◆◇◆◇胤舜◇◆◇◆
『 抱きしめたい 』
言い出せなくて
ついにこの日が来て
頭を抱えている僕は
君を抱きしめたい
ただそれだけなのに
君はさよならと笑う
そんなの無いよって
泣けてきた僕は
君を抱きしめたい
ただそれだけなのに
君はもういない
こんなのありかよって
泣くしかない僕は
言い出せなくて
さよならしか言えなくて
悪い夢の中なんだよ
早く目覚めてしまえ
君を抱きしめたい
ただそれだけなのに 『 嫌いな人 』
嫌いな人にばかり視線が向くの
ある日から嫌いになって記憶から消したいの
理由はなんとなく1000はあるかな
もう嫌だ
一緒に写った写真が飛んでゆけば良い
かなり粘った瞬間だったのを忘れないの
何故か今は何もかもが頂けない
もう嘘だ
ライバルが居ないってだけで好きになった
もしかしたら捨てられたのかなって
思いたくないけれどあの笑顔は何?
誰か隣に居れば聞けるのに
誰も居ない
嫌いな人にばかり視線が向くの
残された人生これで終わるの?
自業自得とか絶対に言うなよな
泣きたくない 『 ラジカセ 』
愛は超えるものではなくて重ねるもの
そっと呟けば許されると思っていたの
いきなり歌い出されると心臓に悪いよ
イントロを大切にして歌うキミが好き
それは言い過ぎではないと言い切れる
肩を寄せて甘えるように眠りたいんだ
そっと傘を渡して歩き始めたなら優勝
風呂の気持ち良さが倍増するでしょう
腰に手を当てて飲むのはなんでもいい
表も裏も攻略して進むオートリバース
大好きなアルバムにはメタルテープで
あいつら今頃は何しているんだろうな
そっと差し出されたお土産は大の苦手
夕闇に涙を擦り付けて蓋をしたら終り
悩みは人並みに無いようであるんだよ
エアチェックは命懸けだったりしてな
なんのことか判らない人は検索してね
モノレールで逃避行ごっこしたあの日 『 寿命 』
あなたは明日の午後に寿命を迎えます
満面の笑みでそう言われたんだ
以前の僕ならOKって微笑み返したけれど
でも今はもうダメだ僕は生きていたい
僕はこれからも君と生きていたい
だからもっと 『 桜のあとで 』
向日葵にこの世を悟った夢を見ちゃうんだ
数え切れないくらい知らない事は沢山あって
って言うか無いと退屈するぜ頼むよマジで
紅葉が寂しがったまま泣いて落ちる
それはどうする事も出来やしない
ただ見届けるんだってば
ほら樹氷によろしくと挨拶しないと
柔らかい感じも好きなんだけれど
もう白く包まれて
そうして桜が咲く
蕾の頃から注目してよと言われています
ありがとう 『 初夏の声 』
初夏の声に凭れて
あの日を思い出している
君が僕に差し出した掌
それに応えたかった
煌めく波に映る運命
嘘みたいに重なった偶然
華やかな夜に溶けた二人の夢
寂しさだけが残った
震える瞳に歪んだ僕
強く強く君を抱きしめた
儚く響いて消えてゆく
遠く脆く君が零れた
眩しい日々を見つめる街路樹
面影は揺らいで連なる光
振り仰いで伸ばした掌
そこに答えがあった