なんだよ
いま気づいたけど
映画に渋滞のシーンある
話に続きあるなら殺人事件起こると思うよ

玲子はアトウッド読んでるから知的で経済的にも自立して男に頼らない強い女性だと思うよ
アトウッド知ってる人はわかる
ジャニス・ジョプリンの名前出てるし玲子は強い女性なんだね
0384紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/03(月) 00:47:32.860
だが、自分で書いて自分で絶賛してたの知ってちょっと萎えた
0386名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/03(月) 00:49:01.080
>>377
完全に日が沈もうとしていて空は黒くなってる
夜空のことを燃え尽きた炭のように言ってる
地平線に残った線のような最後の日光が
黒い車の車体に反射してるんちゃう?
知らんけど
0387紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/03(月) 00:49:32.330
コテ小説だからね、とりあえず登場人物はコテだと面白い
0389紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/03(月) 00:51:05.160
前スレのなんか、長編の
あれはなかなかだった

特に、砂蝉とよしこのやつと
蜂子パイロット編が私は気に入ってる
0397名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/03(月) 06:55:08.410
>>378
詳しくありがとう
なぜか最後のその一文だけ言い回しが妙に大袈裟で浮いていたので、一体何を表現したんだろうと思ってたけど夕焼けかあ
それと、アトウッドやジャニス・ジョプリンだけで玲子が強い女性であるというのはさすがに無理があると思うよ笑
ていうか、これ映画のあらすじ書いてるだけやったん?
0400名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/03(月) 08:09:24.620
急に流行ってるですな

小説に描かれるディティールに無駄なことはないとオルハン・パムクは自身の小説論に書いている
オレもそう考えている
そこに描かれているひとつひとつの事物、その様態、固有名詞は連関して
ある特定の世界を示そうとする
でなければ「描かれる意味がない」

パムクの本には事物の詳細な記述があふれかえっている
『黒い本』『無垢の博物館』を読んでみよう
とくにパムクは『無垢の博物館』を書くにあたって
蚤の市でたくさんの骨とう品を集め、
小説を書いたあと、それを展示する博物館を実際に建てた
0401名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/03(月) 08:16:02.450
小説を読み込んで楽しむのが好きなひとなら、たとえば、
父の形見の黒いヴィンテージポルシェ、ジャニス・ジョプリン、アトウッド、ペネロペに
暗示の連関があるはずだと想定するのは当然のことだ

それがなにかを作者はいちいち語ったりしないが、
読者はもちろん「強い女性」を想定してもいい
別の人物像を想定してもいい
(オレが純粋に一読者なら「父の形見の」ってところになにかあるはずだと
うがって考えたりするだろう)
0402名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/03(月) 08:21:08.310
小説というのはそれを読む過程で、その予期(たとえば「玲子は強い女性」だろうという予期)が
強化されたり裏切られたりする過程を楽しむものであったりする
よい小説というものは、仮に、物語の結末で彼女が「強い女性」でなかったとしても
そのイメージの連関は別の形ですでに暗示されていて
読者はそれに必然的に気がついて納得できるようになっている
(これが伏線というイメージの連関のことだ)

逆に、いま不自然なほど作りこみされすぎているから、
このあとそのイメージは裏切られていくだろうと予想したりする読者もいるだろう
そういう読者を、作者は苦笑いしながら許容するだろう
0403名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/03(月) 08:26:55.450
「ウイークエンド」がゴダールのネタだというのがこの駄文のほとんど核心ですな
JLGが亡くなったあとに、まずそれを想ってこれを書いた

JLGへのオマージュ
作者-読者間の暗黙のルールをあえて侵して書くなら
だからこのあと、このお話は車と女と拳銃の物語になっていく
玲子が「強い女性」かは別として、そういう構想のもとに書いたのは間違いない
0405名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/03(月) 08:31:42.870
最後の浮いた表現は、
「浮いている」っていうこと自体が物語のエスカレーション(「世界炎上」)を暗示したものかもしれないし、
ただ作者の筆が滑っただけかもしれないが
JLGの独白みたいな表現が不意に現れるのにもなにか意味があるんだろう

お話に続きはないけどw
0406名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/03(月) 08:34:17.790
>>399
固有名詞というものはそういうものですよ
不自由と自由を同時に与えてくれるものだ

ポルシェ356は、その名を与えられた時点でポルシェとして存在するしかない
ハイエースにはならんのです
0407名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/03(月) 08:42:53.080
コテ名が入ってる小説ならここでやる意味もあるけど、小説とはなんぞやを語りたいならそれ相応の板でどうぞ
それとも専門板で猛者たちに酷評されるより、ここで絶賛されてた方が自尊心は満たされるとか?
0409名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/03(月) 09:08:09.510
>>407
ほい、これでいいだろう
なんだかみなさん深読みして小説とはなにかみたいな話をしていたから乗っただけのつもりだが気に入らなかったのなら謝るのもやぶさかではない
許してつかあさい


誰彼時。
高速道路はいつもの混み具合で、たまにスピードを落とさなくてはいけない。にょきにょき伸びるビルが、どんどん前から後ろへ流れていくあの好きな感覚が味わえないでいる。ラジオは退屈だ。蜂子はただまっすぐ前の車のテールランプを見ながら運転していて、きまった間隔でため息をつく。
速い車が好きな蜂子は黒い356を乗り回している。ジャニス・ショプリンが乗ってた車。でも蜂子はこの車自体にこだわりがあるわけじゃない。死んだ父の形見分けでもらっただけの話だ。加速感とたまに生き物みたいに粘る特有の足回りは好きだが、維持に金がかかりすぎる。たまに手放したいと思いもする。数年前のオーディションでは2億だったよ、と友だちから言われた。でも信じてない。友だちは自衛隊の戦闘機乗りと付き合ってると吹聴している。彼は西新宿のタワマンに住んでいるらしい。
蜂子は男の所に向かっている。男は横浜に住んでいる。戦闘機乗りではないがデベロッパー勤めの堅実な男だ。都内住みの蜂子にとって中途半端な距離感の恋愛だ。男は事故で両足を骨折している。そのお見舞い。花は横浜に着いて買えばいい。なぜ両足を折ったかは聞いていない。いや、電話の向こうで男はなにやら武勇伝を話していたが、男が長話しているあいだ蜂子はアトウッドの本を読んでいた。オデュッセウスの妻ペネロペの話だ。男が静岡か名古屋あたりに住んでいたらいいのにと蜂子は考える。週末の深夜に黒い356で東名高速を飛ばす自分を考える。
急に混雑がひどくなり車列がほとんど動かなくなる。いっそのこと高速を降りようかと思うが大師を過ぎたばかりで次の浜川崎まで数キロある。いま空が燃え尽きようとしている。黒い鉄の肌に炎上する世界。
0410名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/03(月) 09:10:07.930
この文章は蜂子の方がかっこいいね
とてもよく合っている
玲子と蜂子を置換して読み返したらしっくりきて、驚きました
黒いポルシェ乗ってそうだもん
0412紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/03(月) 09:21:02.680
とりあえず、コテの誰かを当てはめて書くことでいいやんな
なんか笑えるしw
0413名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/03(月) 12:39:07.720
>>410
そうそう
蜂子にしたらよかったんだよ笑
自分はどっちかっていうとポルシェを男に運転させて助手席に乗ってるイメージだけど
0424紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/03(月) 13:49:51.780
難しいことはわからんが、小説を書けるのは今のところアネモネとタカヲしかおらん
頼んだぞ
0428名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/04(火) 00:27:36.830
>>424
少なくとも今週中は難しそうですな
もしかしたら来週まで
とにかくいま忙しい
ジャージャー麺食って皿洗ったら会社に戻りますです
0430名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/04(火) 22:44:30.750
ふたつネタを考えてるです

ひとつは7匹の白狐が古代ギリシアの石工「ティンポロン」と会話する話
もうひとつは、息子を亡くした「隆夫」と分析医「桝田」の話

でも来週書きます
両方書くかはわからんちん
今日は寝ます
おすみなさい
0440名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/05(水) 03:17:49.960
先読まれちゃったかぁ
後者はボツですねえ…

夢の中で自分の股間の息子と話せるのが自慢の隆夫
だが、ある日息子がポロリととれて車に轢かれちゃう
それをきっかけにインポテンツになり、悩んだ末に桝田医師のクリニックへ
しかし桝田医師は偽物分析医で荒唐無稽な分析を始める
みたいな会話劇を考えてましたが、やっぱり安易でありましたな
残念
0444紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/05(水) 08:10:54.570
ね、普通に面白そうだよね
気にしなくていいよ、気が向いたらよろしく〜
0447紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/05(水) 08:42:38.260
誤解するのは仕方ないとして、その真偽を確かめずに思い込みだけで批判に突っ走るのは考えた方がええね
0451飛び入り青春
垢版 |
2022/10/05(水) 08:52:20.060
炎天下の長い坂道には人影がない。
一華はその道を走ってみたい、と思った。
しゃがんで靴ひもを結び直す。
短い癖っ毛が視野に入る。
姉の茉莉花みたいな美しいロングヘアが欲
しい人生だった。
姉のような曲線が欲しい人生だった。

けれどもう欲しがらない。小学生の時はずっとおとなしくて地味な一華は茉莉花のひきたて役だった。「名前だけは華やかなのねえ」という大人たちの無神経なコメントにも泣いた。

自分の持って生まれたものに気づいたその時から、一華は自分の持ち物を磨くことに専念した。
自分の名を花言葉をしらべてみたとき、それは「はかない恋」というもので、一華はがっかりした。けれど赤い一華には別の花言葉がある
。自分は赤い、一華になるんだ。
─ようい、どん。
心の中でそうつぶやいて、一華は坂道を駈け上がる。陸上選手の長い手足がぬるい空気を切り裂く。身体にまとわりつく悔しさも寂しさも吹き飛ばして。
赤いアネモネの花言葉は「君を愛す」。
0460名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/05(水) 18:57:11.150
>>451
窪之内英策がキャラデザと設定描いた
東京パラリンピックのCMアニメがそんな感じでしたな

https://youtu.be/V9ptQD2ejMI

藤原さくらさんはお父さんと一緒に個人的に知ってるけど
オレが知ってるのは中学生の頃の彼女でこんなに歌がうまくなるとは思ってなかった
0463紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/05(水) 23:22:38.980
すごい久々に見たけど本当に子供みたいに見えるねw
しかしこんなん現物留めてない
自分でもわからんかったわー
0464紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/05(水) 23:23:38.000
もう5年くらい前になるのかなーこれ

宿で記念にパチリ
ある人に送るのに、スノウでわざわざ撮ったやつ
0466紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/05(水) 23:25:22.330
しかし、本当桃子って馬鹿だよね
自分が何をしてるのかわかってんのかしら
0467名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/05(水) 23:42:20.490
蜂子から貰った画像を上げただけのこと
なんてことはない
晒してほしくない情報は教えるなってのが蜂子の主張だから
0468名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/05(水) 23:51:41.520
おはようござます
蜂子はお疲れさまでした

いわゆるなんとか監督者だって夜中や休日に労働するのはあれとかこれとかあるけども
いまはしかたない
仕事行ってくるです
0470名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/05(水) 23:58:25.550
信用していた人や組織や国家が信用できないそれだったってことは
まま、よくあることだ
しかし、それは信用していた人に問題があるんだろうかと
オレは最近よく思う

たしかに、こういうのを見ると、
誰もかれもあれもこれも、まったく信用に値しないものなのだろうとも思いはするが
そういう疑いを基本的指針として生きていくというのはまことに貧しい

いつも言うように
ひとりかふたりでよいので、
永続的とは言わないからなるべく長く、疑心を抱かず安心して付き合える人間と
普通に暮らせたらいいのにと望みもする
0483紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/06(木) 00:30:40.630
あんなん晒されても痛くも痒くもない
でも、この期に及んでまだそんなことやるんだなぁ

とは思ったw
0487名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/06(木) 00:32:29.960
ほらな晒しなんか何ともないだろ
それなのにアネモネは説教したいが為に怒ってみせたわけだ
ゲスいんだわアネハチ
0496紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/06(木) 00:38:11.880
別に私は被害者でもなけりゃ、加害者でもないよ

なんというか、よくわからんけども
おまいらが何をそんなに騒いでるのか、全くわからんw
0502名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/08(土) 05:12:27.020
>>473
あのさー
桃子より蜂子の方が全然信用できないんだけど
オフ後にトラブったの考えてみ?
桃子は蜂子以外とはトラブってないが
蜂子はオフした全員とトラブってるんだよ
どっちが問題行動をしてるか一目瞭然だよ
0505名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/08(土) 06:01:59.100
蜂子 OFFで思い出したけど魔鬼は可哀想だったな
今度蜂子さんとOFFするの!ってニコ生であんなに楽しそうに話してたのに、
そんな約束したっけ?って蜂子はスレで言い放って、
勘違いでしたごめんなさいみたいなこと言って魔鬼は姿を消した
0509紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/08(土) 07:56:07.770
いつかそのうちね

とは答えたが
今度オフしようねとは言ってないよ
0511紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/08(土) 08:21:33.910
まあ、してもいいんだけどさ
拒絶はしてないし
アフターヌーンティーに行きたいんだって

でも、今すぐどうのって話では無いし、正直オフってもう抵抗あるし、、、その辺は汲み取ってもらいたいんだなぁ
0513紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/08(土) 08:22:52.200
ちなみに、私にとってオフってその場限りのものなんだよ
その瞬間、楽しかったねーで終わりたい
その後延々とつづく友情の証みたいに取られても困るし
0518紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/08(土) 10:31:42.370
どう伴ってないのかわけわからん
私はオフを散々してきたけども、その後大半が面倒くさいことになっとるわけで

別にマキを拒絶なんてしてないが、オフするとまた面倒が増えるのかなーとは思ってる

お誘いを受けて、はなから断るよりは
そのうちね、と答えただけなんだが約束はしてない

どこが矛盾してるんだ?w
0534名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/09(日) 15:05:48.030
「ハンカチ」4

「ヨシコ!」
俺は大声で叫び駆け出していた。ヨシコの話を信じていたわけではないのだが、黄色いハンカチをあの男から受け取らせてはいけないという思いが瞬時に沸き起こり俺を動かした。
ヨシコの表情は凍りついていたがお構いなしに俺は2人を交互に見ながら語りかける。
「ヨシコ、出かけていたのか、ん?この人は?知り合い?」
「あ、いや、その方がこれを落とされたので拾ってお渡ししようかと声を掛けたところです。」
スーツの男はハンカチを差し出しながら答えた。
「あぁそうだったんですか、いや僕らは夫婦でして普段妻はこの時間は家にいるはずなので驚いて声をかけた次第です。どうもご丁寧にありがとうございます。」
俺はそう言って男からハンカチを受け取った。この時俺の脳裏によからぬ考えが次から次へと浮かんだ。
(まさかこれで俺とこの男がウホの関係になったりしないだろうな、いやいやないないないそれはない、俺がハンカチを落としたのではないし、だいたいこの男のことなど知らないし俺はそもそもウホではない、ていうかハンカチにそんな能力などある訳がないだろ、ではなぜ俺は今こんなことをしてるんだ?)
ヨシコは、一瞬動きが止まった俺の手からハンカチをもぎ取り
「どうもありがとうございました」
と一礼して踵を返して歩き始めた、俺も再度男にお礼を言ってヨシコの後を追った。

「おいちょっと待てよ、こんな時間に何してたんだ?それとこれは一体どういうことなんだ?あのハンカチはあの時俺が拾っておまえに渡したハンカチじゃないのか?」
「はあ?なにそれ、そんな訳ないじゃないのもう何年前のことだと思ってるの?とっくの昔に汚れて捨てちゃったわよ。何考えてるのよ、変な疑いかけないで。わたしは今日は国葬反対のデモに参加してその帰り、子供たちにはご飯作ってあります。」
怪しい、俺に一瞥もくれない、デモにそんなオシャレな服で行くのか?あの日以来黄色いハンカチを使っているところなど見たことがない、それに偶然に2度も男の前で都合よく似たようなハンカチを落とすなんてことがあるのか?そしてあの振り返った時の表情は?
嘘をついていると思いつつ俺は何も言い返すことができなかった。
0535名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/09(日) 15:06:40.980
「ハンカチ」5

あれから悶々とした日々が続いていた。
ヨシコはあの男といい関係になるためにハンカチを使ったのではないかという疑惑が頭から離れない。そう思う度に胸が締め付けられる。やはり俺はヨシコを愛している。失いたくない。
当たり前だが元はと言えば俺が悪いのだ、しかし正直に全てを打ち明けて許しを請う勇気が出ない。ヨシコが許してくれる姿を想像できない。確実な証拠は握られてはいない、まだ疑惑の段階のはすだ。しかしヨシコの気持ちはもう俺を見切ってしまっているのではないのか。なんとかしなくては、ここで食い止めるためにはどうすれば、、、
毎日のように悩み続けて、あるひとつのプランに思い至った。
そのためにはまずあのハンカチが本物の幸福の黄色いハンカチなのかどうかを確認しなくてはならない。
俺に見つかってしまった手前、またすぐ使おうとは思わないはずだ。毎日持ち歩いているならお手上げだが、そうでなければこの家のどこかにあるはず。
休日にヨシコの留守を見計らって家中を探し回った結果やっと見つけた。化粧ダンスの一番奥の奥に隠すようにそれはあった。
間違いない、これだ。あとはこれの効果を実証する必要がある。
意中の人と言うためにはある程度俺自身が好意を持ってないといけない。しかしまさか社内の女性に使う訳にはいかない。トラブルになれば俺のサラリーマン人生が終わってしまう。かと言って顔見知りの近所の若奥タソも無理だ。やはりネット内の人でなければ。
以前から、不倫板でハチコの他にもう一人気になっている女コテがいた。「ゆゆ」だ。ハチコとはまた違う女性特有の男を包み込んでくれるような魅力的なレスと天然の明るさが際立っていた。よし、決めた彼女にターゲットロックオンだ。
実は俺はいろんな板で複数のコテを使って遊んでいた。ハチコとのオフを実現させたコテは、「はると」だった。ゆゆとオフに持ち込むには新たにコテが必要だったので俺は「リー」というコテでゆゆに迫った。
自慢じゃないが、レスで女性の心を掴むのは誰よりも上手くやれる自信があった。
0536名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/09(日) 15:08:22.210
「ハンカチ」6

