飼育された匣庭のための考察

それが卵であったとき

許されるのは

神か人か

その両方か

どちらでもないか

あたためて掛かる虹
それが割れて漏れ出す砂

触れたい手
拒みたい心
が叫ぶ

これが咲くことを

と呼ぶ


手記

そのための朱器
充たされた灯り
それを注ぐ硝子


在るだけで許されぬものなどない
そう言ってひよこを撫ぜたのは
詩人かはたまた
ジプシーか


オムライスをつくろう
フライパンの上の黄色いめ
わたしは受け取った信号を
緩い春の風にのせる


それをさだめと呼ぶのなら

名前をつけて

游いで惑う

この魔導に