原りょう(原ォ)その9
『そして夜は甦る』(早川書房, 1988)
『私が殺した少女』(早川書房, 1989)
『天使たちの探偵』(早川書房, 1990)
『さらば長き眠り』(早川書房, 1995)
『ミステリオーソ』(早川書房, 1995)
『愚か者死すべし』(早川書房, 2004)
『ミステリオーソ』『ハードボイルド』(早川書房, 2005)---『ミステリオーソ』の分冊化による文庫版
『それまでの明日』(早川書房, 2018)
■前スレ
【私が殺した】原りょう(原ォ)その8【天使たち】
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/mystery/1461785033/ ストリートビュー見たことなくて自分の車の名前わからんイタいおっさんなってるやん 都知事選の投票所入場券が昨日届いたので・・・
というわけでもないんだが「そして夜は甦る」を引っ張り出してきた
読んだの遥か昔なんで内容はほとんど忘れてた
沢崎、こんな愉快な探偵だっけ?という
短編や「さらば長き眠り」からの人格者なイメージからすると
ハンドルぶっ叩いて「なんという早とちりだクソ!」なんてまだ青くて新鮮 どんなに渋くてもセコム上がりってイメージが抜けない 新装文庫版の表紙イラスト
そして→第三の男のハリーライム→作中の喫茶店のシーン
少女→そのまま登場人物のヴァイオリニストの少女と母親
天使→「少年の見た男」
さらば→単行本とほぼ同じ図柄
愚か者→作中の映画ライブラリーの時代劇
で合ってる?
愚か者の赤い服の女性は誰だっけ 文庫本の表紙は前の方が都会的で好きだったんだよな
学生時代は東京に住んでいて(よく新宿は行った)、今はUターンして田舎の政令市に住む俺w 新装版は持ってないな
それまでの明日もトールサイズで出るんだろうけど通常サイズで揃えたいわ 俺はあの新装版嫌いではない
イラストが明快に内容と結びついてるのがいい トールサイズは字が大きくなって、それに何か違和感を感じるね
以前の方がしっくりくる
他の出版社も真似してこないし、改悪かも 佐伯はこんなにレギュラー化するとは思わなかったよなー
そして〜に登場した(クソ生意気な)時は何だこいつと思ったけど
田島は多分、マーロウのランドール警部ポジだと思う 大いなる眠り(死)vsそして夜は甦る(再生)
さらば愛しき女よvs私が殺した少女
ここまでは割と対になってたんだなと
特に2作目は一人称の語り手が「女」に別れを告げるタイトルなわけだし 原先生大丈夫かな
大雨ニュースで鳥栖が映ったんだけど それまでの明日読了
出版までも長かったが、さらに自分がこの本を買ってから
読み始めるまでに2年かかった
オチが弱い上に長くてテンション下がった
皮肉のきいた文体はよかったが、最後まで
沢崎のへんなこだわりに付き合わされた感がある 今更ながらそれまでの明日読んだわ
沢崎こんな性格だったけ?とちょくちょく思うのは俺が原作品久々に読むからか、沢崎の老いを描いてるのか
相良との会話は今までに近い印象受けたけどね
あと、リューインの消えた女をだいぶ意識してるよね。やっぱこの人チャンドラーよりリューインの影響の方が強くないか リューインも高評価してるけどね。あら方絶版になっちまったなぁ。 リューインおもしろいのにね
古い翻訳の電子化は原作者と翻訳者と許可取らないといけないので面倒だろう
今は出版契約に入れてるけど なるほどな
ってことは薔薇の名前とかもKindle化は無理なんだな
作者も訳者も亡くなっとるし シリーズものの主人公の性格が変わるってのはよくある話だけど
まあ俺はその沢崎のキャラ変がやでそれまでの明日まだ読んでないんだけどね まあ、実際の日本の探偵って浮気調査とかがメインだし、
沢崎もあの辺が日本の探偵としての限界って感じで書いたんじゃない? 本屋へ行ったら、『それまでの明日』の文庫版が売ってた いつもは短編小説がついてたと思うけど、
今回は原さんのあとがきだった そうか、もう2年半経ってるから文庫化されてもおかしくない時期か 単行本を揃えることにしているから、文庫本は買わない
書店で文庫新刊の著者後書きを立ち読みしてきた
新作は『それまでの明日』の続編で
タイトルは『それからの昨日』
『それまでの明日』脱稿前に書き始めたらしい 最新作は
最も面白いのが赤坂の料亭のシーン
というのが、ハードボイルド小説としては
決定的に終わっていると思う ケチをつけるのは自由だが、原ファンとしてはウザいな 原ォはチャンドラーが好きなだけで
別に自作をハードボイルドとは思ってない チャンドラーは70歳で亡くなったが、原ォは74歳
90歳まで生きるとしたら、あと2作はいけるかな >>131
いや一番面白いのは相良との対話シーンやろ ムッシュ中島っていう実演販売士が原先生にそっくりで驚いた 文庫化に際し14年間の沈黙と執筆の裏側を語る「著者あとがき」を付記。 https://twitter.com/sa_ki36/status/1310419462877671424
2010年の設定なのに、高級料亭が個人情報をペラペラ話すなんて有り得ない!
