アンが超A級スパイのように激しく活躍しまくる例の映画は「モンゴメリの原作アンシリーズを逸脱しすぎ」と不評だけど
アンが小さくまとまってしまいアンのファンからがっかりされたモンゴメリの原作アンシリーズと比べると
あの映画のアンこそアンのファンが期待してた理想のアン像に近いような気もしてくるな

映画の脚本家と監督は原作アンシリーズでだんだん小さくまとまっていくアンの劣化に相当失望してたんだろうね
原作アンシリーズでファンから一番期待できるアンと評されてるのは
やっぱり一作目の赤毛のアンに出てくる妄想癖満開のアンなわけで
その一作目の中ですらクイーン学園以降にただのガリ勉優等生に落ちぶれたアンは評価が下がってる
(なにしろ物語の中でマリラが妄想癖アンから優等生アンに成長したのを「別人だ」と嘆き号泣するシーンまであるっていうw)

妄想癖アンっていうのはジョセフィンおばさんが指摘するように
一緒にいると最高に楽しい事件を巻き起こすトラブルメーカーだし何かとんでもないアイデアで苦境を常に打開してくれる
このトラブルメーカーかつ苦境打開キャラこそが本当のアンだと映画脚本家や監督が主張したかったんじゃないかな

続編ではそのトラブルメーカーかつ苦境打開キャラとしてデイビーやフィリパが指名されたわけだけど
その二人も妄想癖アンと同様にスタートダッシュは素晴らしかったけど、アン同様に徐々に失速して普通の人に劣化してしまう
まあ、そもそもアンの代わりにデイビーやフィリパに担当させてる時点で
アンのファンからすると「どうしてアン本人をそのままトラブルメーカーかつ苦境打開キャラにしておかなかったのか?」って不満があるんだけど
人間は精神的に成長するっていうのをモンゴメリは強調したかったんだろうけど
ファンが期待するキャラを劣化させてまでやることじゃなかったと思うわ