朝鮮半島南部と北部九州には、最古級の水田稲作の遺跡があります。
朝鮮東南部にあるオクキョン遺跡(蔚山広域市)は、孔列文土器、突帯文土器を伴うことから
紀元前11世紀の遺跡とされています。ここに水田稲作の遺構があります。
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オクキョン遺跡から出土した孔列文土器とは、無文土器の一種で、
無文土器の口の周りに小さな穴の列がある特徴を持ち稲作文化の始期に位置付けられます。
九州では孔列文土器は黒川式土器(新段階)に出現し、北部九州から次第に南部九州へ
拡散していきます。黒川式土器は、口縁部に蝶ネクタイの上半分のようなリボン状の飾りが
つく特徴を持つ縄文時代晩期(BC1000年)の土器です。
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また、同じくオクキョン遺跡から出土した突帯文土器とは、無文土器の口縁部や
胴部の周りに突帯を貼り付けた文様のある土器で、北部九州の山ノ寺式土器、
その後の夜臼(ゆうす)式土器も突帯文土器です。
北部九州の最後の突帯文土器が夜臼式土器です。
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したがって、オクキョン遺跡は、北部九州での黒川式新段階(縄文時代晩期)や
山ノ寺式土器(弥生時代早期)が出土する遺跡と同時代に該当します。