0001君の名は(やわらか銀行) (4級)
2017/12/06(水) 21:59:07.090体育は雨のために中止となった。
僕達はこれから教室に戻り、代わりに保健の授業を受けることになるらしい。
校庭の脇にそびえる大きな木の下で雨宿りをしていた僕達は、そのことを先生の口からから聞くと、
いっせいに嬉しがって、雨のなかにかけ出し、我が物顔で校舎へと向かっていった。
大きな木の下には、三人の生徒が残された。平手くんと山下とみおぽんであった。
三人はただぼんやりとして、校舎の玄関にみんなが入ってゆくのを眺めていた。
少し経って、二階のいちばん奥の教室に明かりがついた。
それから濃い緑色のカーテンが開けられて、窓から一人の生徒が雨の様子を窺っているのが見えた。
「あれは、大園くんだなぁ」 と平手くんが口を開いた。
平手くんは半袖の体操着を着ていたが、雨に濡れているためにその下の黒い下着が透けていた。
みおぽんがそれに気づいて平手くんにいった。
「平手くん、ブラジャーが透けてるよ?」山下がぷぷっと笑った。
平手くんはハッと胸もとを隠して、恥ずかしそうに雨のなかを走っていった。
さて、この木の下には山下とみおぽんが残された。
みおぽんは山下と話をしたことがなかったので、どうやってこの時間を過ごそうとかとまよっていた。
気まづいことに、山下も同じ状態であるらしかった。近くにあった鉄棒につかまったりして、チラチラとみおぽんのことを窺っている。
みおぽんは勇気をだして、山下に話しかけた。
「あっ…あのっ! 山下さんですよね!」「そそそ…そうです(>_<;) あなたは堀さんですよね!」
「ははっ…はい!(><。)」 それから二人は、約一時間ほどのあいだ会話をすることができなかった。
山下はこの日のことをこう日記に書いた。
『堀さんはあのとき、かなり勇気を持って私に話しかけてくれたのだと思います。
だけど私はちゃんと会話をすることが出来なくて、不快な思いをさせてしまったかもしれません… 雨が降っていました。
私達は大きな木の下で雨宿りをしていました。
風も吹いていたので、私達の体操着は雨に濡れていました。
私は上着を着ていたので大丈夫でしたが…堀さんは…
たぶん堀さんは気づいていなかったのだと思いますが、下着を付けていないのがバレバレでした。
雨に濡れた体操着に二つのピンク色の乳首が、ぽつんと目立っていました。
私はそれを見て動揺してしまったのです。この話は、私だけの秘密にしておこうと思います。
ちなみに…その時の堀さんの様子を私は盗撮してしまいました。
三枚もあります。私はこれを、いつか平手くんに送ろうとおもっています…m9(^Д^)プギャー』
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