「飛鳥ナンバー」導入に喜びの声 知名度アップに期待 32年度から 奈良
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180524-00000517-san-soci


明日香村など奈良県内の5市町村が導入を目指していた自動車用ご当地ナンバー「飛鳥ナンバー」について、国土交通省は22日、新たな地域名表示として追加することを決めた。
平成32年度から交付する。5年前に一度導入を断念して以降、2回目の挑戦がかなった形で、同村の森川裕一村長は「飛鳥ナンバーを付けた車が走っている光景を思い浮かべるとわくわくする」と喜んだ。

 飛鳥ナンバーの対象地域は、橿原市▽田原本町▽高取町▽三宅町▽明日香村−の5市町村。登録台数は28年3月現在、計約5万9千台となっている。

 現在県内全域が奈良ナンバーだが、32年度以降に対象地域で新規購入・移転登録する車は、自動的に飛鳥ナンバーとなる。すでに奈良ナンバーの車を所有している人は、任意で「飛鳥」に変更できるという。

 飛鳥ナンバーをめぐっては、「飛鳥地域」の知名度向上を狙い、橿原市などが25年に導入を目指したが、「登録台数10万台」という国交省の基準を満たせず、断念した経緯がある。
ところが昨年、登録台数の条件が緩和されたことから、5市町村は今年2月に新たに協議会を設置。3月末に国に導入を申し入れていた。

 飛鳥ナンバーは通常の白地プレートと、図柄入りプレートの2種類で交付される。図柄は今後、協議会が委託する業者が10案ほど作成し、市民らへのアンケートなどで決めるという。

 橿原市の自営業、吉田徹さん(61)は、「この地には『奈良』とひとくくりにはできない神話や歴史がある。ぜひ車に付けたい」と歓迎。
一方、旅行で奈良を訪れた横浜市の会社員、高谷加奈子さん(26)は、「飛鳥ときいても奈良県を連想できない。歴史が好きな人しかピンとこないのでは」と話した。

 森川村長は「地域ブランドの『飛鳥』が全国に広がるわけで、観光振興にもつながる」と期待を寄せた。