麻倉 液晶でも有機ELでも、光り始めの制御が難しいと思いますが、そのあたりはどうでしたか?

鈴木 そこが一番難しかったポイントです。バックライトをすべて消してしまうと階調精度の確保が困難でした。そこで、バックライトと信号処理の両方を用いて黒輝度0.001nitsを実現しています。


麻倉 バックライトをわずかに光らせて、液晶側で調整するわけですね。
自発光の有機ELとは違い、液晶はバックライトと液晶パネルの両方で明るさを調整できるから、まだやりやすいかもしれませんね。

鈴木 おっしゃる通り、使いこなしは倍難しくなりますが、細かい制御は可能です。