就職氷河期世代の男性は…
就職氷河期に社会に出た人の中には、長年、非正規雇用の仕事で働いている人が少なくありません。

東京 江東区の浅川喜義さん(48)は、これまで30年近くにわたって非正規雇用のアルバイトやフリーターとして働いてきました。

36歳だった12年前、将来、正社員に登用される可能性があると考え、郵便局で信書や小包を配達する時給制のアルバイトを始めました。
浅川さんは「履歴書に書ける職歴がなくても正社員になれる可能性があると聞き、頑張れば認められるのではないか」と正社員に登用されることを期待したといいます。

しかし、これまで5回、正社員の登用試験を受けましたが不合格で、現在も時給制のアルバイトとして働いています。
浅川さんの時給は当初、1100円で、その後の12年間で660円昇給し、現在は1760円。
浅川さんによると残業が多い月と少ない月で給料が大きく変化し、税金や社会保険料を控除されると手取りは月に20万円から30万円程度だということです。

このなかから、月6万円の家賃、携帯電話の代金、病気に備えての医療保険の保険料、それに生活費を支出すると貯金できるお金はわずかです。
特に先月は大型連休の影響で勤務日が少なかったことから、6月の給料は大きく減る見込みだということです。