……って意見を前にどっかで見た記憶があるんだけど、有り得るかも知れないね
https://twitter.com/5chan_nel (5ch newer account) >>135
私も相良との会話が印象に残ってる。
相良の、わかりやすい暴力性とその逆の性質を併せ持つようなところが面白い。 マーロウは弱者に寄り添わないみたいなことはよく言われるが沢崎は弱者にも寄り添ってるよな 沢崎の私生活はアパートで一人暮らしだから、たいして描くことがないよね
恋人もいないからセックス描写もない
ただ、事件絡みで美女と粋な会話をする描写はもっと欲しいなと思う
「あなたのようにタフな男がどうしてそんなにやさしくなれるの?」
「タフでなければ生きていられない。やさしくなれなかったら、
生きている資格がない」みたいな・・・ 原ォも魅力的な女を造型できなかった代わりに
沢崎という魅力的な探偵を造型できたのだから偉大だ そらマーロウって中身はイギリス貴族だからな
弱者に寄り添わないのも当然 マーロウは貴族か…
沢崎は何だろうね。ジメジメとした情念の日本文化の中ではハードボイルドな探偵は生まれずらいのかな。 じっとりと濡れている日本文化の中では、
沢崎は乾いている方だから、きちんとハードボイルドにはなっている
ただ原ォの小説では、沢崎と男とは粋な会話になっているのに、
沢崎と女とでは印象に残る会話がないのが残念だ ハードボイルドの醍醐味は、タフな男がクールな態度で、
危機に陥った美女を助けるところにあると思うな ストイックな男に美女は似合うね。
武士は食わねど高楊枝のような。ノブレス・オブリージュか 海津一樹に魅力なし
子供相手にHB?鼻で笑うわ
大人を登場させてくれ 社会に出てから、他人を「おまえ」呼ばわりしたことない
やたら「おまえ」を使う沢崎に違和感
相良の話は浪花節
以前、丁寧な言葉を使おうと反社は反社だとバッサリ斬捨てたところに痺れたのだが マーロウはイギリス貴族じゃないよ
パブリックスクール出身の紳士
ブルジョアの子弟が通う 年末年始の過ごし方が想像出来ない沢崎。家にこもって再読するか そういえば沢崎って映画も観るんだっけ
趣味は囲碁だけだと思ってた あ、すまん
ジャンギャバン好きなのは沢崎じゃなくて、原さんだったわ >>117 でリューインが紹介されていたので読んでみました。
沢崎に似ているとは個人的には感じられず、キザな台詞や雰囲気はやはりマーロウかなと思いました。
とはいえリューイン「A型の女」面白かったです。 スマホの時代にハードボイルドは難しいよね
スマホをいじる沢崎は想像できない
かといって探偵仕事でスマホを使わないことは不合理で不自然とも考えられる ハードボイルド的なスマホの弄り方…
難しいな
船戸与一なら
時代小説にすると言ってたかも知れんな
まぁその時代時代に天才が現れて道を示すんやろうけどな 時代設定をスマホの現代でなく、20世紀末にすれば解決だ >>170
藤田宜永がやってる。あれは高度経済成長期だが。 情報社会、スマホ文化、SNS文化に溶け込むハードボイルドもいつか生まれるだろう >>166
手に入れにくいけど消えた女はほんとそのまんまだよ
依頼受けて調べていざ連絡したら依頼人が消えたって話 海津のキャラが個人的にはどうにも受け入れられなかった
あれは、お爺さんにとっての理想の孫なんだろう >>180
ライアルも深夜以外皆絶版だなあ。その深夜もしょうもない新訳版ときてる。 ネタばらしするつもりはないけど、
ライアルの死者を鞭打てとか、現代で発表したら即炎上だろうからね。 地の文の末尾が全部過去形。
潔いというより、開き直りと感じる。 時制の文体上の挑戦は
文体において様々な挑戦をしたチャンドラーでさえほとんど手を付けてない
難しい
文法上の時制は時間を表すだけでなく期間も表すし
それだけでなく話者の話題に対する態度も表しているので
一律に揃える方法では表現を緻密にするのは難しい
言語に対して生半可な知識の作家が失敗してるのをよく見る
日本語は他の言語に比べて時制が揃ってないというのも間違い
メソポタミヤ文明の頃から揃ってないのが普通 年齢的に次が遺作になるだろうから頑張ってほしい
それからの昨日
だっけ? 何か終わった感。パルプフィクション以降のタランティーノと言うか、ジェダイの帰還以降のスターウォーズと言おうか。 >>184
いま『深夜プラス1』を初めて読んでいる
訳は菊池光、カバーは矢萩喜從郎で、2003年版
100ページ過ぎたが、特に良くも悪くもない