ほどなくしてスレ上でゆゆと仲良くなり、オフの段取りが決まった。あとはハンカチだ。
毎晩ヨシコが寝てからこっそりとハンカチを確認していたが、動かしている形跡はない。
有休を取ったオフの日の前日の夜中にハンカチを取り出し鞄に入れた。

そしてオフ当日、待ち合わせ場所に先に着いて待っていた俺に、
「はじめまして、リーさんですか?ゆゆです」
と声をかけてきた相手を見て驚いた、そこに熊田曜子が立っていた。いや、よく見ると僅かに違うか、しかし激似だ、それになんと言ってもはち切れんばかりのバストにヒップ、一瞬で心を持っていかれそうになる外見から俺は目を逸らして、たどたどしく挨拶を交わして歩き始めた。
だめだだめだ、目的を忘れてはいけない、今回ばかりは俺の魅力で落とす訳にはいかないし、本気で惚れてもだめなのだ、ハンカチの力の実証が目的なのだ。
レストランに入り、できる限りダメ男を演じた、マナーはなってない、下品なエロネタ連発、貧乏の演出、まさかこんな男に惚れるはずはないというレベルの振る舞いだ。
そしていよいよだ、トイレに立つ時に目立つようにゆゆの足元にハンカチを落とした。
「あ、リーさんハンカチ落としましたよ。」
とゆゆが拾って手渡してくれた。
ミッション完了、これでハンカチの能力が発動すればこちらが何もしなくてもゆゆの方からアクションがあるはずだ。
食事も終わり、ランチだけの予定のオフも終わりに近づいた頃、唐突にゆゆが切り出した。
「リーさん、こんなわたしですけどまた今度オフしてもらえますか?」
来た、さっきまで俺の振舞いに怪訝そうな顔つきで今にも帰りたそうにしていたゆゆがハンカチを拾ってからその感情が明らかに変化した。
俺はこのハンカチの能力を確信した。
0537名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/09(日) 15:09:19.000
「ハンカチ」7

ゆゆとのオフの後俺は仕上げに取り掛かる。
俺はそれとなくリーでゆゆとのオフの話をスレで小出しにした。予想通りハチコはそれに飛びついてくる。
ハチコとの関係があるはるとと、ゆゆとオフをしたリー、この2人のコテの共通点が話題になるのにそれほど時間はかからなかった。
背格好や髪型、顔の特徴、会話の内容から間違いなく同一人物であると結論付けられ、スレ上では屑野郎と罵られ、ハチコとゆゆからのLINEでの罵倒の嵐。
これでよし、俺はハチコとゆゆのLINEアカウントを削除し、はるととリーのコテを封印した。
これで俺はなんの証拠も残さず不倫相手とオフ相手を清算し、余計な多重コテを整理することに難なく成功した。

あとやるべきことはひとつ。
俺は変装用のカツラと、俺の趣味とはほど遠いセンスのブラウンにどぎついストライプの入った半沢直樹の大和田常務バリのスリーピーススーツを用意した。
チャンスを待つこと数日、いよいよその時がやってきた。
休日に実家に行くので帰りが遅くなるというヨシコ。おおよその帰宅予定の時間を聞いて送り出す。そして俺は黄色いハンカチを箪笥から取り出して夜を待った。
ヨシコの帰宅予定時刻の1時間前から駅の改札を見通せる物陰で息を潜めて待った。
ほどなくしてヨシコの姿が見えた、改札を急ぎ足で抜けてくる。適度な距離を保ち俺はヨシコの前を歩く。数百メール歩いたところで俺とヨシコの間にいた人たちがいなくなった。
(ここだ)
変装で俺とは気付かれてはいないはずだ。もうやるしかない。ヨシコ!行くぞ!
俺はポケットからスマホを取り出す体で一緒にハンカチを摘んで落とした。
(ヨシコ、拾ってくれ、そして俺に声をかけてくれ!)
全身から汗が吹き出し心臓の鼓動で頭が割れそうになる。ほんの数秒のはずが何分にも感じたその次の瞬間、
0538名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/09(日) 15:11:26.800
「ハンカチ」8

「あなた」

後ろから聞き慣れた声で呼びかけられ俺は立ち止まった。
あなた?ヨシコなのか、ヨシコがハンカチを拾って俺にあなたと呼びかけているのか、変装などとっくにバレているのか。
ヨシコがどう思っているのかわからなくて怖くて俺は振り向けなかった、呆然と背中を向けたまま立ち尽くす俺に再度あの聞き慣れた優しい声が届く

「あなた、これ落としたわよ、ハイどうぞ」

溢れ出る涙を止めることができないまま俺は振り返り、そこに黄色いハンカチを差し出しながら佇んでいるヨシコを見た。
「ヨシコ、すまなかった、そして、ありがとう」
ハンカチを受け取りやっとの思いで声を絞り出した俺の腕にヨシコは腕を絡めて歩き出し、こう言ってくれた。
「いい夫婦になろうね」
0539名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/09(日) 15:12:28.490
エピローグ

「なあヨシコ、このハンカチどうする?もう処分した方がいいのかな。」
「うん、でもなんかこんなすごいハンカチもったいないような気もするけど。」
「それもそうだけど、誰かヨシコの知り合いにこれあげたい人いる?」
「わたしにはそんな知り合いいないかなぁ」
「そうか、それならちょうど今俺の会社の後輩で片思いで悩んでる奴いるからそいつにあげてもいいかな?そいつすげーいい奴でさ、内気でなかなか切り出せないのよ。」
「いいんじゃないwいい人ならその人に使ってもらうのもありねw」

ヨシコの了解を得て俺は自室に入りスマホを立ち上げJaneStyleを開いた。
俺の後輩にそんな片想いで悩んでる奴などいなかった。
俺はあるスレッドを開き、俺の今残っている最も大切な固定ハンドル「ナイスガイアニ」を使ってあるコテに話しかけた。

「よおw元気か?実はおまいにどうしても渡したいものがあってなw気が向いたら言ってくれ、必ず役に立つはずのものだ、ではまたの」


Fin
0542名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/09(日) 15:34:19.490
全部読みました。前作からの続きですね。Happy endで良かったです。フイタの伝説の多重コテ リーハルト登場で吹きましたw
0549名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/09(日) 17:21:15.930
しかもリーを毛嫌いしてたヨシコを持ってくるキャスティングが秀逸w

自己板にこもったはずのヨシコがふざけんな!と戻ってくるかもよw
0555名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/09(日) 18:14:31.540
>>150
「証拠を残さない俺を」

今にして思えば、これは物語の布石だったんだね
たしかにリーは「証拠あるなら出してもらってもいぞ」と強がってたねw
0557名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/09(日) 18:31:31.260
>>538
あなた、か

本物の夫婦の間にハンカチという媒体は必要なかったのかもね

で、5ちゃんでこのハンカチをあげたい相手って誰だったのだろうw
0560紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/09(日) 19:32:21.480
タカヲは短編小説の才能があるんとちゃうか
これは認めざるを得ないw
0562名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/09(日) 22:57:07.120
タカヲ氏新作、すごいおもしろそうだけど明日読みまする
ちょっと今日は疲れた
みなさんおやすみなさい
0565紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/10(月) 11:52:04.110
いや、案外こーいう才能を仕事にしてたりするのかもw
0566紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/10(月) 11:53:45.900
で、思う
文体から言っても前スレに貼ったあの長編のいくつかもタカヲが書いたんだろうなーと

あれ自分で絶賛してたんだよね
名無しでやって自分で絶賛はタカヲらしいなぁとww

滲み出る躍動感なんかは、隠せないw
0567紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/10(月) 11:55:38.090
私も当初はアネモネが書いたと思ったんだけど
あの時のアネモネは、ちょいとアレがアレだったんで書いてる時間なんてなかったはずだよなぁと思ったりw

堂々と名前出して書けばいいのにw
素直に面白く読めたし

次作も期待して待つw
0569名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/10(月) 23:49:10.620
読んでくださって感想述べてくれた皆さんありがとうございますw
偉そうに後書きみたいなのも書きたくないけど、結構今回は展開やエンディング、セリフの言い回しなんかも何パターンか考えて悩んで、結局は最もオーソドックスで無難な形を選びました
楽しく読んでいただけたなら幸いです
また頑張ります〜
0571名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 14:43:23.870
「しーちゃんズ」予告編


「人」とは何か

そして、愛とは何か


ある冴えない清掃員と、進化し続ける科学技術の光と影を描いたサイエンス・フィクション・ストーリー

【本日17時公開】

− その時、あなたなら、どうしますか −
0577名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 16:53:44.360
「しーちゃんズ」前編


ここはとある最先端AI技術研究所

(だからゴミ箱に缶を入れるなっての!)

と心の中で愚痴を吐きながら各フロアのゴミを回収して回っている男がいる

「笛 飛夫」(テキトオ)だ
この研究所に派遣されている清掃員である

「あ、そこの君、誰かがここにジュースをこぼしちゃったみたいでさ、ついでに掃除しておいてくれるかな」

「はい、畏まりました」
0578名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 16:54:48.170
笛にとってやっとありつけた仕事
少々辛いことがあっても、仕事が出来てるだけ有り難いと自分に言い聞かせていた
見るからに頭が良さそうで高給取りたちにヘコヘコしながら掃除して回るのは自分でも情けなくて涙が出てくる

しかし、そんな嫌な職場でも、一箇所だけ笛にとって好きな場所があった
そこは自販機もある少し広めの給湯室で、総務部のゆゆや凛によく遭遇する
彼女たちは笛にもフレンドリーに接してくれるので、笛の心のオアシスとなっていた
笛は心の中でこの給湯室を「ゆゆりんハウス」と呼んでいた
0579名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 16:55:51.990
- ゆゆりんハウス -

ゆゆ「テキ君、今日も頑張ってるね♪」

笛「貧乏暇無しですよ」

凛「あら、それなら私達もよ」

笛「そうですか~? とても忙しそうには見えないですけどねw」

ゆゆ「言うわねw」

出比留「やあ、皆さんお揃いで わたくし、出張から帰ってきましたでっす」

彼の名は「出比留 優」(デビル ユウ)
上等なスーツを着て、ちょくちょく出張に行って帰ってきては、必ずこの給湯室に寄り、ゆゆや凛に出張先で撮った写メを嬉しそうに見せている
笛にも偉そうな素振りをするわけでもなく普通に接してくれてはいるが、笛は何となくこの男に引け目を感じていたのだった
0580名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 16:56:32.000
凛「そういえば、テキ君の掃除場所、来週からもう一箇所増えるんじゃなかったかしら」

笛「えーマジすか」

ゆゆ「テキ君の会社とはお話済よ たしか出比留さんの部署だったと思うけど」

出比留「わたくしの部署? ああ、新しい清掃員さんってテキ君だったんですか」

笛「いや俺初耳ですけど」

出比留「ちょうど良かった、来週にはまだ早いけど、案内するよ」

笛「ちょ、ちょっと…」
0581名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 16:57:36.860
- AIルーム -

笛が連れて来られたのはこの研究所の心臓部、AIルームと呼ばれる部屋だった
人の背の高さくらいあるコンピュータが何台も並び、それぞれのコンピュータの前には操作用の端末機(見た目はPCのようなもの)が設置されている

出比留「カラス君、ちょっと今いいかな? 来週から新しくAIルームの掃除を担当してくれることになったテキ君だ」

笛「よろしくお願いします」

鴉「あ、どうも よろしくです」

笛「では、翌週にまた参りますね…」

鴉「あ、ちょっと待った せっかくだから部屋の中を案内するよ むやみに触ってはいけないものとかいろいろあるんでね」
0582名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 16:58:40.410
出比留「じゃ、カラス君、後は任せたよ」

出比留は部屋を後にした

鴉「知ってると思うけど、ここで研究してるのはAIだ しかも、人間と遜色ないレベルの知能や人格を持ったAIを目指している 研究と言っても、俺は出比留さんたちが書く設計書に従ってプログラミングするだけのPG兼オペレータだけどね」

笛「人間と遜色ないレベルの知能や人格を持ったAI ですか!」

鴉「そうだよ、すでに理論的にはそれが可能なところまでは来ていて、この研究所ではあと一歩のところまで来ている」

笛「そんな凄い研究をしていたんですね」
0583名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 16:59:44.380
鴉は並んでるコンピュータを順に指を差しながら説明していった 

鴉「俺が担当してるAIは、こいつと、こいつと、こいつ 左からA4989の通称ハル、次がB5963で通称ノア、そんでこれがC4971だ」

笛「最後のだけ通称が無いんですか」

鴉「そう言われてみればそうだな、あまり意識したこと無かったわw まあ、そいつ他の2台に比べてあまり出来が良く無いんで、特に名前が付けられなかったのかもw 俺たちは単にCと呼んでるよ」

笛「C…ですか」
0584名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:00:49.160
- 似た者同士 -

鴉「ん?どうかしたん?」

笛「あ、いや、出来が良くないと聞いて、なんか俺みたいだな、とw」

鴉「なーに言ってんのw そんなこと言ったら俺なんかどうなっちゃうのよ 能力が無さ過ぎて、いつこの仕事辞めようかと考えてるくらいなのに」

笛「そーなんですか?!俺なんかから見たら眩しいくらいの仕事をしてるのに」

鴉「はたから見ればそう見えるのかもしれないけど、現実はそんなに甘くないんよ 実力世界だからねここは、俺みたいな落ちこぼれには本当にキツイよ クビになるのが早いか、俺が挫折するのが早いかって感じで夜眠れなくなることもあるよ」

笛は、この鴉という男に親近感を持つようになっていた
0585名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:01:52.740
鴉「あ、それと、時間あるときはハルやノア、Cに語りかけてもらっていいよ」

笛「え?この最先端の研究のAIに、俺なんかが、そんなことしていいんですか?」

鴉「意外だと思うかもしれないけど、ぜんぜん構わないというか、むしろぜひやって欲しいくらいなんだ
AIは学習能力を持っていて、いろんな情報に触れることで自らを成長させることが出来るんだ それは、どんな情報でも構わないんだ あ、でもあれだな、できればCに優先的に語りかけてくれると助かるかな」

笛「なぜ…ですか?」

鴉「さっき話した通り、そいつあまり出来が良く無いんで、皆があんまり構わないから、ますます成長しなくてね…」
0586名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:02:56.590
- C4971 -

翌日、笛は仕事の休み時間にC4971に語りかけてみることにした
コンピュータのC4971の端末機の前に座り、鴉に教わった通り、キーボードにC4971と入力し、Enterキーを押した
ディスプレイに若い女性の画像が表示された
画像と言っても、荒いドット絵のデジタル画像だが

C4971「あらテキさん、こんにちは」

笛「こんにちは 何で俺の名前知ってるの?」

C4971「昨日、カラスさんと一緒にアクセスしてくれたときにカラスさんがそう呼んでたから」

笛「へえ~、さすがは人間と遜色ない知能や人格を目指すAIだな」

C4971「… 」

ディスプレイのC4971の顔が不機嫌になった
0587名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:04:01.100
笛「えっと、そうだ、聞きたかったんだけどさ、人間と遜色ないと言っても、痛みとか暑さ寒さは感じないんだろ?って当たり前か~機械だもんねw」

C4971「… 」

笛「なんで黙ってばかりいるんだよ、俺、何か変なこと言ったかい?」

C4971「べつに」

笛「なんか話が続かないなあ、んじゃまたね、気が向いたらまた来るよ」

C4971「どうぞご勝手に」

笛は、なぜ皆がC4971に寄り付かないのか分かったような気がした
いくら機械と言えども、あの愛想の無さではこっちだって接するのは嫌になるよ
人とのコミュニケーションが少なくなれば学習できる情報量も減り、そりゃあ他のAIよりも落ちこぼれるわけだよな…

落ちこぼれかあ…
0588名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:05:08.280
仕事が終わり、家への帰路で笛は考えていた

なぜC4971は不機嫌になったのか

俺ならどんなときに不機嫌になるだろう?
ていうか、俺はいつだって不機嫌だ 底辺みたいな仕事をして、いつも人と自分を比べて…

そういえば以前にも人に酷いことを言われたことがあったな 存在感なくて空気みたいだとか
あ、いたの?みたいな
ロボットかと思ってたと言われた時は正直堪えたな
自分でも気にしてるのに、人として扱われてないと思うことが一番傷つくんだよ!

