雪霞は激怒した。
主たる深雪乃は結婚の意思すら見せず、闇雲に男に声を掛けては敬遠される日々。
この様な有様では己が進退さえ危ういではないか。

雪霞はその身を閉ざした。
悪しき姉貴分が幸せになる日まで、その身を封じたのだ。

雪霞が次にその身を露わにするまで、後幾年……