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ななみんとまいまいが乃木坂46背負ったってわかるな [無断転載禁止]©2ch.net
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0001君の名は(静岡県)
垢版 |
2017/07/12(水) 18:12:21.91ID:huLnCyWN0
今まいやんしかいないやん
0002君の名は(茸)
垢版 |
2017/07/12(水) 18:23:09.97ID:+Xh/6nJ30
まいまい?
0003君の名は(玉音放送)
垢版 |
2017/07/12(水) 18:24:24.08ID:JfILIaeL0
「美くしき多くの人の、美くしき多くの夢を……」と髯ひげある人が二たび三たび微吟びぎんして、あとは思案の体ていである。灯ひに写る床柱と
こばしらにもたれたる直なおき背せの、この時少しく前にかがんで、両手に抱いだく膝頭ひざがしらに険けわしき山が出来る。佳句かくを得て佳句
を続つぎ能あたわざるを恨うらみてか、黒くゆるやかに引ける眉まゆの下より安からぬ眼の色が光る。
「描えがけども成らず、描けども成らず」と椽えんに端居はしいして天下晴れて胡坐あぐらかけるが繰り返す。兼ねて覚えたる禅語ぜんごにて即興
なれば間に合わすつもりか。剛こわき髪を五分ぶに刈りて髯貯たくわえぬ丸顔を傾けて「描けども、描けども、夢なれば、描けども、成りがたし」
と高らかに誦じゅし了おわって、からからと笑いながら、室へやの中なる女を顧かえりみる。
 竹籠たけかごに熱き光りを避けて、微かすかにともすランプを隔てて、右手に違い棚、前は緑り深き庭に向えるが女である。
「画家ならば絵にもしましょ。女ならば絹を枠わくに張って、縫いにとりましょ」と云いながら、白地の浴衣ゆかたに片足をそと崩くずせば、小豆
皮あずきがわの座布団ざぶとんを白き甲が滑すべり落ちて、なまめかしからぬほどは艶えんなる居ずまいとなる。
「美しき多くの人の、美しき多くの夢を……」と膝ひざ抱いだく男が再び吟じ出すあとにつけて「縫いにやとらん。縫いとらば誰に贈らん。贈らん
誰に」と女は態わざとらしからぬ様さまながらちょと笑う。やがて朱塗の団扇うちわの柄えにて、乱れかかる頬ほおの黒髪をうるさしとばかり払え
ば、柄えの先につけたる紫のふさが波を打って、緑り濃き香油の薫かおりの中に躍おどり入る。
「我に贈れ」と髯なき人が、すぐ言い添えてまたからからと笑う。女の頬には乳色の底から捕えがたき笑の渦うずが浮き上って、瞼まぶたにはさっ
と薄き紅くれないを溶とく。
「縫えばどんな色で」と髯あるは真面目まじめにきく。
「絹買えば白き絹、糸買えば銀の糸、金の糸、消えなんとする虹にじの糸、夜と昼との界さかいなる夕暮の糸、恋の色、恨うらみの色は無論ありま
しょ」と女は眼をあげて床柱とこばしらの方を見る。愁うれいを溶といて錬ねり上げし珠たまの、烈はげしき火には堪たえぬほどに涼しい。愁の色
は昔むかしから黒である。
 隣へ通う路次ろじを境に植え付けたる四五本の檜ひのきに雲を呼んで、今やんだ五月雨さみだれがまたふり出す。丸顔の人はいつか布団ふとんを
捨てて椽えんより両足をぶら下げている。「あの木立こだちは枝を卸おろした事がないと見える。梅雨つゆもだいぶ続いた。よう飽きもせずに降る
の」と独ひとり言ごとのように言いながら、ふと思い出した体ていにて、吾わが膝頭ひざがしらを丁々ちょうちょうと平手をたてに切って敲たたく。
「脚気かっけかな、脚気かな」
 残る二人は夢の詩か、詩の夢か、ちょと解しがたき話しの緒いとぐちをたぐる。
「女の夢は男の夢よりも美くしかろ」と男が云えば「せめて夢にでも美くしき国へ行かねば」とこの世は汚けがれたりと云える顔つきである。「世
の中が古くなって、よごれたか」と聞けば「よごれました」と※(「糸+丸」、第3水準1-89-90)扇がんせんに軽かろく玉肌ぎょっきを吹く。「古き
壺つぼには古き酒があるはず、味あじわいたまえ」と男も鵞鳥がちょうの翼はねを畳たたんで紫檀したんの柄えをつけたる羽団扇はうちわで膝のあ
たりを払う。「古き世に酔えるものなら嬉うれしかろ」と女はどこまでもすねた体である。
 この時「脚気かな、脚気かな」としきりにわが足を玩もてあそべる人、急に膝頭をうつ手を挙あげて、叱しっと二人を制する。三人の声が一度に
途切れる間をククーと鋭どき鳥が、檜の上枝うわえだを掠かすめて裏の禅寺の方へ抜ける。ククー。
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