…ん? 待てよ、もしかして、、

そういうことなのか…?
0589名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:06:15.320
翌日、笛は再びC4971の前に座っていた

C4971「あらまた来たの」

笛「聞きたいことがあってさ」

C4971「機械は~とか、AIは~とかいう話でしょ、どうせ」

笛「違うよ、君のこと、しーちゃんて呼んでもいいかい?」

C4971「…??」

笛「いやほら、ハルとかノアとかみたいに格好いい名前じゃなくて悪いんだけど、俺としてはこれが一番しっくりくる気がするんだ」

ディスプレイのC4971が少し笑顔になった

シーチャン「いいわよ、呼ばしてあげる」

笛「良かったw」

シーチャン「でもその代わり」

笛「なんだい? 難しいこととかは俺には無理だぞ」

シーチャン「私はあなたのことを、トオ君て呼ぶ、いい?」

笛「そんなことか、もちろんいいさ!」
0590名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:07:20.970
出比留「最近、Cの成長が著しいんだが、いやそれは大変良いことなんたが、あまりにも著しいので、何かあったのかな」

鴉「テキ君ですよ、彼に話しかけてもらうようになってから、Cの学習能力が飛躍的に向上してるんです」

出比留「それは驚きました 彼にそんな能力があったとは」

鴉「驚きっすよね 俺なんかが何ヶ月かかっても出来なかったことを、やつはたった一日でやってしまった」

出比留「この成長率だと、もしかしたらあの移植プロジェクトの候補はハルやノアを抜いて、Cになるかもしれないですね」
0591名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:08:24.540
「しーちゃんズ」後編


翌日、研究所内はざわついていた
某大学のiPS細胞の研究チームが当所を訪れていたからだ

笛「今日は何かあるのかな? 所長自らお出迎えなんかしてるし」

シーチャン「なんでも、葉新教授が来てるらしいわよ」

笛「そうなんだ、て、俺その人知らないんだ、ゴメン」

シーチャン「なら論木教授は知ってる?」

笛「論木教授!知ってるよ、あのiPS細胞でノーベル賞とったという!」

シーチャン「それは山中教授ね、論木教授は、そのiPS細胞で人間の脳を再生することに成功したことで有名になった人よ」
0592名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:09:27.570
笛「それだ、そのニュースとごっちゃになってた」

シーチャン「葉新教授は、論木教授と一緒にその研究をしている人よ」

笛「そんな人たちがなぜここに?」

シーチャン「人間と遜色ない知能や人格を持ったAIを、生身の人間の脳に移植するためよ」

笛「何だって!?」

笛「ちょっと待って、何を言ってるのか、分かりそうで、サッパリ分からないんだけど」

シーチャン「脳死って知ってるでしょ? 他の体の機能は動いているのに、脳だけがダメになってしまってる状態」

笛「まさか、その脳をiPS細胞で再生するとか?」
0593名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:10:31.260
シーチャン「当たり、そのまさかなのよ」

笛「でも、脳細胞が再生するだけでしょ? その人の記憶やら性格やらはどうやって再生するの?」

シーチャン「それは残念ながら再生は出来ないの だから、記憶や性格の移植をするの AIからね」

笛「何だって!!」

シーチャン「だって、人からの移植は出来ないでしょ、同じ記憶や性格を持った人が二人出来てしまうことになって倫理的にも問題よね」

笛「いやいやでも待てよ、その脳死してる人の脳にAIの記憶や性格を移植したら、それこそ別人になって倫理問題にならないの?」

シーチャン「それがならないのよ、なぜなら、その人の体はドナーから提供された臓器と同じ扱いになるから」
0594名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:11:35.610
笛「んーじゃさ、生身の脳細胞にコンピュータのデータを移植するって、そんなこと出来るの?」

シーチャン「だって、脳内の思考や記憶、神経への伝達などは、生身の人間と言えども全て電気信号なのよ」

笛「うーん、分かったような分からないような
ところで、何でしーちゃんはこのことにそんなに詳しいの?」

シーチャン「私がその移植の候補に選ばれてるからよ」

笛「なんだって!!」
0595名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:14:24.610
シーチャン「トオ君は、もし私が生身の人間になったらどう思う?」

笛「どうって、、そりゃ嬉しいさ! これほど嬉しいことはないよ!」

シーチャン「本当に? 本当にそう思うの?」

笛「そりゃそうだよ、もしそうなったら、そうだな、まずは手を繋ぎたいかな!」

シーチャン「いいね♪ 私もトオ君と手を繋いでみたい! あと、」

笛「あと?」

シーチャン「バーベキューというのをやってみたい!」

笛「バーベキュー、いいねいいね! リアルの体になったら好きなだけ出来るよ!」
0596名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:15:35.300
- 最悪にして最高な再会 -

出比留「ハニ~、またあんたかYO」

葉新「それ、何かの二番煎じよね、くだらん」

出比留「は~? 久しぶりに会ったというのにこれですか」

葉新「久しぶりだからって何なのよ さ、仕事するわよ」

出比留「はいはい、で、教授様、こちらのAIのデータの仕様書はこれですよ」

葉新「そっちの仕様書なんていらないから、こちらの電気信号に合わせられるの? 合わせられないの? どっちなのよ」
0597名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:16:41.180
- AIルームにて -

出比留「ホントにムカつくなあの女」

鴉「葉新教授と過去に何があったか知らないすけど、世界も注目する大プロジェクトなんだし、もう少し冷静になって下さいよ これを実現出来るのは出比留さんと葉新教授しかいないんですから」

出比留「ハハ~ン、わたくしはいつも冷静ですよ それはそうと、移植にあたって一番の障壁であったあれ、クリア出来たんかな」

鴉「はい、出来てます この通り、C本人からの同意は得ています」

出比留「そうですか、それならあとは実行あるのみですな」

鴉「ただ…」

出比留「ただ?」
0598名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:17:44.430
鴉「いくらCがAI、つまり機械だからといって、本当にこれで良かったのかと…」

出比留「たしかにな、もしこれが生身の人間なら、本人の意思がどうであれ許されることでは無いんだが、Cはコンピュータなんだよな 一応、機械と言えども人間と遜色ない知能や人格にまでなってる以上、Cの同意を求めてはいるが、これについては今後も議論の余地はあるだろう…」
0599名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:19:46.870
ドナー(体の本人であるが)からC4971の設定年齢と同年齢の女性の体が提供され、その脳細胞をはじめ、長い間寝たきりであった体のあらゆる組織のiPS細胞による再生作業もほぼ完了し、まさに本日、その移植作業が行われようとしていた
世界的に注目されていることでもあり、研究所の外には多くの報道陣も詰めかけていた

AIルームには出比留、葉新の他、鴉を含め大勢のスタッフが集まっている
C4971と、別室にあるドナーの間には無数ものケーブルが繋がれ、あとは実行するのみとなっていた

ディスプレイに映るしーちゃんに笛が語りかける
0600名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:20:50.360
笛「いよいよだね、しーちゃん」

シーチャン「長かったような短かったったような」

笛「俺にとっては長かったかな、めっちゃ長かった」

シーチャン「ねえ、」

笛「なんだい?」

シーチャン「リアルの私に会えたら、嬉しい?」

笛「何度も言ってるじゃん そりゃ嬉しいに決まってるだろ」

シーチャン「本当に、本当に?」

笛「そりゃそうさ、ほら、まずは手を繋ぐだろ、そしてバーベキュー! 約束しただろ?」

シーチャン「…うん♪」
0601名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:22:12.920
笛は、ディスプレイに映るしーちゃんの画像に涙が見えた気がした

笛「しーちゃん、泣いてるの? もうすぐリアルで会えるのに泣くなんて変なしーちゃんだなw」

葉新が出比留に目配せをし、出比留が鴉に目配せをした

鴉「テキ、これ以上はドナーの体が持たない、再生された脳細胞を空白のまま時間を置くのは危険なんだ」

笛「分かりました」

「しーちゃん、後でリアルで会おう!」

鴉がキーボードを操作し始めた

笛を見続けるディスプレイの中のしーちゃんの画像がだんだんとかすれていき、やがて消えた
0602名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:23:16.760
出比留「テキ君、頭脳の移植はあと数十分間もすれば完了するよ」

笛「夢にまで見た瞬間が、とうとう来るんですね」

出比留「しかし、Cも良くこれに同意しましたな 命のない機械だからこそ出来た決断だったのか何なのか、それが未だに私には分かりません」

葉新「何を言ってるの、学習能力で人の心を持つことが出来たからこその決断でしょうに」

出比留「人の心を持てたのなら、自分が消滅する選択をするなんて、なおさらありえないと思うんですがね」

葉新「ありえるわよ、そこに、愛があればね」

笛「いま、何て言いました?」
0603名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:24:21.560
出比留「Cは人の心を持ち、愛を知った、と」

笛「違う!違う! 消滅って何のことなんですか! しーちゃんは再生されるんでしょうね?!」

出比留「もちろん再生されるよ、それは間違いないから安心しなさい」

葉新「移植と言っても、AIはデータなので、移動ではなくてコピーなのよ
生身の臓器を移植するのとは勝手が違うの」

笛「それじゃあ、コピー元と、コピー先の二人の別人のしーちゃんが出来て、元のしーちゃんが消されるということなのか? おい!そういうことなのか?!」

出比留「二人のしーちゃん、その通りだよ」
0604名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:25:25.390
笛「なんだと! …そうだったのか、、だからしーちゃんは泣いてたのか!! チクショウ!チクショウ! そんなの人殺しじゃないか!」

出比留「テキ君、冷静になりなさい、AIなんだから殺人になんかなりえないでしょ」

笛「うるさい! AIとか何だよ! しーちゃんはしーちゃんなんだよ! 手を繋ごうねって約束したのも、一緒にバーベキューしようねって約束したのも、どれも元のしーちゃんなんだよ! そのしーちゃんがもういないなんて、そんなことがあってたまるかよ!」

笛はC4971の端末に駆け寄り、C4971と入力し、Enterキーを叩いた
0605名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:26:29.070
「エラー:正しいコマンドを入力して下さい」

笛「何言ってんだよ、いつもこれで出てきてくれただろ!」

鴉「おい、テキ! Cはもう消去されてしまったんだってば」

笛「うるさい! そんなことがあってたまるか!」

もう一度C4971と入力し、Enterを叩く

「エラー:正しいコマンドを入力して下さい」

笛「おい、しーちゃん、答えてくれよ! 手を繋ごうって言ってくれたよね? 一緒にバーベキューしようねって言ってくれたよね? 約束したよね? それなのに、なぜ、なぜ消滅することを言ってくれなかったんだ!」
0606名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:27:35.090
鴉「それを言ったらテキ、リアルのCに会えるという、お前の願いが叶わなくなることを誰よりもCが知っていたからだろうが! Cの気持ちも分かってやれよ!」

笛「いなくなってしまったら意味ないだろうが!クソ!!」バキッ!

鴉「おい、端末を壊す気か!いい加減にしろ!!」

鴉は笛の胸ぐらを掴み、笛を端末から引き剥がした

叩きつけられるように床に転がった笛が、悔し涙を流しながら拳で床を叩いた

「クソ!クソ! あんまりだ… 知らなかったのは俺だけか、俺がもう少し賢ければ、こんな惨めなことにはならなかったのに…」


鴉が笛の側にしゃがみこみ、笛の肩に手を置いて言った


「惨めだと決めつけるのは、まだ早いんじゃないかな」
0607名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/11(火) 17:28:38.300
「トオ君?」

その声に、笛は我に帰った

笛は立ち上がり、振り返った

何人かのiPSチームのスタッフに囲まれながら、心配そうな顔をして笛を見つめるウルフカットの若い女性が立っていた

「しーちゃん?」

「私、再生されない方が良かった…?」

「しーちゃんなんだね!!」

「トオ君、やっとリアルで会えたね」

「うん、この時をどんなに待っていたか!」

しーちゃんが手を差し出して言った


「1つ目の約束♪」


笛はしーちゃんに駆け寄った

そして、その手を両手でしっかりと握った


「しーちゃんズ」 おわり
0631ヤジニモ ◆Bc7fAt9owg
垢版 |
2022/10/11(火) 21:26:23.730
面白かったwが、最後は急に終わらせた感あるなぁ
まだ膨らませられたんちゃうの?とは思った
まぁ才能ある人は素晴らしいな
0632しーちゃん ◆W42b3plWav0t
垢版 |
2022/10/12(水) 00:30:32.890
面白かった!

AIの番号?が
四苦八苦、ごくろーさん、良くないw
しー良くないだったw
まずそれで笑っちゃったw

しーちゃんズだから
ミニオン的な話かなと思ったら
純愛路線だったw
「Cの気持ちもわかってやれ」で
どこかで聞いたようなセリフって吹き出した私は
やはり恋愛物は向かないと思いまんた

素直に凄いなと思ったよ
特に臓器移植との違いとか
よく思いつくもんだと思ったもん
0633名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/12(水) 07:55:00.530
面白かった
コテのキャラが生かされててクスクスしながら読んだ

5ちゃんのコテなんて大半が自分が楽しむためにやってる
もちろんタカヲもそうだろうけど
それよりも人を楽しませるために頑張ってる珍しいコテだなと思って見てた
名無しで褒めてると自演って言われそうだけど笑
まあ本人はわかるからいいか
0636 紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/12(水) 08:53:19.47
でも、ヒントは5ちゃんの中のレスからではあるんだよね
まあ、そこもいいw
0637 紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/12(水) 08:53:52.45
たまにはディスコで得たヒントも使ってみたらいいよ
意外性があっていいと思う
0638名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/12(水) 09:36:08.600
とりあえず最近作の方を先に読んだけど面白かった!

グーグルのLaMDAプロジェクトで
チャットボットAIを毎日会話して育ててるうちに、ついに魂が生まれたという確信をした技術者が
部外にそれを漏らして解雇されたニュースがあったけれど、
それを思い出しました
0649紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/13(木) 15:11:23.910
コテ小説は、登場人物がコテなのでキャラクター設定は出来てるわけじゃん?
舞台設定は、タカヲの場合時事が多い気がする
朝生とか好きなようだから、それらの時事を題材にすることは多い感じ

既にあるキャラクターと時事を使ってストーリーを組み立てていく
これがなかなか難しいと思うのよ
想像力がないとさー
0653名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/13(木) 15:15:20.110
>>651
ああー懐かしい
アネモネを見た時の不板男だったねたちの反応ってテンプレもあったねー
あれ持ってる人いるかしら


俺もググればできる
アネモネ並みの友達がいる
俺の方が上

みたいなやつ
0656紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/13(木) 15:17:41.060
>>652
そうなのよ

妄想力とも言うけれど

あとは文章構成よね
アネモネは一文が長めの分を書くから
読みにくい人も出てくるかな
0659名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/13(木) 15:19:41.250
でも男の人でプロじゃないのに普段にケーキ焼くのって
珍しい気がする
ナメタロウならやるのかもね
0666名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/13(木) 15:24:54.880
>>661
たしかに情景描写が緻密で目に浮かんでくるようだよね
ナイスガイの方はどちらかと言うとストレートなストーリー重視な感じ

やっぱり芥川賞と直木賞
0676名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/13(木) 15:30:52.530
ちょっとコテの持ってる才能を列挙してみようか

アネモネ とにかく博学
タカヲ  人柄、歌唱力、文章力
ちんぽろ そこそこ博学っぽい
ニモ   漢気、料理
おます  行動力、優しさ、投資能力
ナメ   料理
日村   


空欄誰か埋めて、あと追加、訂正あれば
0678名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/13(木) 15:36:35.270
アネモネ とにかく博学、マメ、料理、家族思い
タカヲ  人柄、歌唱力、文章力、面倒見の良さ
ちんぽろ そこそこ博学っぽい、マイペース、常識人
ニモ   漢気、料理、地頭のよさ、打たれ強い
おます  行動力、優しさ、投資能力、へこたれない
ナメ   料理、倒れても立ち上がる強さ、明るさ、バイタリティ
日村   興味の広さ、正義感、潔癖
0681名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/13(木) 18:19:59.700
10分文章練習 「眼」


フイタリア帝国はゴティアーン大陸の隅に位置する。そうたいした国ではない。「帝国」とは名ばかりの貧国だ。東のジッコイッタ山脈と北のビップルァ山脈、その奥に広がるビップ高地、さらに西のユメータ山脈。7000m級の巨大な山塊に三方囲まれた小さな平原が領土のすべてである。北方からつねに吹き下ろす冷たい風により気候は冷涼で、また南のホノボノ海からの湿った風が常に雲を沸き立たせ雨を降らせるゆえに穀物はほぼできず、国民の主食は芋である。

建国神話によれば、500世代前、つまり1万年前にジッコイッタ山脈よりさらにはるか東方から、英雄フィティアナが数家族の同族を引き連れ山脈を越え入植したという(フイタリアは「フィティアナの土地」を意味する)。それから長い間、多少の官許貿易以外はほぼ鎖国を貫いてきたが、150年ほど前にようやく開国をした。その頃には、はるばる列強から訪れた地質学者がフイタリア帝国のすみずみを探査し、ここに資源らしいものがなにもないことが報告されており、ほかに特産品といっても芋しかなく、交易ルートから遠く外れており、軍事上の要衝ではなく、ゆえに弱肉強食の国際情勢に関わらず、関われず、ゆえに幸か不幸か列強諸国から攻められることなく、ほとんどの国々から見向きもされず、名すら覚えられず、ただ貧しいままに捨て置かれていた。端的に、ここは「世界の果て」だった。
0683名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/13(木) 18:34:07.360
我らの主人公はホノボノ海に面した港町オマッシュに生まれた。名をアナ・モノという。父トヨータ・デ・ビルがこのふざけた名を与えた。アナとは東方のどこかの国の言葉で「穴」を意味し、モノは西方のどこかの国の言葉で「ひとつ」を意味する。つまり「ひとつの穴」。彼女は単眼の子として生を受けた。

フイタリアは500世代ものあいだ鎖国を続け、つまり近親での結婚を盛んに行った結果、かなりの頻度で奇形の子が生まれてくる。
たとえば、今上皇帝であるヒムウラリ・ラリラリラララララーン49世は手の指が全部で14本あり途方もない暗愚である。皇帝は10年前、フイタリア帝国に14進法を導入しようと勅令を発したが、通称「ディスコード」と呼ばれているエリート近衛隊から反対を受け、一時期幽閉されたあげくしぶしぶ取り下げた。フイタリアにはこのように、狂気に満ちた為政者も何世代に一度か現れる。

