死亡率が高い低体温症

直接死亡につながるのは、低体温ではなく低体温症という疾患です。
脇の下で計るのではなく、体内の中枢温度(直腸体温)を基準にして35度以下に低下した病態をさします。
主に寒冷環境にさらされることにより体温が必要以上に奪われると、体温調節機能が働かなくなり、
体温低下とともに筋肉が硬直して臓器や心肺などの生命機能がすべて低下し、28度以下で昏睡仮死状態に陥ってそのまま死亡してしまいます。
死亡率が高い理由は、体温低下に気づきにくいこと。
体温低下が進行すると意識障害がおこり、自覚症状がないうちに重症化してしまうこと。
意識障害が起こりはじめたときには、ちょっとした身体への刺激が不整脈を起こしてしまうので、応急処置が難しいことなどが上げられます。
水の中では空気の20~25倍の速度で体温が奪われます。
川泳ぎやダイビングなどの長時間の遊泳も危険を伴います。