都筑道夫 16
>>431
完成度の高い作品でしたね
物部太郎シリーズがこれで終わってしまったことが当時とても残念でした
自分が「モダン」を感じたのは退職刑事の特に初期作でしょうか
事件解明部分の論理展開が実に精緻で洒落ていました ホテル・ディック(全) とか出ないかな〜
紙の本で >>433
現在紙で手に入るのは『探偵は眠らない』だけでしたよね
全三冊なので全集として出版してほしいところです
捻られたプロットやロジック、個性的な登場人物なども魅力ですが、
舞台となる浅草の情景があまりに見事で圧倒されました >>435
発売日が近づいてきましたね
映画版も好きなので楽しみです ちくま文庫にて紙の罠読了
初読だけど実に面白かった
奇抜な登場人物、テンポが良く先の読めないストーリー、洒落た文体
そしてアクション・コメディのようでいて意外としっかりした謎解き
これらすべてが見事に調和し、適度な長さでまとまっている
現在でも完全に通用する快作
むしろ長大すぎる現代の長編小説よりも優れているかも
日下三蔵氏による解説がとても詳細で興味深い内容なので、
私のような初読の人間だけでなく、
再読の方にもおすすめ 紙の罠を読んだ勢いで
>>416
>>429
にて言及されていた闇を食う男も読破
クセが強く誰にでも勧められる作品ではないことは確かだが、
個人的にものすごく考えさせられる内容だった
頭の中がまとまったら、少し詳しく感想を述べたい 紙の罠と闇を食う男、面白そうなのでアマゾンでポチりました >>439
興味を持っていただきありがとうございます
紙の罠のほうが万人向けなのでそちらから読むことをおすすめします
闇を食う男は都筑先生の全著作中最も描写が過激な作品の一つなので、
ある程度覚悟を決めて読んでほしいのですが、
80年代に流行したハードロマンやバイオレンス小説と
比較しながら読むと面白さが深まると思います
著者の別作品である未来警察殺人課、なめくじに聞いてみろと比べてみても
興味深いでしょう >>346 結末が次作の予告めいて終わるのはペリー・メースン・シリーズに倣ったのだろうけれど、
『最長不倒距離』の結末には2バージョンある(徳間版の3刷からが新バージョン)。
未刊に終わった初期バージョンの構想についてのエッセイもある。 3月11日に悪意銀行も復刊!
今回もちくま文庫で日下さんが監修
解説の充実に期待大
実は捕物帖もどきとチャンバラもどきも合本で復刻されたんだけど、
アマゾン通販のみの販売で値段は2400円
文庫で手軽に読めた時代が懐かしい たくさん持ってたのに実家を売り払う時に処分したら新刊手に入りづらいのな
この人はミステリの面白さの本質が謎それ自体よりもそれを解くプロセス、冒険小説性であることを理解(体現)していた数少ない人だと思うよ >>443
欧米のミステリは完全に謎解きプロセス重視かつ冒険小説的な作風に移行しつつあるよね
それを何十年も前に成し遂げてしまったセンセー
単純に凄いと思う
マニア層からは十分評価されているんだろうけれど、
一般層からももっと評価されてほしいな 仁礼達也シリーズを覚えている人はいるだろうか
酒に酔うとものすごく強くなる私立探偵仁礼達也が主人公の軽ハードボイルド
この作品、一人称で物語が進行するにも関わらず、主人公の心理描写が僅かで、
内面がよくわからないという斬新な内容
(一人称なのに主人公の内面が読めないというパターンは後の闇を食う男の中でさらに
洗練された形で使われている)
いきおい彼の行動から考えや心情、推理を読み取らなければならないのだが、
描写が実にうまいため、達也の動作を追っていけばしっかりと理解できる
しかも主人公の行動から事件の真相を推理したという充足感さえ手に入るのだ
実際は都筑氏の巧みな誘導に乗せられているだけなのだが…
私はこの作品で人物の行動描写から推理をする面白さに目覚め、
何度も挫折していた名作ガラスの鍵を読み切ることができた
都筑氏にとっては全く思い入れのない作品らしく、存在さえ忘れていたらしいが
私にとってはガラスの鍵を読破するきっかけを作ってくれた記念碑的作品
もっと読みたかった 上に書かれている闇を食う男を読んだ。
最近読んだ小説のなかで一番の衝撃。
書かれた時代的にハードバイオレンス全盛期だと思うが、
ハードバイオレンスが持つ性と暴力のカタルシスを全否定しているのがすごい。 今日から少年ドラマシリーズの再放送がNHKのBSである。
都筑道夫の「蜃気楼博士」だ。
午前中の放送だけど夜に再放送もあるよ。 ドラマの花十字架見た人、どうだった?雪崩連太郎の。 何でつい最近ちくまから出てるタイトル再販するんだろ 「誘拐作戦」は書き出しの時点でポロットが読めた
都筑慣れしたってのもある SM
CA
AT
LT
AE
BR
L?
E 10/01 18:02 「三重露出」読み終えた
研究ノートが一番おもろかったかも 推理作家が出来るまでこーたったは
盆休みのたのみし >>441
昭和48年3月の2刷までが「北斎当年二百余歳」
昭和52年12月の3刷からが「漆の壁に血がしたたる」 日曜ミステリー「ホテル警備隊 田辺素直」[再][字][解]
2/11 (日) 14:00 ~ 16:00 (120分)
テレビ東京(Ch.7) てめえが仕事の尻拭いしてねえのにいっぱしの口聞くな! なめくじが原作の殺人狂時代か
都筑作品は主人公がポッカポカ殴られては気絶するシーンが多かった記憶 >>473
「推理小説研究」14号(昭和53年5月)の「消えた長篇三つーー書けなかった作品」によれば、
『北斎当年二百余歳』は河出書房新社から刊行の予定だった。
「推理小説のみその部分は、その後、短篇に使ってしまいました」とのこと。 >>478 雪崩連太郎のシリーズはこの時期、
「比翼の鳥」「和歌例櫛」「五百羅漢」「鬼板師儀助」「からくり花火」と、
超常現象ではなく人間の行為のみによって解決する話が続くので、
「北斎当年二百余歳」が転じたのは、そのどれかである可能性が高い。 「消えた長篇三つーー書けなかった作品」では『北斎当年二百余歳』は、
「主要人物ふたりにモデルがあって、それをどう消化するか、作者の心中の整理がつかず、年月がたってしまいました」とのことだが、
「比翼の鳥」と「鬼板師儀助」には、女が海辺で突然衣服を脱いで泳ぎに行き出すシーンがともにあるので、
モデル云々はそのことなのかもしれない(実在したエピソードなので、ついまた使ってしまったのか)。 死んだはずの者が昔のままの姿で生きている、という趣向は、
「四万六千日」(「シマンロクセンニチ」と読む。「小説新調」昭和51年9月号初出。
桃源社『都筑道夫スリラーハウス』→角川文庫、
出版芸術社『ミッドナイト・ギャラリー』→光文社文庫『絵の消えた額』所収)
ただしこれは怪談物で、合理的な説明はついていない。 最近話題の山田太一脚本のリメイク映画もそんな感じだっけ