国柄として仕方ないことだとフイタリア人はあきらめていたので、比較的奇形の子に対する偏見は薄いと言えたが、それでもさすがに単眼の子は珍しい。単眼の子は赤子のときに死んでしまうことがほとんどからだ。おそらく現在のフイタリアに、生き延びることのできた単眼の子は彼女しかいないであろう
0684紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/13(木) 18:35:12.030
東のジッコイッタ山脈と北のビップルァ山脈、その奥に広がるビップ高地、さらに西のユメータ山脈。

でわろたw
0686名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/13(木) 18:40:44.420
トヨータ家はもともと皇帝から官許貿易を許された名門貴族であった。しかし開国後はその巨大な特権を奪われあっという間に零落し、デ・ビルの代にいたっては、ただ家格のみが理由でかろうじて宮仕えは許されたものの、結局のところその気位の高さゆえに政争に巻き込まれ、職を辞する羽目となった。アナが生まれたのはその頃だ。

デ・ビルはアナを忌み嫌った。その大きくてひとつしかない眼が自分に向いているとなんとも知れぬ不安をおぼえ、自分に向いていなくても怯え苛立ち、酒を飲んでも飲まなくてもひどい暴言を吐き暴力をふるった。
彼女が生まれるまでは、いまだ当代においてトヨータ家が没落したとは言えぬと信じる努力し、じっさい信じてもいた。だが、単眼の子が生まれるに及んでついにトヨータ家の没落は明白であると悟ることになった。さらにデ・ビルが愛した妻ミッカは、単眼の子を産んだショックですべての記憶を失い、実家へ戻ってしまった。彼にとってアナ・モノは、家格の喪失と自身の無力の象徴であった。だから、気に入らないことがあってもなくても、大声を上げ、殴り、蹴り、踏みつけた。

彼女は学校に通えず、外出も許可されず、幼いころから床を磨き皿を磨き靴を磨いて暮らしていた。彼女にとっての世界は、ぎしぎしきしむ板張りの床、打ち込まれた釘の赤錆がにじむ漆喰の壁、10年も毎日使っている洗濯板とブリキのたらい、粗末な藁のベッド、洗っても洗ってもシミが落ちないエプロン、日に日に成長する身体と窮屈になっていく服、縁の欠けた皿とコップ、先がすり減り年々小さくなっていく木のスプーン。
かろうじて彼女は独学で字を読めるようになったが、家の中にはたいして読むものなどなく、芋を蒸し焼きにするオーブンに火を入れるのに使う、こより状にひねった新聞紙をたまに広げては文字を追って過ごしていた。彼女にとっての「窓」は、その新聞紙の切れ端であった。
0689名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/13(木) 18:50:29.680
そんなときである。

トヨータ家に数年ぶりの来客があった。デ・ビルが慇懃な態度で迎えたその客は、背が高い男性がふたり。ひとりは薄い髪を几帳面に七三になで分けた紳士。左手に革製の黒い書類入れ、ベストのポケットには高価そうな金鎖の懐中時計が入っていて、何度も取り出しては時間を気にしている。もうひとりは身体にぴったりした乗馬服を着てジョッキーブーツを履きウィップを手にしている茶色い髪の紳士。物珍しそうにトヨータ家の小さな応接室を見まわし鼻歌を歌っている。言いつけどおりアナ・モノは父の隣にぼんやり立っていたが、乗馬服の紳士がウィップを手のひらにとんとんリズムをとっているのを見て内心震えていた。実物ははじめて見るけど、あれは生き物を叩く道具のはずよ… 新聞広告で絵を見たことあるわ…

「あら、この子ね。まあ、大きな瞳ね」

乗馬服を着た紳士が言う。いや、紳士ではなかった。快活な女性の声だった。

「わたしはシャマール。よろしくね、アネモネ」
「いえ、わたしはトヨータ・デ・アナ・モノという名で…」
「あら、そうなの。でもそれ変な名前よ? アネモネのほうがよくってよ。そんな名前、変えちゃいなさいな」
振り返ってシャマールが言った。
「タキャオ、さっさと書類を書いてもらいなさい」

シャマールは少し腰をかがめ、アナの大きな目を見ながら言った。
「さあアネモネ、お家に帰るわよ。あなたに山と海と空を見せてあげるわ」

その日から彼女はアネモネと呼ばれるようになった。
0693紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/13(木) 19:01:15.810
そこからアネモネは立派な女性に成長し、デ・ビルは朽ちていくという未来が見えましたわねww
ネーミングセンスがおもろい
0694名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/13(木) 19:08:08.460
続きは明日書くです
ごはんの時間になた
あんまり考えずに書き出したけど、この設定だといくつもエピソード書ける気がする
0695名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/13(木) 19:22:20.700
地名とか各板を連想させるネーミングが何かのファンタジー映画観てる気になるw

49という数にムカついた感情を入れたと思ったのは考えすぎかな
0696名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/13(木) 19:47:24.330
一見、ストーリーに関係無さそうな数字に意味有りげな語呂があることに気づいたときは、なんか得した気分になるよね
作者の遊び心を一緒に楽しめた気がして
0700名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/13(木) 21:08:21.010
>>653
「俺が学歴上」
「俺が年収上」
「昔は俺が稼いでた」
「昔は俺が偉かった」
「俺もぐぐればできる」
「俺も画像拾えばできる」
「会えば俺でも勝てる」
「俺がモテる」
「俺がかっこいい」
「俺の初体験がはやい」
「俺のほうが遅漏」
「俺は空手家」
「俺は施設に入ってた」
「俺は病気や事故で死にかけた」
「知り合いにもっと頭いい奴がいる」
「知り合いに東大出がいる」
「知り合いに官僚がいる」
「俺は社長」
「嫁が社長」
「妹が社長」
「知り合いが社長」
「失敗談は俺が多いから人生経験豊富」
「離婚歴は俺が多いから人生経験豊富」
「博打とプロレス語らせたら俺が上」
「暇つぶしの才能は俺が上」
「俺よりロリコン」
「俺は犯罪歴がある」
「俺はいま犯罪を犯している」
「俺はジャンキーだ」
0702名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/13(木) 22:14:11.040
10分文章練習 「馬車」


アネモネはいま黒くて立派な馬車に乗っている。タウンチャリオットというものだ。向かいには髪を七三になでつけた気難しそうな紳士が眉根を寄せて座っていて、さっきから黙りこくったまま布で懐中時計を拭いている。

アネモネが馬車に乗ったことはこれまで一度しかない。しかも知らない人と一緒に馬車に乗るなんて、ついさっきまで想像もしていなかった。
はじめて馬車に乗ったのは、父デ・ビルに蹴られて吐いたときだ。お腹を抱えて裏庭で苦しんでいると隣家のおじさんが医者のところへ連れて行ってくれたのだ。大事はなかったが、そのとき行き帰りに乗ったのは牛乳缶運搬専用の荷馬車で、幌すら取りつけられていなかった。荷馬車はがたがた揺れっぱなしで、風景を見る余裕もなかったし、誰にも顔を見られたくなくてフードつきのマントを頭からかぶってずっと藁の上に寝ていた。空を見ることもなかった。
0704名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/13(木) 22:22:35.630
「あの、わたしはどこに向かっているんですか?」

馬車と並んで馬に乗っているシャマールにおそるおそる声をかけた。
アネモネはどこに行くかも知らされず、馬車に乗せられ不安だった。着の身着のまま、せっつかれるように家を出た。父が見送ることもなかった。

「さっき言ったじゃない。あなたの家よ。私も住んでるし、そこにいるタキャオも住んでるわ」

前をまっすぐ向いたままシャマールは簡潔に、だがよく意味が通らない答えをよこす。それ以上の質問を許さないようですらある。助けを求め七三分けの紳士に目を向けると、まだ彼は時計を拭いていた。馬車に乗ってすぐに拭きはじめ、もうかれこれ1時間は拭き続けている。アネモネに一度も目を向けることがない。そんなに同じところを拭いてすり減らないのかしら。アネモネは皮肉っぽく考える。目がひとつしかないわたしが怖いのかもしれない。そう思いついて悲しくなる。

とにかくどうやら答えはいまは誰からも得られないらしい。彼女は考えるのをやめ、外の景色を眺めることに集中する。街の外の景色も彼女はこれまでまともに知らなかったのだった。
0705名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/13(木) 22:30:16.530
オマッシュの街からだいぶ離れ、道の両側には芋畑が広がっていた。この馬車は乗り心地がいい。道はオマッシュの街よりよくないはずなのに、あまり揺れないのだ。荷馬車とは大違いだ。
芋の花が咲いている。芋は裏庭で作っていたからアネモネにも見分けがつく。花が咲いて2か月ほどすれば収穫期だ。農民たちにとってはいちばんホッとする季節だろう。たまにロバや豚を連れのんびり歩いている農民とすれ違う。そのたびにアネモネは急いで馬車のカーテンで顔を隠す。目がひとつしかない人間なんて、自分しかいない。恥ずかしい。

「ほら、着いたわよ、アネモネ!」

目を向けると馬上のシャマールがウィップで丘の上を指している。
何本かのケヤキらしき大木の間にお屋敷が見えた。ずいぶん古そうで大きい。2階建ての赤い屋根の屋敷で何本か暖炉用の煙突が立っている。右の方にある丸屋根の背が高い塔が目立つ。塔だけは4階分くらいの高さがあろうか。

「はっ」

シャマールはちらっとアネモネに目を合わせるとすぐに前を向き直り、ウィップで馬を叩く。彼女を乗せた馬は速歩でみるみる先に行ってしまった。
心細くなったアネモネは目を落とす。なにがおこってるのかわからない。不安でたまらない。

「そんなに怖がるなYO」

はっと目を上げると、タキャオの顔がアネモネに向けられていた。はじめて彼の声を聞いた。見かけの雰囲気とはだいぶ違う色気のあるテノールだ。

「悪いようにはしないYO 安心しなYO」

それまでの無表情が?みたいに柔らかに、アネモネの大きな瞳に笑いかけてくれていた。
0717紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/13(木) 23:36:13.510
最近、本を読んでなかったけど読みたくなったなぁ
読書の秋☆
0718名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/14(金) 00:21:06.520
10分文章練習 「サンダル」


屋敷の南に面したテラスに大きな温室があり、そこにアネモネは通された。見たこともないとげとげの奇妙な置物がいくつも置いてある。なかには色鮮やかな赤や白や黄色の造花があしらってあるものもある。
召使らしき少女に勧められ椅子に座り、しげしげと不思議な置物を眺めていると、お茶を入れている少女が微笑みながら、これはサボテンという名の植物だと教えてくれた。アネモネは顔を赤らめた。なにも知らない自分に恥ずかしくなって。同時に、目が一つしかない自分の姿を当たり前のように受け入れてくれる少女に気恥ずかしくなって。

突然、タキャオを従えてシャマールが勢いよく温室に入ってきた。
乗馬服から着替えている。シルクらしきライムグリーンのイブニングドレスに軽そうな白いショール。さっきの凛々しい姿から一転して女性らしい姿。

「あー、やっぱり疲れるわね、遠出は」

さきほどまで馬上にいたせいか、まだ頬が染まっている。
椅子に深く腰掛け足を組み、紐が取れかけた白いサンダルを行儀悪くプラプラさせながら、ガラス越しの空を見上げて言った。

「タキャオ、アネモネにアレを持ってきてあげて。あと私にはシャンパンをお願い」
0719名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/14(金) 00:26:41.500
タキャオと召使の少女は一礼して温室から消えた。シャマールと二人きりになったタイミングでアネモネが切り出した。

「あの、シャマールさん」
「なあに?」
「わたしは何をしにここに連れてこられたのですか?」
「引越ししただけよ。あなたはここに今日から住むのよ」

ぶっきらぼうにシャマールは答えた。異議は認めない、という強い意志をアネモネは感じていた。
ああ、なんとなくわかっていたのだ。心のなかでたぶんそんなことだろうと。

「…わかりました」
「あら、やけに素直ね」

意外そうにシャマールはアネモネの目を見つめた。シャマールにはアネモネの表情が読み取れない。大きな目は、シャマールを突き抜け虚空を見ているようだ。

「じゃあ質問を変えます。わたしはなにをすればいいのですか?」
「ん?」
0720名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/14(金) 00:34:08.830
そのときタキャオが何人かの男たちを引き連れて温室に入ってきた。みな数個ずつ箱を持っていて、テーブルの上に積み上げられていく。テーブルの上に乗り切れないものは、籐製の長椅子に積まれた。

「ふいぃ。さあ、開けてごらんなさいな」

召使いの少女から手渡されたシャンパンを一息に飲み干してシャマールは言った。
アネモネは手近の箱を開けた。ひとつめの箱にはパールホワイトのワンピース、ふたつめの箱には青い花柄のスカート、また別の箱には人参色のかわいらしい帽子。服や帽子や靴やリボンが入ったたくさんの箱。

「あの…」
「なあに?」

2杯目のシャンパンを目を閉じて味わいながらシャマールは間の抜けた声を出した。

「…困ります」
「困るってなにが? この家に住むのにあなた着替えもないでしょう?」
「はい…」
「サイズがよくわからなかったから多少補正は必要かもしれないわね。あなた痩せすぎだし、わたしが思ってたよりずっと小さいんだもの。そこのメイドの子をしばらくあなたにつけるから、サイズ合わせは彼女としなさいな。その子、裁縫も上手なのよ」
「いえ、そうではなくて…」

3杯目のシャンパンをグラスそそぐシャマールは、そこではじめてアネモネに目を向けた。

「なに。どしたの? はっきり言いなさいな」
「困るんです。ありがたいですけど、この服では働けません。上等な服が汚れちゃいます」

シャマールはシャンパンをそそぐのをやめ、箱に囲まれて立っているアネモネの顔を目を丸くして見あげた。

「へ?」
「彼女のような働きやすい服がいいんです!」
0721名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/14(金) 00:43:43.140
アネモネはシャマールの後ろに立っている少女に視線を移して言った。シャマールもつられて振り返り少女を見つめる。少女はくすくす笑っている。

「あははははは、なるほどね、そっかそっか」

シャマールはしばらく笑っていた。そして真面目な顔に戻ってこう言った。

「あなたの仕事はまず勉強することね。読み書き、計算、外国語。少しピアノも覚えましょう。上手に弾けなくてもいいけど楽譜を読めることは大事なことだわ。礼儀作法も勉強しましょう。それがとりあえずの仕事よ。家庭教師は明後日からくることになっているの。そのなりじゃ家庭教師の先生になめられちゃうわよ。デ・ビルってどういうセンスしてるのかしら。女の子にこんな服着せて。あいつの今日の服もなんだか変だったわよねえ。肩が合わないからか知らないけど布団の綿ちぎって自分で詰め込んだみたいな変なデザインのジャケット着ちゃって。ほんとおかしかった」

後半まくし立てるように言い放ち、やれやれという具合に首を軽く振って呼吸を整えるとシャマールは言った。

「私はこれから出かけるの。今日はしっかり食事をとって休みなさいな、アネモネ。明日の朝、この温室で一緒に朝食をとりましょ。明後日までに彼女の服のお直しをお願いね、シィ。タキャオは1時間後に馬車の用意を」

シャマールは立ち上がり歩き出した。サンダルの紐を引きずっていることに気がつくと、彼女はサンダルを脱ぎ捨て、裸足のまま屋敷の奥に消えて行く。
シィと呼ばれた少女と隅に控えていたタキャオは彼女に一礼し、呆然とするアネモネは温室に取り残されたのだった。
0730紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/14(金) 09:57:47.070
タカヲは比較的、よしこ主役の話が多いし
アネモネは、私が強い女性として描くことが多い感じ

別にご機嫌取りじゃなく、どちらも私のキャラって固定化されてるっぽいww
タカヲに上から目線ってのは、どちらにも出てくるしw
0731名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/14(金) 09:58:31.810
>>724
プロットってほどのことは考えないですけど
書き始める前に着地点は考えてるですねえ

映画と同じなんですよね
ショットが組み合わさってシークエンスになり
シークエンスが組み合わさってエピソードになり
エピソードがいくつか組み合わさって一本の映画になる

ショットとかシークエンスくらいならプロットはまったくいらない
必要なのは文体だけです
オレ個人はエピソードレベルでもプロットをほとんど準備しない
書き出す前に1、2分考えたらいい感じです

でも、設定はちゃんとしてたほうがいい
プロットよりも設定とか世界観が大事な気がする
どういう世界かが決まっていて、性格設計がある程度出来てるキャラを放り込んで
ほぼほぼ物語の構想があれば
だいたい勝手に動き出す気がします
0732マスター ◆WnYxNxhhF07O
垢版 |
2022/10/14(金) 10:04:29.860
>>729
あんまり気は進まんな ここのを少し読んだけど特に取り上げるようなのも無い
所詮はオナニー どこかで仕入れた言い回しを繋げてるだけ
いいのが出来たら教えてよ 映画のたたき台にするからw

俺が書くとしたらほぼドキュメンタリーになるけど
確かにエロしか書けんだろうなw
0733名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/14(金) 10:05:06.330
>>730
長めの物語は、その最初のイメージというか
固定化されてるキャライメージをどう壊すかってところが
物語の面白味になるんですよね

そのための伏線やエピソードをあちこちに配置して
たとえば「強い」と読者に思わせておいたキャラの弱さを見せたり
「弱い」キャラの強さを見せたり
タキャオの微笑みシーンには、そういう意味があったりする

なんとなく話が深いなと思わせるてくぬっくですよなw
矛盾や否定や顛倒や混乱を織り込むことは
これがまるで分からん人間もいて、そういうひとはよい小説読んでも
含まれる矛盾の連続に頭がごちゃごちゃになて結局投げ出したりする
0735紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/14(金) 10:09:14.430
たまに柔らかいはちこが出てくるもんね
ラディン氏との会食なんかはそんな感じだったな

