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『家きゅんの冒険』【第一話】 [ゆるゆり学級]
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0001君の名は(地震なし) (6級)
垢版 |
2018/03/04(日) 22:56:40.090


『家きゅんの冒険』 【第一話】

家きゅんのかつての推しメンは、いまや舞台俳優との熱いキスを繰り返す、アイドルらしからぬ女へと変貌してしまった。
その性格と見た目とは、かつての清純さを失い、本能は爆発され、
性欲を掻き立てるような顔をし、色気ムンムンの肉体、欲望に忠実というような状態で、
もはや家きゅんの感性とは相容れなくなり、三年の歳月をかけ寄せ集めてきた推しメングッズも、すべて処分してしまった。
いまの家きゅんには、推しメンは一人しかいない。その女はけっして大人の擦れた感じを見せることが無い。ロリコンのオタクにとってはうってつけのメンバーであった。

家きゅんは今夜、その女の夢の中へ入り込もうとしていた。
真っ暗な部屋のなかで、静かにあぐらをかきながら、目をつむり、心のざわめきを鎮め、息を整えただ一心、その女の顔を思い浮かべていた。
「もう少しだ… もう少し…」
極限状態に入り込もうとするのを感じながら、家きゅんはときおり、段階を確認するように呟いた。
「あとちょっとだ… …!」
それまで暗黒に包まれていた視界のなかに、小さな光の一点が見えた。そして次の瞬間には、家きゅんは江戸時代の里中にいた。

あたりには騒がしい蝉の声が満たし、苛烈な日光が降り注いでいた。
家きゅんが立っているのは、細長いまっすぐな小道の真ん中である。片側には生垣が続いていて、その向こうには背の高い竹が、緑の葉々を風になびかせている。
そして反対側には、瓦屋根の二階建ての家々が建ち並んでいた。

「おまんや〜! ご飯はまだか〜!!」
家きゅんの向かいの家から、小娘かと思われる快活な叫び声が聞こえてくる。
「おまん〜!!」
どうやら“おまん”とは、この時代でいう母親のことらしい。
「あしゅ待っとれ〜! いま味噌汁をついどるところじゃ〜!」
もう少し声の低い、母親かと思われる声が小娘に応えた。
「いぇーい!! 味噌汁じゃ〜!!」
そして小娘の声がまた応えた。


続く。
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0002君の名は(地震なし)
垢版 |
2018/03/04(日) 22:58:28.860
いい話だなあ(´^q^`)
0003君の名は(やわらか銀行)
垢版 |
2018/03/04(日) 23:02:16.180
完全にあしゅのことでワロタ
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