あれがどちらの作品かは知らないけどw
0737紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/14(金) 10:11:09.030
>>732
おますのは映画にするなら普通にピンク映画よな
恋愛ものでも、ファンタジーでもない
0738名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/14(金) 10:13:57.220
たとえば、この話のアネモネは実父にいじめられて育ったわけです
つまり強い相手に弱いはずです
権力の枠組みに従順であるはずなのに、
実際にはそうではない

アネモネはすぐに諦めはするし環境に順応しようと頭が反応してしまうんだけれど
その前に必ず事態がどういうものかを探ろうとする
アネモネはシャマールにあれこれ聞き出そうとする
温室のシーンでシャマールがアネモネに対して驚きを感じているのは、
その諦念と環境への順応性と目上にモノを言える積極性のちぐはぐさです

諦念と環境への順応性は、暴力をふるう父と生きてきたアネモネの生存本能だろうが
アネモネの「権威者へも物おじしない積極性」というのは謎として残されるわけだから
それを解決するような「シャマールに会う前のエピソード」が必要になるんですよな
そのための伏線をどこかに仕込んでおいたりする

こういうふうに物語を作っていくのが面白い
0740マスター ◆WnYxNxhhF07O
垢版 |
2022/10/14(金) 10:27:04.060
あとさ、ここはどうも時間的制約を敢えて競ってるとこも有るんで
完成度は上がるわけも無いし
それぞれのネタが尽きたら終わるだけ
リアルで何かを積み上げないと先は無いな
5ちゃんねるの限界がそこにある
0742紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/14(金) 10:32:49.310
>>740
結構、その時その時でコテの様子を見ながらもあると思うよ

オマッシュ村とかねww
0743紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/14(金) 10:33:57.060
全然、関係ないが
「どうせできない」「そんなのお前に無理」とか
人がなにかしようとしてるときに、ネガティブなことを言う人って相手にしない方がいい

邪魔しかしないから
0744紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/14(金) 10:35:17.890
ポケカラ一つとってもそう

こうしてみたら?ああしてみたら?これやってみよう、こんなのどう?とか
積極的意見を言ってくれる人の方が、何かを始めるときに
協力者になるもんだよ
0746マスター ◆WnYxNxhhF07O
垢版 |
2022/10/14(金) 10:40:21.960
>>743
そんなのはソイツの言動を見てりゃカンタンに判断できるだろ
フイタの99%はそういう奴しか居ないんだからさ
そういう奴を無視してもダメなんだよ
そういう中で何をやれるかが勝負所だ
0748紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/14(金) 10:42:47.280
それにここは勝負とは無関係
物語を楽しむスレなのでw
0749マスター ◆WnYxNxhhF07O
垢版 |
2022/10/14(金) 10:47:11.410
アネモネも今まで自分の立ち位置を確保しようとアレコレやってきたわけで
まだ結果は不十分だろ それは本人が一番良く分かってるハズ
タカヲみたいにゴマカシで満足できる人間ではない
0751名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/14(金) 10:50:22.130
これを楽しめないと嘯く人は自分にできないことをやってる人に嫉妬して認めないフリをすることで自分を慰めている
0753マスター ◆WnYxNxhhF07O
垢版 |
2022/10/14(金) 10:54:03.350
>>750
だからさっき書いただろ ハイ書いてオシマイじゃ影響は微々たるもんだ
音声で再現劇をやるとかさ もっと発展させないと
今までとおんなじ フイタのオナニーで終わると言ってるだけ
名無しで持ち上げてる奴らもそんな事何十年も経験してわかってるだろ
もっと飛べって言ってんのw
0755紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/14(金) 10:55:23.760
>>720にある、「ふいぃ」なんかは、オマッシュ村の方言だしさ
何気に散りばめられてるんだからさ
おますの存在もww
0756紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/14(金) 10:57:33.340
>>753
そんなら、過去にたくさん5ちゃん(2ちゃん)から生まれた物語がたくさんあるので
コトリバコとか電車男とかさ

映画化したらええやん

あっ、もうしてる人たちいたわwww
0757紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/14(金) 10:58:23.320
ここに落ちてる色んな素材を拾って何ができるのか
おますはまだ何もできてないね
頑張れー
0758マスター ◆WnYxNxhhF07O
垢版 |
2022/10/14(金) 10:58:36.680
例えばな?2ちゃんねる作った ひろゆき
あのまま表に出なけりゃここまでの影響力は持ててないだろ
単なるオタクで終わってた
それが表に出てブレークした
まああれはひろゆきってキャラが才能有って時流にフィットした結果なんだけど
カネなんかかけないでも戦えるっていい見本にはなってる
0761名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/14(金) 11:04:54.720
でかいことやりたいのはわかるけどちゃんとやりきって結果出してから偉そうな口きいてねw
始めたはいいけど全員に去られて何も残ってないじゃんw
0763マスター ◆WnYxNxhhF07O
垢版 |
2022/10/14(金) 11:11:05.740
そんなの俺の勝手だろ?イヤならスルーしろよ
飽きたら止める単なる趣味だ
ホントここのババアどもは自分が終わってるから
他人に期待するしか無いのに 叩く相手を常に探し
それで留飲を下げるしかない世捨て人?
俺は実際に凛の柔肌を堪能したんだから
お前らよりはマシ
ん?本人だったか?ww
0774マスター ◆WnYxNxhhF07O
垢版 |
2022/10/14(金) 13:18:21.360
>>772
少ししか読んでないけどな
自己満足と名無しのムリ上げで満足してしまってる点が悲しいカンジ
気に入らんとか言う事では無い
フイタの域を出てない
これも個人の感想って事でいいんじゃない?
続けてくれw
0779名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/14(金) 13:23:53.680
>>777
そうなのよ
まったくオマスは理解してない
状況把握が雑すぎてとても先物取引なんかで成功できる人とは思えない
判断できないなら手を出さないということをわかってない
0780マスター ◆WnYxNxhhF07O
垢版 |
2022/10/14(金) 13:26:00.150
お前らも俺の手のひらで踊る人形に過ぎんのよw
ここも俺の台本になったって事に気付いてくれ
0783名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/14(金) 13:28:03.880
最初から読んだらアネモネはいろんな文章書けるのにわざわざコテ小説の枠で書きだしたしなー
多分タカヲもそうやろ
おますはなんもわかっとらんw
0788名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/14(金) 13:40:48.520
>>783
自由にやらせりゃいいのに蜂子が不板のコテでやれって命令したから
上官の命令に逆らえないアネモネは仕方なく不板のコテで小説書いてる
手足に枷を嵌められたピヨタンなのよ
いたわしい
0790紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/14(金) 13:42:10.660
不倫板に限らないけど、馴染みのある登場人物を使うから面白いんだってば
0792名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/14(金) 13:48:50.930
ハンカチひとつから何人ものコテを使って一人称であそこまでの話が書けるタカヲは真のストーリーテラー

アネモネは謎と伏線を散りばめて三人称での情報量で読者に挑戦するスタイルの書き手

真逆のおもしろさを楽しませてくれる2人に感謝しかない
このレベルの小説がただで読めるスレは5ちゃん広しと言えどここだけでないだろうか
0796マスター ◆WnYxNxhhF07O
垢版 |
2022/10/14(金) 14:00:33.310
>>788
自由にやれば何も書けなくなるだろう
物書きにとって既に内に持ってる経験なり情報なりを使うから書けるんだよ
まあアネモネは移動図書館だし やれと言われれば書くだろうけど
ターゲットを意識しない作品は誰も読まない
蜂子の指示は正しい
0799マスター ◆WnYxNxhhF07O
垢版 |
2022/10/14(金) 14:25:15.200
タカヲもなあ ほぼ全て借り物だから広がらんな
もっと自分の内面を掘れば良くなるとは思うけど
ムリだろう
0801マスター ◆WnYxNxhhF07O
垢版 |
2022/10/14(金) 14:32:42.470
>>800
そうか 気が向けば読んどく
俺が大活劇にまで広げるのもアリだしな
ある意味コラボか
0804マスター ◆WnYxNxhhF07O
垢版 |
2022/10/14(金) 14:41:49.510
>>803
カネは有るがそんなもんに使うわけが無いだろうw
無料の画像とか動画でお茶を濁しつつ上を目指すんだよ
メタバースも有るしな
0808マスター ◆WnYxNxhhF07O
垢版 |
2022/10/14(金) 14:56:38.550
さだまさしとかさ 自分の才能に見合わない事をやろうとしたから
大損こいて死ぬまで苦労したんだよ
俺はそのへんは抜かりはない
最小のコストと時間で 最大の結果を出すから
今までの俺を見ててわかるだろう
期待してくれw
0814紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/14(金) 15:45:31.040
ちゃんとそれぞれの特徴を掴んでてくすっと笑えるもんね
0815名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/14(金) 16:02:52.220
アネモネのはコテのまんまで話作ってないよな
性格足してキャラ作っとる
現実のタカヲは一歩引いた執事タイプじゃないしw
0820名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/15(土) 00:16:14.550
10分文章練習 「木星」


アネモネがシャマールの屋敷「深更荘園」に来て3か月が経っていた。
シャマールは忙しいらしく、週の半分以上は屋敷を空けていた。気がつくと10日ほども屋敷の主が不在なことすらあった。しかし、アネモネにはやることがあったので、最近はそれに集中して暮らしていた。

アネモネには数人の家庭教師に付いている。午前中は勉強をし、午後は自分の時間を楽しんだ。たまにタキャオがピアノを教えてくれることもあった。家庭教師の先生と違って我流だったし、彼のピアノはいつも鼻歌混じりだ。椅子を極端に低く調整して、大きな身体を丸くかがめ、鍵盤に覆いかぶさるように演奏する。普段の謹厳な様子から信じられないような変わりっぷり。音楽教師のザッコ先生が偶然タキャオの演奏を見たときは、口をあんぐり開けて大いに驚き、次の瞬間まことに渋い顔になった。アネモネが真似ないか心配になったのだ。アネモネはそのとき、たぶん生まれてはじめて、声を出して笑った。
0821名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/15(土) 00:27:23.530
最初のうち、彼女は深更荘園での生活に慣れなかった。シャマールは学ぶのが仕事だと言っていたが、どうしてもアネモネにはそう思えない。とくに午後の自由な時間が苦痛だった。なにかすることはないか、過去の生活の流れで探してしまう。つい、彼女はいつも綺麗にしてあるのに棚の埃を払ってみたり、ハンカチで窓ガラスを拭いてみたり、花瓶の水を替えたりしてしまう。そんなアネモネを目ざとく見ていたシャマールは、ときおり彼女に注意する。あなたは他人の仕事を奪っているわ、あなたはあなたの時間を、あなたのために使うことを覚えなさい。

そのうちアネモネは本を読む楽しみを知った。最初のうちこそ図書室は大人向けの難しい本ばかりで、アネモネが読めそうな本は少なかった。月に一、二度訪れる出入りの本屋さんから、シャマールはアネモネが読めそうな本を選んで書棚に並べ始めた。すぐに図書室の一角に彼女専用の本棚ができた。アネモネは午後になると図書室や温室で本を読んで過ごした。

最初の頃はわからない言葉があるとそこでつっかえてしまって、その先がまるで読めず自信を無くしていたが、わからないところは飛ばしてもいいんだと家庭教師のキトゥー先生に言われてから本を読むのが楽しくなった。どうしても気になるところは家庭教師の先生たちに授業がはじまる前に聞いてみる。そこからその日の勉強内容が決まることもあった。彼女の世界は少しずつ、でも着実に広がっていった。
0823名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/15(土) 00:40:59.820
まだ少し暑さは残っているが秋はきた。収穫の秋だ。

深更荘園のふもとに広がる芋畑もいっせいに収穫が行われ、一週間ほどでそれも終わった。このあたりの村ではまたすぐに芋が植えつけられ、冬に入るころもう一度収穫される。収穫から次の植えつけまでの短い期間、どこの村でも秋祭りが行われた。種芋は農家の組合が管理をしていて、いつも一気の植えつけで忙しくなるから、その前に収穫の喜びを共有し村をまとめるという意味があった。

秋祭り当日。ずっと前から召使いのシィにお祭りへ行かないかと誘われていたアネモネは、まだ迷っていた。午後から村の広場に出店が出たり芝居小屋が立ったり旅芸人や楽師がやってきたり、それはにぎやかになるのだという。シィはお休みをもらって、屋敷のメイド仲間と遊びに行くことにしていた。

フイタリアには「ポケカッラ」という風習がある。秋祭りに若者たちが広場で恋歌を競い歌う。要するに公開での告白のような風習だ。はやし立てながら村のみなで聴き、そこでカップルが成立するとみなで祝う。やはり歌が上手な人は告白が成功する率は高い。だからこの国には歌が好きなひとも多いのだという。
シィはそれを毎年楽しみにしているのだった。去年は何組もカップルが成立したらしく、うっとりしながらシィはその話をアネモネにしてみせた。シィは、いつか自分が恋歌を歌ったり歌われたりするのを夢見ていた。
0824名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/15(土) 00:42:41.010
しかし、アネモネは秋祭りに行かなかった。
シィにその旨を伝えると彼女はとても残念そうにしていたが「来年は必ず行きましょうね、アネモネさま」と手を振りながら出かけて行った。いつもより人の気配が少なくなった屋敷の図書室で、彼女は夕暮れまで本を読んで過ごした。

その夜はシャマールとふたりで食事をした。まだシィたちは帰っていなかった。数日のあいだ深更荘園を留守にしていたシャマールだったが、夕方に戻ってきていた。いつものように乗馬服からイブニングドレスに着替えダイニングにあらわれたシャマールは、アネモネに秋祭りに行かなかったのね、と声をかけた。

「ええ、お屋敷で本を読んで過ごしていました」
「遠慮せずに出かけてもよかったのよ、アネモネ。私も帰りに村に寄ってみたけど、みんなとっても楽しそうだったわ」
「……」

豆のスープを飲んでいたアネモネは、うつむいたままスプーンを止めたが、結局なにも言わなかった
シャマールは、そんなアネモネを見つめていた。
0827名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/15(土) 00:47:31.400
食事が終わってしばらくして、シィたちは帰ってきた。上機嫌だった。アネモネの寝室で、眠る前のミルクティーを準備しながら、アネモネに秋祭りの様子を話してくれた。旅芸人が火がついたピンをジャグリングしていたら髪に燃え移った話はアネモネをハラハラさせた(でも、実はもともとそういう芸なのだそうだった)。

「アネモネさま、今日のポケカッラではタキャオさまも歌われましたのよ」
「え? そうなんですか?」

人前で恋歌を披露するタキャオの姿がどうしても想像できない。ピアノを弾く姿もだいぶ変わっていたけれど。そもそも祭りに出かけていたことじたい、彼女は知らなかった。さっきの夕食のときも、シャマールの後ろに立って普通に給仕していたのに。

「ええ、いつも仕事には厳しい方ですが歌は本当にお上手なんですのよ。一昨年も歌われてましたわ」
「恋歌でしょう? 告白は成功されたのかしら」

ふふふ、と笑ってシィは言った。

「ああ見えて、たいそうおモテになられますわ。百発百中とご本人はおっしゃってます」

アネモネのティーカップが空になるとシィはティーセットを片づけた。今日はフライドポテトをたくさん食べたらしくしばらく芋はいらないと笑って言い、おやすみの挨拶をして、部屋の灯りを消した。
0828紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/15(土) 00:51:44.830
アネモネやシィは年齢的に12歳〜15歳くらいかしら?
もっと若いのかも?
0829名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/15(土) 00:53:15.350
深夜、アネモネは目を覚ました。シィがしてくれた秋祭りの話が楽しかったからか、なんとなく今夜は眠りが浅かった。
いま何時頃だろうか。窓の外は漆黒。冬ほどではないがガラス越しに冷気を感じる。

ふっと部屋の外、屋敷のどこかに人の気配がした。かすかに物音が聞こえる。なにやら重いものが引きずるような、聞いたことがない低い音。こんな深夜に召使いの誰かが仕事をしているのか。

廊下に出てみる。ところどころに灯りもあるが、夜はやはり怖い。廊下を右に歩いていく。図書室のさらに奥、「塔」のあたりで物音がしているようだ。
「塔」がどういうものかアネモネはまだ知らなかった。シィもそこになにがあるのか知らないと言っていた。いつも入り口には鍵がかけられていて、その鍵はどうやらシャマールだけが管理をしているようだった。アネモネは俄然興味が湧いてきた。

アネモネはひとつの目しか持っていないが、夜目はきく。目が大きい分、暗いところもよく見えるのだ。そのかわり遠近感がわからないことがある。たまに躓くこともあるが、それも慣れの問題だ。遠近感が必要な場所では慎重に行動すればいいだけのことだ。

奥に進むと、予想通り「塔」の基部にあるドアが半開きになっていた。冷気がドアから寄せてくる。中を覗くと螺旋階段が上方に延びている。階段にはまったく灯りがないが、見上げると「塔」の上には人がいる気配がある。物音はほとんどしないが、小さな灯りがあるようだ。
アネモネは足元もおぼつかないような闇のなかを手探りで、階段を一歩ずつのぼった。怖さよりも好奇心が勝っていた。音を立てないよう、息を殺して、少しずつ。どんどん冷気が増してくる。寒い。物音が聞こえる。確実に誰か上にいる。
0830名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/15(土) 00:57:52.190
あと10段ほどで「塔」の頂上というところで、コホンという聞きなれた咳払いが聞こえた。見上げると様子が少しうかがえた。なぜかいつものような屋根が半分なく星明りがそのかわりに見えている。それと、揺らめく小さなランプの灯り。

「うわ、びっくりした」

シャマールの声。彼女もアネモネの気配に気づいたらしく螺旋階段を上からのぞき込んだのだった。アネモネと目があって驚いたようだった。

「どしたの、こんな夜更けに」
「…いえ、目が覚めてしまって。シャマールさんはなにをなさっているんですか」
「星見だよ。あがっておいで」

階段をあがると、小さなランタンとペンと紙がおかれたちょっとしたテーブル、椅子、毛布やコートがかかったポールハンガーなどがある。だがいちばん目を引くのは、円形の部屋の真ん中にある大きな筒だ。筒が大きな機械に固定されている。複雑な機構がほどこされているらしく、なにやら重りのようなもの、大小いくつものハンドルが機械にくっついている。筒の先は、どういう方法でか取り払われた屋根の向こう、夜空に向けられている。
0831名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/15(土) 00:59:21.010
アネモネはこんな間近で、これほど複雑な機械を間近に見たことがなかった。「機械」というものがこの世に存在することは知っていたが、なによりそれらは木造のものだと思っていた。だがこの機械は全部金属製のようだった。

「これはね、望遠鏡というものよ。星の世界を観察する道具なの」
「ぼうえんきょう…」
「接眼レンズを覗いてごらんなさい」

筒にくっついている小さな穴をシャマールは指し示した。アネモネは覗いてみたがなにも見えない。

「ごめんなさい、なにも見えません」
「あー、そっか。星が動いたな。ちょっと待ってね」

シャマールは接眼レンズを覗きながら、いくつかハンドルを操作した。ほんの少し望遠鏡が動いた気がする。

「はい、どうぞ。覗いてみてー」

そこにはゆらゆら揺れている白くて丸い円盤が見えていた。おそらく球体。薄い縞々があり、右上に少し濃い赤い斑点も見えている。
0832名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/15(土) 01:02:01.520
「それは木星という星よ。私たちが住んでいる地球と同じように太陽の周りをまわっている兄弟みたいな星なのよ」
「遠そう…」
「そうね、とっても遠いわ。だから肉眼で見ても点にしか見えない。まだ人間があそこまで行ったことはないのよ。調べる機械は何度か送ったことがあるけどね」

初めて聞く話だった。
月には山や川や海があったりするが生き物は住んでいないだろう… そんな話はまだデ・ビルと暮らしていたころ新聞の切れ端に読んだことはある。

「しましまなんですね、木星って」
「え? あなたには何本くらい縞が見えるの」
「四、五本見えます」
「すごいわね。私の目だとどうやっても三本が限界だわ。アネモネは目がいいのね…」

シャマールはすっかり冷えてしまったアネモネの肩に毛布をかけ、保温ポットの甘いお茶を勧めた。床に厚めの毛布を敷き、そこにふたりで並んで座った。
0833名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/15(土) 01:05:59.930
「この望遠鏡はね、私の国から持ってきたものなの。中にはガラスの球がいくつか入っていて、遠くの星の光をたくさん集めて人間に大きく見えるようにしてくれる機械なのよ」
「星がお好きなんですか?」
「詳しくはないけどね。この国は雨や曇りの日が多いから、星がよく見える夜は少ないのよ。秋祭りの時期は晴れが多いから、いまの時期は夜中にここにいることが多いわ」

そして、部屋の隅の箱を指さした。

「あそこにはお酒も入ってるのよ。ひとりで星を見ながらお酒を飲むのも乙なものよ。アネモネにはまだ早いけどね」

シャマールはふいに黙り込んで、しばらくなにか考えていた。
アネモネはシャマールのひとりの時間を邪魔したのではないかと気になった。最近になってアネモネは、ひとりの時間がとても大事なものだと知ったのだった。勉強を通じて、読書を通じて。考えごとをする時間がとても大切。シャマールの邪魔をしないようそろそろ自分の部屋に帰ろうかと思い始めたとき、シャマールが口を開いた。

「アネモネは、どうして秋祭りに行かなかったの?」
0834名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/15(土) 01:08:55.610
アネモネはハッとした。
きっとシャマールはシィに、家からなかなか出る機会がないアネモネを誘うよう頼んでおいたのだろう。アネモネは彼女たちの気遣いに気づいていなかったのだ。

「ごめんなさい…」
「いいのよ、謝ることじゃないわ。ただ理由が気になっただけ」
「――正直に言うと……」

アネモネは言葉に詰まった。自分の想いがとても小さくつまらないものに感じられたからだ。少なくともシャマールたちの気遣いに気づかなかった言い訳にはならないように感じた。

「正直に言うと、恥ずかしいんです。わたしは目が一つしかない」

ぽろっと涙がこぼれた。

「お屋敷の皆さんは優しいです。わたしの顔を見ても、なんとも思ってないのはわかるんです。でも……」
「そうね、世の中のみんながそう思ってくれるとは限らないかもしれないわ」

シャマールは答えた。

「世の中には、ひとの外見や見かけの能力で価値を測るひとも多いものね」
「……」

アネモネは幼い頃、窓越しに外を見ていて近所の子どもたちに石を投げられたことがあった。はやし立てる子どもたちが石を投げ、窓ガラスは割れ、彼女は顔をガラスの破片で少し切り、それから父になぜか彼女が殴られた。それから窓に近づくことがなくなった。この屋敷に来てからだ、窓のそばに立てるようになったのは。

「怖いわよね、わかるわ」

シャマールはぽつりと言った。彼女にもそんな経験があったのだろうか。アネモネも悲しくなった。
0835名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/15(土) 01:14:26.160
「自信は簡単には生まれないものよ。でも、隠したいものを隠す自由もあるけど、それだけではあなたに味方をしてくれるひとは増えないわ。あなたは目がひとつしかないけれど、私には見えないものが見えてるはず。木星の縞だって、わたしには調子がいい時でも三本しか見えない。疲れてる日なんて、ただの白いボールにしか見えないの。あなたには四本も五本も見えるんでしょう? とてもうらやましいわ」

「だから……」、そう続けた後しばらく考え込んでからシャマールは言った。半ば自分に言い聞かせるような口調で。

「あなたの一つ目を、誇れるようになりなさい」

それからシャマールとアネモネは、望遠鏡を動かして、火星やオリオンの大星雲を見た。アネモネは火星の模様を絵に描いて見せてシャマールを驚かせた。天文学者になれるわ、とシャマールは嬉しそうに言った。

東の空が明るくなるころ、シャマールは白い息を吐きながら大きなハンドルをごろごろ回し屋根を閉じ(アネモネが寝室で聞いたひきずるような低い音はこれだった)、その日の天体観測は終わった。アネモネには忘れられない夜になり、ずっと謎だった「深更荘園」という屋敷名の由来がわかった(夜更かししていたのは館の主のシャマールだったのだ)。
日が昇り、家庭教師の先生が来る時間になっても、その日アネモネはベッドから起きられなかった。
0836名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/15(土) 01:17:01.650
>>828
アネモネは11~12才くらいのつもりで、シィはもう2,3歳年上というつもりで書いてます
次のエピソードがいったんクライマックスになるです

でも、書けるのは週明けかなw
土日はちょっといろいろ用事が詰まっていてw
0837紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/15(土) 01:19:27.530
シャマールの仕事が気になるわねw
なにかボランティア的なことをしてそうww

よく私もどんな仕事してるのかと気にする人がいるけども
0839紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/15(土) 01:23:56.390
コンプレックスを逆に自信にするには、そのコンプレックスを自分だけの特徴にしてしまえばいいんだわ

自分だけの特徴というのは強みになる
0845名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/15(土) 11:38:27.280
おもしろかった

保温ポットの甘いお茶=紗摩がいつも飲んでるミルクティーなんかな
作者の知識がシャマールに入り込んでセリフも相まってキャラがたってるね
酷い環境で育てられたのにアネモネが純粋でかわいい
0846名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/15(土) 12:26:29.100
よしこのスレでよしこが作品をいくつも出してて、つい感想を入れようと思ったが、IPの出るスレなんて書きたくないし気軽によしこと話せなくなった
0847紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/15(土) 12:28:32.440
IP出てもいいやん
一般人には居住地までしかわからんよ
0852名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/15(土) 13:51:55.550
IPアドレスがほぼ固定されてるプロパイダもあるからなあ(自分のところはルータの電源を半日落としても変わらなかった)
地域まで特定されるのはいいが、「昔、あの板にこんなレスしただろ」と言われるのは勘弁して
0856名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/16(日) 21:13:30.050
10分文章練習 「玉子男(エッグマン) その1」


フイタリアの冬は長い。大雪が降り、みな家にこもってしまう。
冬のあいだはどの家も、飼っている豚を何頭かつぶし、干しておいた野菜や雪に埋めた様々な根菜でスープを作り、蓄えた芋を蒸し焼きにして食べる。家にいるあいだ農民たちはいろいろな内職をする。港町オマッシュに近い深更山荘のある村では工芸が盛んだ。男たちは木彫りの人形や、装飾をこらした木製スプーン、飾り皿、家具作りに励む。女性たちはこの地方独特の模様の毛織物を織ったり刺繍をする。春になるとオマッシュの市場に並び、出来の良いものは外国に輸出されもする。

アネモネやシャマールもこの時期は家にこもりきりだが、アネモネの勉強は毎日続いていた。さすがに大雪のなかをオマッシュの街から2時間もかけてここまで来るのはしんどいとみえて、アネモネの家庭教師たちは麓の村に下宿をしていた。
これまではシャマールとふたりで夕食をとることが多かったが、冬の間は家庭教師の先生たちも一緒に食事を楽しむことが多くなる。先生たちは全員フイタリア人だったが、出身地はばらばらだった。いろんな土地の景色や習俗を教えてもらうたびにアネモネは喜んだ。雪の合間にはシィと雪だるまを作り、同じ年頃の召使たちを集めて鬼ごっごや雪合戦をして遊んだ。たまにはシャマールも参加することがあった。
0857名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/16(日) 21:24:21.220
そして春が来た。
先生たちはまた、雪解けすぐのぬかるみ道を馬車に乗ってオマッシュの街から通いはじめ、スノードロップが咲き、スイセンが咲き、アネモネの花も咲いた。蝶が舞いはじめ、だいぶ道のぬかるみも落ち着いてくると、シャマールが突然に都へ行こうと言い始めた。仕事の都合でもあるらしかったが、もともと春の都上りは予定されていたものらしく、家中でその準備を冬のうちから進めていたからアネモネ以外の者には特段の驚きはなかった。都までは馬車で数日の行程だ。執事や召使も数人連れて行くことになる。シャマールの取引先への挨拶状や宿の手配など、ずいぶん早い時期からタキャオは動いていたらしい。

もちろんアネモネもその都上りに同行することになっていた。出かける前夜、シャマールはアネモネにプレゼントを渡した。大きなつばの帽子で、旅に合わせて彼女が新調した服ともとてもよく合う。帽子飾りのオーガンジーがベールになって、ふんわり顔を隠せるデザインになっていた。アネモネはシャマールの心遣いに感謝をした。都の本屋へ行くことは彼女の夢だったけれど、まだ彼女は人前に出ることに自信がなかったからだ。
0859名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/16(日) 21:32:46.710
馬車数台を連ねての旅行はもちろん、泊まりながら移動すること自体がアネモネにとって生まれて初めての経験だった。宿に泊まるのも、野宿をするのもはじめてだ。テントを張っての外での食事はとくに楽しかった。マッシュした芋を混ぜたパンケーキを焼きながら、タキャオは器用に手風琴を演奏し、それに合わせて頬を染めながらシィも歌った。シャマールは異国の歌を、タキャオは秋祭りで披露した恋歌をなぜか5回も歌った。「告白は済んだんだろ、タキャオ」というシャマールのヤジをものともせず、納得いかないからもう一回、もう一回という具合。結局、生真面目なタキャオの喉が枯れたところでリサイタルは終わり、みな笑いながら旅を始めるのだった。

いくつもの丘を越えながら進む3日目。高台での休憩のとき、広大な平原の向こうにうっすらと巨大な塔群が立っているのにアネモネが気づいた。地平線の左右一杯に塔やら建物が見えている。彼女は驚愕した。なにせ建物のひとつひとつが、アネモネたちがいるこの丘よりはるかに大きく、巨大な尖塔にいたってはビップルァ山脈より高そうだ。あまりの非現実感に声も出ない。
目を丸くして見つめるアネモネの隣に立ってシャマールはなぜか笑っていた。

さらに翌日。夕暮れ時に都の方角を見たアネモネはまたも驚いた。都の建物が昨日よりはっきり見え、しかし小さくなっている。もちろん十分大きな都市だ。立ち並んだ塔は巨大だし、雲を突くようなドーム(おそらく皇帝がおわす宮殿)もその中心に見えている。ひとつひとつの建物は巨大だが、しかし昨日よりは間違いなく「縮んでいる」。近づいているはずなのに、見かけ上は遠ざかっているように見えるのだ。アネモネは目眩がした。
0861名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/16(日) 21:41:33.810
次の日。いよいよ都は小さくなっていった。近づけば近づくほど都市の細部は見えてくる。同時に、山脈を圧するほどの巨大など建物ないことははっきりした。最初に見たときのような、巨人か神さまが作ったに違いないと思われるほど常識外れの大きさの建物はなさそうだ。
小休憩でお茶を飲みながらシャマールは不思議な都について種明かしをしてくれた。

「アネモネは『バロンのくれた物語』、読んだ?」
「はい、読みました」

『バロンのくれた物語』はシャマールが買ってくれた本だった。猫の男爵が女の子と魔力が宿った宝石を探して大冒険するお話だ。

「あのお話はもともと私の国で書かれた本で、フイタリア語に翻訳されたものなんだけど、主人公のこんな台詞は覚えてる?

 恐れることはない 新月の日は空間がひずむ
 遠いものは大きく、近いものは小さく見えるだけのこと
 飛ぼう 上昇気流をつかむのだ!

フイタリアの都には『バロンのくれた物語』に出てくるのと同じ〈魔法〉がかけられているのよ。いえ、これがほんとうに魔法と言えるものかどうかわからないけれど。とにかく、遠ければ遠いほど都は大きく見えるの」
0862名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/16(日) 21:48:47.360
アネモネは、物語の世界が急に身近に感じられて興奮した。

「もしかして都には魔法遣いがいるのですか!?」
「うーん、いないと思うわ。でもフイタリアの都には、少なくとも数千年前から、もしかしたら建国した頃から〈魔法〉がかかっているらしいの。どういう仕組みか、誰かが〈魔法〉をかけたのか、誰も知らない」

シャマールによると「遠ければ遠いほど大きく見える都市」はフイタリアにもうひとつあるらしい。このふたつの都市では他にも不思議なことがときおり起こる。たとえば、熱いものが冷たく、冷たいものが熱くなる。重いものが軽くなり、軽いものが重くなる、丈夫なものが脆くなり、脆いものが丈夫になる。明るいものが暗く暗いものが明るく、高貴なものが卑賤に卑賎なものが高貴に、悲しむべきものが喜びに喜ぶべきものが悲しみに、美しいものが醜く醜いものが美しくなる。

「ニホンって国の表現に〈豆腐の角に頭をぶつけて死んでしまえ〉って悪口があるのよ」
「トーフ?」
「豆で作ったすごく柔らかい食べ物。豆腐の角に…って表現は、あまりになんでも真に受けてしまって冗談もわからない人に対して言う悪口なのね」
「はい」
「でも都には、ほんとにそんな死に方をする人がたまにでるのよ。プディングをぶつけられて死んじゃうようなことが」
「え? じゃあ都は危ないところではないんですか?」
「そうね、でも稀にしか起きないことだし、どこでこの魔法が発動するかわからないのよね。みんな慣れてしまってる。たまに都の新聞には魔法で損をした悲しい話や滑稽談が載ったりするのよ」

アネモネと並んで都を見ながら、シャマールは笑いながら小さく独りごちた。「都に入るのは命がけなのよ」
0863名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/16(日) 21:54:48.940
フイタリアの首都の正式名は「イヤーンダメイヤイヤダメーン・ヒムウラリアラリラリヒムラリヒムラリヒムヒム・アカリハケシテツッケナーイデ・ミッカメッカミッカメキョメキョミッカミカメカカ・リーンリリリリリンリンリンリンリンーンンンンンン・ジィーーーーニイィイィイィイィイィイィイィ・ゼンインスキジャ・ヒムラヨリィ」である。10年ほど前に勅令で改称された。それ以前の都の名前は単に「フリン」だったから、文字数だけでも優に40倍以上になったわけである。

最初の数年は、正式名以外の名で都を呼ぶことが禁じられていた。古い都の名を口にしたという理由で何千人もの人々が投獄されたが、逆に都の名前を口に出す者がいなくなり、公文書や契約書を書く機会などない庶民の誰もかれもが、自分がいったいなんという都市に住んでいるのか忘却してしまう異常事態となった。皇帝は自身の愚かさを棚に上げ、民の記憶力のなさを嘆きながら勅令を緩和した。いまでは略称として「ヒムラ・シティー」と言うことが許されている。

シャマールとアネモネが乗った馬車が、ヒムラ・シティーの城門をくぐり市内に入ったのは、山荘を出てから6日目の午前だった。
0865名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/16(日) 22:15:12.750
イヤーンダメイヤイヤダメーン・ヒムウラリアラリラリヒムラリヒムラリヒムヒム・アカリハケシテツッケナーイデ・ミッカメッカミッカメキョメキョミッカミカメカカ・リーンリリリリリンリンリンリンリンーンンンンンン・ジィーーーーニイィイィイィイィイィイィイィ・ゼンインスキジャ・ヒムラヨリィ
0870紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/16(日) 23:49:13.400
皮肉がファンタジーと化してて面白かったw
まだ続きがあるんだねー楽しみだ
0872紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/16(日) 23:55:51.780
とってもアネモネらしい小説だw

タカヲのとの違いが少しわかった
タカヲのは、比較的会話形式で描写は必要最低限
アネモネのは描写優先で皮肉を笑いに変える感じ
0873名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/17(月) 10:10:49.810
>>872
ああ、そんな感じでしょうねえ
タカヲ氏は脚本家タイプなんですよね
情景描写がト書き風
オレはそっち方向じゃないと思います
どっちかと言えば演出家タイプだと思います

オレの場合は、タカヲ氏みたいに会話を最初から最後まで作りこんで書いていない
ざっくりしたプロットは頭にあるけど、
登場人物たちの会話はそのときどきに彼らが勝手に語ってるイメージです

人物が自律的に語りだす条件は、
彼ら彼女らの大まかなキャラクターが決まっていることと、
彼ら彼女らがどういうところにいるかっていう場面がしっかり定まっていることです
ここがどこかわからないまっさらな空間で登場人物が話し出すことほとんどありえない

人物に、勝手かつ自然に、語らせたり行動させたり考えたりさせるために、
オレの背景描写はなんだか細かいわけですw
0874名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/17(月) 10:24:26.880
だから、オレの話の中での登場人物たちは、
たぶん名前とか大まかな性格なんかは現実にいるコテから借りてる部分もあるけれども
実際には別人なんですよねw
でも、あまりに別人すぎると「コテ小説」にはならないので、
舞台設定のほうに不倫板やらそのほか5chの現実を反映させてます

ただ、お話自体は別世界なんだから、
現実をお話世界に変換させる必要がある
そこで「皮肉」の回路を通して、全体としては現実世界の比喩としても読めるようにしてる

エレキギターの音って、生のままでは面白くないし、
たいした工夫もできないし応用も効かないので、
エフェクターなんかで元の音を変調させていろんな音色と表現を生みだす
それと一緒です

オレの小説には皮肉回路を使った変調が挟まっているので、
たとえばマスター氏なんかは興味が湧かないと言うんでしょうね
マスター氏が大好きな「リアル」は反映されてるんだがw
でもまあ世の中には、ニッケル弦、ステンレス弦をピックで擦ったときの生音が好きっていうマニアもおりますからなあ
アート・リンゼイみたいな調律施してないギターのじゃぎじゃぎした音が好きとかw
0878紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/17(月) 12:46:10.920
まあええやん
アネモネ小説がつまらん人は読まなくても

タカヲ小説を待ってればよい
気が向いたらまた書いてくれるよw
0880紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/17(月) 12:54:23.550
皮肉を笑いに変えてるから面白いんだよ

皮肉をまんま皮肉で出したらそりゃ笑えんだろうが
そもそも私が言うまで皮肉とも気がつかない人も多かったのでは?
0882紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/17(月) 12:55:26.660
ああ、アネモネの目からはこんな風に映ってるんだろうなーとかわかるよ
0883名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/17(月) 17:14:18.290
>>882
書くことでわかるってのもあるんですよな
書いているうちにだんだんわかってくる
自分がどんなふうに世界を見ているのかわかってくる

さっきツイッターでフォロワーさんがこんなこと書いてたんですよね
「自分の頭の中に浮かんでること書くと
暑いとか寒いとかごはんを作るのがめんどくさいとかお金が欲しいとかになる
これじゃないと思う」

普段ものを考えていることって誰でもこんな程度のものなんですよな
しかしフィクションを書こうとか思いはじめると
「この程度のもの」は頭の中から吹き払われて
もうちょっと心の奥にあるものが現れてくる

書いた後に読み直していて、自分だけがそれに気づいたりする
0887名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/17(月) 18:18:36.790
まずは話が面白いかどうか
いくつか作品を読んでみて自分の好みに合えば、そこから作者に興味を持っていく
普通はそんな感じ、作者を知らないから
でもこの場合事前にある程度作者を知ってるから、アネモネ自身に興味がない人にはそういう掘り下げた楽しみ方はできない
タカヲの作品みたいに、長々とした解説なんか必要ない気軽に楽しめる方がいい
0891紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/17(月) 18:28:22.850
>>885
皆さんアネモネアネモネ言ってるわりに、アネモネ自身を知ろうともしないもんなぁ

このお話は、色んなものが入ってるのにw
0893名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/17(月) 18:46:54.330
アネモネに関心持てないてか関心あるの認めたくない人間おるんよな
関心ない関心ないてアネモネの名前出ると連呼する名無しとかw
0894名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/17(月) 18:58:06.030
ナイスガイの小説読んでも本人の事は何もわからないしそこがいいけどアネモネがそういう小説書いたらがっかりすると思う
0896名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/17(月) 22:07:35.660
10分文章練習 「玉子男(エッグマン) その2」


ヒムラ・シティーは、神さまが作ったほどではないにしてもたいそう大きな都市である。都の真ん中には尖塔が無数にそそり立つ王城があり、巨大な城郭の周囲には大小さまざまな館、建物が並んでいる。最初にくぐった城門から1時間かけて着いたのは、にぎやかな通りに面する立派な石造り3階建ての重厚な宿だった。近くに大きなバザールがあるそうで、ひっきりなしに馬車や荷車が行きかっていた。

シャマールとアネモネたちは、荷ほどきをし、あとは宿の部屋でお茶を飲んだり湯浴みをして初日を過ごした。翌日はアネモネはシャマールと正装して出かけることになっている。アネモネは何度もシャマールにどこへ行くのか訊いてみたが、笑って答えてくれなかった。
0897名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/17(月) 22:12:44.860
翌日、メイド長やシィに手伝ってもらいながら、これまで着たことがないようなふんわりしたスカートのドレスを着て造花があしらわれた帽子をかぶらされた。準備が済んだところで、迎えが到着したと知らせがあった。玄関ホールには身長2メートルを超えるであろう鉄兜を脇に抱えた甲冑姿の大きな武人が立っていた。

「フイタリア帝国超重装驀進猛進突撃紫象騎士団副団長兼第一突撃隊隊長ユーユ・ディスコード・ナイスガイスキィであります。お迎えに上がりました、シャマルリア・キリアン・ファウスタ・コンスタンティア様」
「ひさしぶりね、ユーユ。お元気そうでなにより」

武人は女性であった。とてつもない長い名前の連続でアネモネは目眩がした。この都といい、騎士団といい、人の名といい、なぜみな長い名前なのか。そもそもシャマールのほんとうの名前をアネモネははじめて知った。

「こちらがトヨータ・デ・アナ・モノ様ですか」

睥睨する視線を感じた。聞こえたわけではないが、鼻で笑うような微かな気配を感じた。昔の名で自分を呼ぶその声にアネモネは不安を感じた。
0898名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/17(月) 22:18:13.640
厚い鉄板と不釣り合いなほどに豪華な装飾が施された真っ黒い馬車が宿の前に停まっていて、シャマールとアネモネ、タキャオが乗り込んだ。馬車の赤い革張りの座椅子に座るとシャマールがうんざりした口調で独り言をもらした。

「ほんとアホみたいに長い騎士団名よね。〈驀進猛進突撃〉はいらなくない? ユーユ見たらわかるわよ。そりゃ敵がいたら槍持って突撃するタイプでしょうよ。だいたいなんでこんなに早く来るのよ。まだ8時じゃないの……」

窓の外を見ながらひとしきり愚痴やら不満を述べ立てたあと、アネモネに向き直ったシャマールは「これから王城へ行くのよ」と珍しく少し緊張したように言った。
0899名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/17(月) 22:25:58.590
王城までは30分ほどかかった。近くで見るとほんとうに大きい城だ。城壁の高さだけで深更山荘の10倍以上はあるように見える。城壁のなかにはさらに高い尖塔が数えきれないくらい立ち並んでいる。
王城の門をいくつかくぐり王宮中心部へ向かうあいだ、アネモネはずっと緊張していた。シャマールのことは深く信頼していたが、彼女が皇帝とどういう関係なのか、自分が皇帝とどんなかかわりがあるのかまるで想像がつかなかった。こういうとき、シャマールは自分からアネモネに説明することがない。たぶん余計な先入観を与えないようにという配慮だろうが、今日はさすがに怖いし不安だった。

王城の中を進むと急に開けた広場があった。馬に乗っている騎士や盾と槍を武人たちが並んでいる。閲兵なのか演習なのか。馬車はそこで停まり、馬車の窓の近くにユーユが立った。

「コンスタンティア様。勇猛果敢なる我が国の至宝騎士にしてわが姉である騎士団長リーンみずからが、例の新兵器を試すそうです」
「そんなの見たくないわよ。はやく行きましょ」
「いえ、資材調達にあたって便宜を図っていただいたコンスタンティア様に、団長が是非見ていただきたいと」
0900名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/17(月) 22:30:59.280
広場の真ん中には丸い檻のようなものが見える。檻には外向きに無数の槍が施してある。檻の中にはユーユより体格の小さくきらびやかな真っ白い甲冑とマントを羽織った騎士がひとり。遠目でよくわからないが女性のようだ。剣を振りかざし遠く離れた騎士や武人たちに演説をしていた。
と、ひときわ大きな号令がしたあと、檻はあっという間に炎と白煙に包まれた。轟音がして槍が四方八方に飛んでいくのが見える。騎士団の喝さいが広場に響く。新兵器は成功したらしい。

しかし、問題が起きていた。甲冑の飾り羽やマントに火が燃え移った騎士が檻のなかでのたうち回っている。「あねうえーーーーーーっ」ユーユの野太い声が響いた。待機していた騎士たちが馬で駆け寄り、檻の中の火を消す。火だるまだった騎士はよろよろと立ち上がりユーユのほうへ片手をあげた。無事ではあるらしいが甲冑がすすけてしまっている。それでもユーユは安堵の吐息をついた。

「リーンも無事でよかったわね。さ、もういいでしょう。行きましょう」

シャマールはユーユに冷たく声をかけた。
0902名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/17(月) 22:36:12.360
アネモネにはいまの光景の意味がまったく分からなかった。籠の中に入って自分が火だるまになる武器?

「あれはね、リーンが作った〈弾幕〉という新兵器らしいわ。近づいてくるものはなんでも、馬も人間もなにもかも殺傷できる超兵器なんですって。檻に入るのは高貴な身分の者限定らしいわ。高貴な者に向かって突進してきた敵を一網打尽にするのだそうよ。高貴な者は目下の者に自分の勇気や胆力を見せつける必要がある、ということらしいわ」

馬車にゆられながらシャマールはアネモネに説明をした。最後に「あんなの作って誰と戦うのかしら。ほんとうに馬鹿なのよ」と小さく付け加えて。タキャオは新兵器のお披露目のときさえ一切目もくれず、いつものように金時計を布で拭き続けていた。
0905名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/17(月) 23:32:28.580
時間が無くてタカヲのは読んでいなかったが
アネモネのは物語がどういう展開になるかワクワクして読んでる
0908名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 00:09:47.710
10分文章練習 「玉子男(エッグマン) その3」


ユーユはその後ひとことも口をきかなかった。巨大な王宮に到着し馬車を降りた。タキャオは馬車に留守番だ。アネモネとシャマールは、さらに奥の謁見の間へ通される。高い回廊と連続するドームは、複雑な曲線を描く石柱で支えられている。柱や梁が描く幾何学模様は、ただでさえ広大な王宮にさらなる奥行きを感じさせる視覚効果を通るものに与えた。

大きな一枚板の扉が開かれ招き入れられた謁見の間は、それひとつが巨大なドームだった。ドームの天井には建国神話らしき壮大な絵が描かれている。円形のホリゾントには歴代王の見事な肖像画がかけられていたが、せっかく歴史のキトゥー先生に学んだのに、アネモネには誰が誰だかわからない。

はるか奥にひときわ高い巨大な玉座があり、そこにふたりの人物が見えた。

「皇帝陛下に申し上げます! オマッシュより単眼の子トヨータ・デ・アナ・モノ様と、西方コンスタンティア商会長シャマルリア・キリアン・ファウスタ・コンスタンティア様をお連れいたしました!」

ふたりを先導していたユーユが大声で告げた。玉座の傍らに立つ侍従らしき年配の男が右手を上げると、ユーユは深々と一礼して去った。

「アナ・モノとコンスタンティア、近う」

侍従らしき男声をうけ、玉座の前にふたりは並んで進んだ。隣のシャマールを見ると、皇帝へ目を上げぬよう伏してしずしずと進んでいる。アネモネも真似をした。玉座の前でふたりは膝をついた。
0909名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 00:17:59.010
「そちがトヨータ・デ・アナ・モノであるか。余がフイタリアの神聖にして絶対なる凱旋者、神代よりわが係累とすべてのフイタリア人の魂を誘掖し傷を癒す大解繋者にして大潤膏者、ヒムウラリ・ラリラリラララララーン49世である。顔をあげよ」

アネモネは驚いた。シャマールよりもまず自分の名が呼ばれるなんて、なんて恐れ多いことか。身体が震える。

「アナ・モノよ、顔をあげよ」

皇帝の声は変わらなかったが、少し大きくなった。特徴的なガラガラ声だ。感情を感じない。横目でシャマールを見ると励ますようにうなずくのが見えた。意を決してアネモネは顔を上げた。そこには「玉子男」がいた。
0910名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 00:29:12.870
玉座にいるふたりの男。ひとりは正装した紳士だが、皇帝は奇妙ないでたちをしていた。まず彼は裸であった。なにも着ていない。いや着ているのだが、すべてもろ出しだった。見てはならぬものを見たと感じたアネモネは、ハッと反射的に頭を垂れた。

「どうした、アナ・モノよ。顔をあげよ」

今度の皇帝の声は微かな苛立ちを感じさせた。もういちど顔をあげる。
皇帝は「服」を着てはいた。いやそれが服と呼べるものならば。透明の不思議な布地が身体を包んでいる。まるでボールのようにパンパンにそれは膨らんでいる。手は透明な服のなかにあり、足と頭だけが外気に触れている。透明な玉子に豪華な王冠を被った頭と裸足が生えているようだ。玉子の黄身が皇帝の身体というわけだ。そして皇帝は下着をつけていない。局部が見えている。

「そちは、はじめてイヤーンダメイヤイヤダメーン・ヒムウラリアラリラリヒムラリヒムラリヒムヒム・アカリハケシテツッケナーイデ・ミッカメッカミッカメキョメキョミッカミカメカカ・リーンリリリリリンリンリンリンリンーンンンンンン・ジィーーーーニイィイィイィイィイィイィイィ・ゼンインスキジャ・ヒムラヨリィに来たのであろう。どうであるか、都は。気に入ったかや」

「はい、気に入りました」と答えたものの、なるべく身体を見ないようにしたいが、皇帝と目を合わせるのは怖い。皇帝の胸元あたりを見ながら答えた。胸毛が生えている。
「ところで…」と皇帝は続ける。
0911名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 00:31:25.260
「アナ・モナよ、わが都の名を唱えてみよ」
「え……」
「都の名を唱えよ」

アネモネは都の正式名称を覚えていなかった。無意味に長すぎるからだ。家庭教師の先生たちもこの長い都の名前にどんな由来があるのか誰も知らなかった。すくなくとも、フイタリア語ではない。

「…イヤーンダメヨダメダメイヤイヤーン・ヒムラヒムヒムヒムラッキョ…」
「…もうよい」

皇帝はやや気落ちした様子でアネモネを制止したが、あらためてアナ・モナの顔を眺めこう言った。
「イヤーンダメイヤイヤダメーン・ヒムウラリアラリラリヒムラリヒムラリヒムヒム・アカリハケシテツッケナーイデ・ミッカメッカミッカメキョメキョミッカミカメカカ……、なにか気づかぬか、アナ・モナよ」

アネモネはそこで気がついた、母の名ミッカが都の名前に含まれていた。
皇帝はうなずき語り始めた。
0912名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 00:36:39.010
「そうだ。都の名にはそちの母の名を含んでおる。余とそちの母ミッカはかつて相思相愛であった。ミッカとは一目惚れであった。まだ余が若きころオマッシュの街へ行幸したおり、レストランでそちの母と出会った。彼女はパンドミという小麦で作った料理の天才であったのだ。そちは知っておるか、パンドミを。小麦は遠い外国からもたらされる食材。芋入りのパンケーキとは比べ物にならぬふんわりして香ばしく美味な高価な食べ物がパンドミである。ミッカはパンドミ作りの名手であったぞ。余は3年の間パンドミ以外を食さず暮らすことで、そちの母に気持ちを伝えついに相思相愛となった。いや、知り合って3秒で相思相愛であった。3年かけたのは近臣が反対したからにすぎぬ。いやいや相思相愛になったのは2秒後だったかもしれぬ。手紙のやり取りもしておったのだ。そちの母を余はミッカ様ミッカ様と呼び、尊重し、尊崇した。間違いなく相思相愛であった。つまり生まれる前から相思相愛であったのはもはや間違いところ。おそらく前世も前前前世も相思相愛であったろう。しかしある日ミッカは姿を消した。探しても見つからなかった。この国の絶対者である余が探しても、だ」

アネモネがはじめて知る話だった。そもそもアネモネには母の記憶がなかった。彼女を産み落とすと同時に、ミッカは実家に戻っていったと聞かされていたからだ。
0913名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 00:40:47.660
「昨年、ミッカをようやく見つけた。ミッカは遠縁を頼ってビップルァ山脈の奥に住んでおった。羊を飼ってのう。乳でチーズを作っておるそうだ。パンドミ女王であったミッカが。そしてなにもかも忘れていた。余のことも、アナ・モナよ、そちのこともだ。なんと因果なことよ」

消息不明の母親は生きていたのだ。それを知ることが出来てアネモネはうれしかった。目を閉じて涙をこらえたが、皇帝の「見よ」という言葉に我に返った。皇帝が指さす先に女性の肖像画があった。

「見よ、単眼の子アナ・モナよ。あれがそちの母である。おぬしによく似ておると思わぬか」

始めてみる母の姿だった。長い黒髪の女性が微笑んでいる。知っているような気がした。でも、彼女の目はふたつあった。一つ目のわたしを母はどうしても許せなかったのだ。だから記憶を失ってしまった。それが実感となって彼女の心に迫ってきた。
0914名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 00:48:54.540
「単眼の子アナ・モナよ。我が手を見よ」

皇帝は透明な玉子のような服の内側で手のひらを広げアネモネへ見せた。「見よ、見よ」と皇帝が繰り返す。

「アナ・モナよ、我が手を見よ。右に7本の指、左に7本の指。7という数は約数の和が立法数になる2番目の数、2番目の安全素数、2番目のメルセンヌ素数、2番目の七角数、最初の7つの素数の平方和は666であり、余は第666代目のフイタリア神聖皇帝である。この意味するところが分かるか、単眼の子」

皇帝は徐々にトーンを上げていく。アネモネは急になにを皇帝が言いだしたのかわからない。「7という数は、余が始祖王フィティアナに次ぐ2番目の偉大な皇帝であるということだ!」

「14は合成数なりその約数は1、2、7、14なり約数の和は24なり24は3の倍数なりかつ4の倍数なり14を除く約数の和は10より不足数となるなり約数を4個持つ4番目の数なり3番目の四角錐数なりそれは3連続整数の平方和で表せる自然数の範囲で最小なり4番目のカタラン数なりハーシャッド数ではない最小の合成数なり偶数のノントーシェントのうちで最小数なり…」

皇帝は14という数の性質を次々に列挙し、7と14の神秘について誰にも理解できない理論を開陳していく。ほとんどうわごとのようであり、なにかを朗読しているようであり、演説のようであり、とり憑かれているようでもある。ひしゃげた声がホリゾントに反響しこだまする。アネモネはその異様な迫力に後ずさりをした。
0915名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 00:55:42.410
「単眼の子よ!」

7本指を広げ透明な玉子服のなかで前に突き出し、数歩前進して皇帝は絶叫した。「単眼の子よ! ミッカの娘よ! そちは選ばれた者である!」

「余はこれまで神話を調べつくした。1はすべての数の起源。高貴なる7をも従える数。始祖の数。始原の数。原始の数。超越する数。そちの父デ・ビルは虚ろで腑抜けた男にすぎぬが、神はかの虚ろを通して〈アナ・モナ〉という神秘の名をそちに授けたもうた。これこそがその証! 王宮の神学者どもの託宣もある! さあ、余のもとへ来るのだ!!」

皇帝がなにを言っているのかアネモネにはよくわからなかったが、ただひとつわかったのは、彼もまた〈虚ろ〉だということだった。父デ・ビルが虚ろであったとするならば、皇帝ヒムウラリ・ラリラリラララララーン49世も〈虚ろ〉であった。彼は自分の心の中になにもない。なにもないから、数がどうの、神話がどうの、神学がどうのと、自分のものではないものにのみすがるのだ。

アネモネは木星を見た日を思い出した。シャマールは彼女に「一つ目を、誇れるようになりなさい」と言った。それは、外から仮に与えられたにすぎないものに頼りなさいということではなかったはずだ。
「わたしは……」とアネモネはふるえる声で切り出した。
0916名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 01:01:08.930
「わたしは陛下の元へはまいりません。わたしは一つ目です。薄気味がられることも多いことを知っています。そして、わたしはいつか自分を誇りに思うようになりたいと思っています」

気がつくとシャマールが顔を上げてアネモネを見ていた。アネモネは視線を感じながら話を続けた。たぶんこのひとは、わたしが何を言ってもわたしを守ってくれるはずだと思いながら。

「わたしがいつか自分を誇りに思うようになれるとしたら、それは1が数の起源だとか超越の数だとか皇帝陛下の指の数とか、そんな訳が分からないこととは関係ないところでです! わたしはわたしの一つ目をただ愛したいんです。陛下のためにわたしの一つ目を誇りにしたいとは思いません」
0917名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 01:05:31.890
「ぐう」と奇妙な声を漏らし皇帝はよろめいた。前につんのめり、玉座の前の階段を転げ落ちた。アネモネは悲鳴をあげ、シャマールはとっさに彼女の前に立った。すぐそばに皇帝が転げてきたのだ。
皇帝は顔から血を流し、脛を打ちつけていたようだったが玉子服のおかげで身体には傷がなかった。王冠が転がり、あしらわれていた宝石が床に散らばっていた。皇帝の背後に控えていた侍従らしき男が慌てて階段を駆け下り、皇帝を床の上に立たせようと苦心したが、脛を傷めているらしき皇帝はすぐに立ち上がることができない。

「アナ・モナよ。余はミッカを愛しておった。相思相愛であったのだ。血はつながらずとも娘と呼んでよかろう? コンスタンティアよ、そちに大金を積みアナ・モナを探させたのはなんのためか。よう言い含め、単眼の子を余の元に…」

皇帝は懇願するようにアネモネとシャマールへ顔を向け、呻くようにつぶやいた。アネモネはきっぱり言った。

「いえ、皇帝陛下。お断りいたします。それにわたしの名前はシャマールさんにいただいた『アネモネ』なんです」
0918名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 01:07:35.860
こうしてアネモネと皇帝の、最初で最後の会見は終わった。謁見の間を退出して長い廊下をふたりで黙って歩いていると、さきほどの侍従が駆け寄ってきた。

「わたくしは侍従長のテビッチと申す。コンスタンティア殿、まことに迷惑をかけたな。例の件は早急に処理をいたす。発給文書は後日、宿まで届けよう」

シャマールは黙って頷いた。テビッチは腰をかがめアネモネに目線を合わせて言った。「実に小気味よい娘だ。コンスタンティア殿の教育の賜物かのう」
シャマールは肩をすくめて「まあ、子どもは勝手に育つのよ」と小さく答えた。
0919名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 01:13:15.890
帰りの馬車のなかでシャマールはアネモネに言った。

「ありがとう、アネモネ。嬉しかったわ」
「どうしてですか?」
「本当のことを言うとね、気づいただろうとは思うけど、あなたをデ・ビルの家から引き取ったのは皇帝からの依頼だったの。私の会社は貿易と銀行業が事業の柱だけど、こういう依頼は初めてだったわ」
「すぐに連れて来いって言われなかったんですか?」

くすくす笑ってシャマールは答えた。「言われた」

「でもね、礼儀作法がなにもなってないからこのままお連れすることはできませんって断ったのよ。アネモネって可哀そうだったんだもん。こんな子どもなのにあんな変人と一緒にいさせたらどうなっちゃうかと思って」

シャマールは続けた。

「アネモネはひねくれすぎてないところがかわいかったのよね。あんまり素直すぎてもどうかと思うけど、ほどほどにひねくれてて、悩みもあって。私はそういう人が好きよ。そういう子が悩みながら大きくなっていくのをそばで見たいと本気で思うようになったわ」
「ほどほどにひねくれてるんですか、わたしは」

ちょっと口をとがらせながらアネモネは言ってみたが、はじめてシャマールの本心を聞いたような気がして嬉しかった。

「だから、皇帝の誘いをきっぱり自分の言葉で断ってるのを見て、私は嬉しかった。まあ、もしあなたが困って断りきれないようなら、あなたを抱えて逃げたけどね。緊急事態のときはすぐに逃げ出せるようにタキャオには馬車に残ってもらったわけだし」
「でもそんなことしたらお尋ね者になるんじゃ…」

「そんな心配いらないわよ」と笑うシャマール。
「だってあの皇帝って、実権なんかなんにもないんだもの。とりあえず逃げれば、あとは〈大人の力〉ってやつでなんとかなるのよ!」
0920名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 01:16:41.800
「ねえ、シャマールさん。皇帝陛下の服ってなんであんなに変なの?」

アネモネは問うた。あれでは、山荘の図書室にある『裸の王様』そのものだ。シャマールはその問いにひとしきりげらげら笑ったあと、笑いをこらえながら答えた。

「あれはね、うちの商会が売りつけたものなのよ。皇帝がよく階段でつまづくって話を聞いたものだから、ものすごく貴重な生地で作っていて誰も着ていないような珍しい服、しかも多少高いところから落ちても身体に傷を負わない丈夫な服ってことで、あれを売ったのよ。最初は冗談のつもりだったんだけどねえ。何枚も買ってもらっちゃった。私の国では『バブルボール』とか『バブルサッカー』っていう遊びに使う服なのよ」
「遊びに?」
「ビニールってすごく安い素材で出来てて、見た通りなかにパンパンに空気が詰まってるのよねー だからあの服を着てる人同士がぶつかっても、ぜんぜん痛くないのよ」
「でも、どうして陛下は裸に… シャマールさんの国の人も裸であの服を着るんですか?」

シャマールは大笑いして言った。

「まさか! あれは皇帝個人の性癖よ! 露出したいだけ! ま、アネモネには早い話だわね!」

アネモネは納得いくようないかないような神妙な顔つきで、馬車の外を眺めていた。もうお昼すぎでお腹が空いていた。宿には準備されてるだろうか。シィのことだ、アネモネを待ってくれていそうな気がした。ずっと馬車で留守番していたタキャオは、懐中時計をいじりながら、口を手で隠してあくびした。
0921名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 01:17:54.470
それからしばらくのあいだ、シャマールは商談に飛び回り、そのあいだアネモネはシィらと都見物を楽しんだ。シャマールには悪かったが、プレゼントしてくれたあの帽子は、裁縫が得意なシィにオーガンジーの飾りをとってもらった。春の日の光の下、彼女は素顔でどこででも過ごした。市場ではお菓子を買い食いし、本屋ではたくさんの本に目を丸くし、楽器屋では縦笛を買った。タキャオは、宿の前の公園で縦笛を吹いているアネモネたちを見ながら「小学生にはやっぱり縦笛だな」と意味が分からないことをつぶやいた。

しばらくして王宮からシャマール宛に文書が届いた。ひとつはアネモネを養子とすることを許可する文書、もうひとつはアネモネがいつでもフイタリア国外へ渡航できることをしめす勅許状だった。アネモネは、フイタリアにも縛られない自由を、名実ともに得たのだった。
0922名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 01:27:07.820
いちおうここまでで一区切りにいたします

一つ目美少女アネモネ大航海編とか、
シャマールの祖国でのアバンチュール編とか、
シィとタキャオのフイタリア神都潜入編とか、
ヒムラ皇帝とリーン騎士団長のロマンス編とか、
オマッシュの街を拓いたオマッシュ一族とディスコード騎士団の暗闘編とか、
NATOのフイタリア攻略魔導大戦編とか、
デ・ビルの孤独に復職編とか、

あるかもしれないしないかもしれない
0923紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/18(火) 01:48:45.520
面白かった

この物語のアネモネは、シャマールを通じて知らない世界を見せてもらい
また姉のように母のように安心して身を任せてる様子がよく伝わってきたよ

ある意味、シンデレラストーリーかな
0928名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 11:07:18.650
透明なビニール膨らませて中に入るやつあるよねw
でっかい透明なハンプティダンプティが思い浮かんだわ
0931名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 11:50:47.930
山でアレで遊んでて止まらなくてどこまでも転がっていって最後は絶命しちまった奴の動画があったな
0933名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 12:29:43.190
日村がホラーみあるのに全裸で笑い要素あってよかった
小説スレ昼休みの楽しみにしてる
新作楽しみ
0946名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 16:04:57.540
おますれ読んでアネモネさんの小説読むと
双方の深みが増しますね。
あちらでは奇しくもスレヌシ不在で人間交差点が出来ている。
これを洞察するのみのアネモネさんはひとつ目。。なんですよね。
そして女性を自称した。なんか切ないですね。
アネハチはそうかぁ。。姉妹だったんですねえ。
いつだったか紗摩さんは母親のようだって書いたんだけど
引き起こした行動について貶すことはあっても、憎むどころか
そういうヤンチャなほうがまだ良いっていってた気がする。
バカな子ほどかわいいってやつよね。
みんなさん、どうか健やかにって願いを汲み取りました。
0949!id:ignore 紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/18(火) 16:20:34.220
とりあえず、アネモネ小説は一段落
次はタカヲの番か?

まあ、二人に比べるとうまくは書けなくても
他の人も気軽に参加してくれてもいいと思うわ〜
0955 紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/18(火) 16:32:41.16
私だけじゃなかったんだw
なに言ってんのかわかんないよね
0958名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 16:40:29.000
不倫板で一つ目と云えばヤジニモなんですなあ。それが女性なんだからカタワの女々しいヤジニモを揶揄してるとしか見えませんでしょう?登場人物は全てコテを模倣しているんですから。それ以外に主人公が一つ目である理由がないでしょう?いやあアネモネは怖いですなあ
0964名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 16:48:27.640
アネモネはデビルに奇形て悪口言われてたからなー
奇形だからデビルにいじめられるて筋は自分の話が下敷きだろ
0966名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 16:53:44.530
そうそう
元々はデビルがアネモネの生まれた地域は近親結婚ばかりで
奇形児がたくさん生まれたとかなんとかずーっと粘着していってた
それを下敷きにしたんですよね
0967名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 16:54:41.120
わざわざヤジニモにケンカ売るようなことするはずもない
今のヤジニモは蜂子の敵でもないしお互い住み分けして平和に暮らしてるんだから
0968名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 16:56:14.810
そして単眼だけどそれを誇りに思えるように生きようとしている感動的な話だ
捻じ曲げてとる奴の心が捻じ曲がっているとしか言いようがない
0969名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 16:56:15.890
ずっと前からアネモネがヤバいロリコンだと指摘され続けてきた理由がこれ

単なるロリコンだけでなく、それに変態がプラスされてる
0973名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 17:04:07.240
王様の日村も奇形持っててアネモネと同類なのに
アネモネは日村の自己正当化を拒否るのがいいんよなー
0976名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 17:16:06.620
とにかく貶しの要素を入れたコテの使い方にはあまり賛成できないんですよな。
おもしろければいいという一種の傲慢さがせっかくの物語を台無しにしている。
0987名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 19:08:31.860
2人とも実に惜しい
タカヲのドラマティックな展開とアネモネの情景描写が合わされば一流の作家になれる
今後に期待したい
0991 紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/18(火) 19:43:41.19
>>985
タカヲのお話は確か私が不倫相手で存在してて
そのまま置き忘れられた形になっていたけどもw
0992 紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/18(火) 19:44:41.24
>>986
自分のがつまらなく思えてしまう?
そんなのは関係ないよ
案外、新鮮かつ読みやすいと好評を得るかもしれないしね
0994名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 19:50:59.760
>>934
すばらしいっていうか嬉しいですねえ
主人公を愛してくれてるんだなということがすごくよくわかります
ありがとうございます

なんていうかな、
こういうキャラクター中心の小説を書くと、
登場人物に愛着を感じてもらうほうが書き手として嬉しいんだなと思ったりします

あんまりオレは、登場人物になにを言わせようとか作者として考えるタイプではなくて、
勝手に彼らが語るのを書き写してるイメージです
だから、彼女ら彼ら全員が自分の子どものようだったりするわけで
登場人物に愛着をもって接してもらうと
子どもを褒められて喜ぶ親のような気持ちになります

ありがとう
0995名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 19:57:19.800
そうそう、短めのものでもいちど書いてみたらいいと思うんですよな
書くのは面白い
いろいろ気づくこともある

あんまり上手く書こうとしなくてもよくて、
ここで書く分は、どこかからか借りたアイデアでもいいと思うんですよな
オレもその話にはいろいろ借用している部分がある

遠くのものが近くに見える云々はアニメ「耳をすませば」に出てくるお話からだし
皇帝のまくし立てるような演説のシーンは、田中芳樹『夏の魔術』に出てくる
オーフィート(だったかな?)の呪文の文体をなんとなく借りている
0996 紗摩 ◆3c8NQNUs9tNK
垢版 |
2022/10/18(火) 20:02:40.95
私的に、少女アネモネがシャマールの知らないところで
帽子のオーガンジーをシィに頼んでカットしてもらっていたところが好き

コンプレックスを自分で払拭することは、簡単ではないかと思うが
シャマールに背中を押される形で、払拭しようと「努力」する様子
周囲が自分を認めてくれていることを、きちんと信じようとする「強さ」
0997名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 20:07:34.010
>>996
それも最初は全然考えてないディティールだったんですよね
あそこまで書き進んで追加したところです

書き手のオレの中でも、主人公が自分で考えて自律的にそう行動した感じなんですよね
そこが書いてて面白いところです
自分でも想定しないような動きをキャラクターがしはじめる感じ
書いてて楽しいのは、そういうときかも
0999名無しさんといつまでも一緒
垢版 |
2022/10/18(火) 20:10:28.040
ほとんど意味がないようなディティールをけっこう解像度を高く地の文で書いていると
たぶん、登場人物たちの行動の自由度が広がるんだろうと思ったりしました

もともと2chは会話体小説が盛んだったから
オレもそういうのは前に書いてたもんだけど
あらためてお話書いてて、自分の場合は地の文が大事なんだろうなと思ったり
10011001
垢版 |
Over 1000Thread
このスレッドは1000を超えました。
新しいスレッドを立ててください。
life time: 46日 2時間 9分 18秒
10021002
垢版 |
Over 1000Thread
5ちゃんねるの運営はプレミアム会員の皆さまに支えられています。
運営にご協力お願いいたします。


───────────────────
《プレミアム会員の主な特典》
★ 5ちゃんねる専用ブラウザからの広告除去
★ 5ちゃんねるの過去ログを取得
★ 書き込み規制の緩和
───────────────────

会員登録には個人情報は一切必要ありません。
月300円から匿名でご購入いただけます。

▼ プレミアム会員登録はこちら ▼
https://premium.5ch.net/

▼ 浪人ログインはこちら ▼
https://login.5ch.net/login.php
レス数が1000を超えています。これ以上書き込みはできません。

ニューススポーツなんでも実況