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中高一貫の防衛女子校設立 その18 [転載禁止]©2ch.net
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0001名無し三等兵
垢版 |
2014/11/29(土) 23:24:27.11ID:kEMATVF7
 制服可愛くて、進学レベルが高くて、イジメは絶対許さない姿勢で、
 卒業までに普通校課程の他に、英語、他一カ国後ネイティブレベル、
 看護婦並みの医療技術(理論、実践共に)、婦人警官並みの護身、格闘術、
 二輪、四輪限定解除、マナー、礼儀作法も修得・・・で、6年間 男 不可 
 と、いうのはどーでしょう。
 卒業時、内部試験で防大、旧帝大進学可
 予備士官として登録
 学費、諸経費無料 給料支給

 卒業試験は上記技能、単位修得済みの上 
 富士の樹海、もしくは日本アルプスから地図無しで生還すること

 ・・・けっこう、人集まるんじゃないかな
0063名無し三等兵
垢版 |
2015/06/22(月) 05:01:47.40ID:pGaJx45S
或る女生徒のクリスマス

防女で一番不幸なクリスマス・イブを過ごす女。それが私だ。
雪が降っている。しんしんと降っている。日本海側特有の、湿って重たいボタ雪が、降り積もっている。
凍った地面の上に。弾薬庫の前に。そしてその前で歩哨に立つ私の、鉄帽の上に。肩の上に。手袋の上に。

最悪の籤だった。まさか、寝ている間に、寝ぼけて悪魔の尻尾でも掴んでしまったか?

昨年のイブは楽しかった。隣家の幼馴染のF君と一緒。両家の家族で合同クリスマス・イブ。
ケーキを食べて、ターキーを食べて、プレゼントを交換して。
ツイスター・ゲームもやったなぁ・・・。通算、796勝756敗。
負けると、本当に悔しがるんだ、F君は。私は本当は、ツイスター・ゲームなんてそれほどではなくって、
何というか、F君と、子供の時のように、ずっと一緒に遊べるのが、何より嬉しいのだが。

F君は、良い学校に行っている。親たちが、みな確実に年収〇〇〇〇万円以上の学校。
そういう学校に通う女子生徒たちは(女子力)もまた高い。私などとはレベルが違う。
彼の学園祭での写真を、何枚か見せてもらった。私は防女で多くのものを得ることが出来たけれども、
また多くのものを失ったことを知った。
0064名無し三等兵
垢版 |
2015/06/22(月) 05:04:27.38ID:pGaJx45S
自らの幸福を最大限に追及する人々。そのために、全ての能力と労力を投入する人々。
その人たちには、到底勝てない。防女の生徒たちは、みな真っ黒に日焼けし、唇はひび割れ、
手の皮は厚く、声は大きくしゃがれ、土の上を這いまわり、体には消えぬ草と泥の臭いをまとう。
それは死の鍛錬であり、死の準備、国家への死の約束に他ならない。

他方、リップグロスでつややかに濡れる唇、常に最新の流行に合わせた髪と服、磨き抜かれたコミュ力。
早い子では小学生から、遅い子でも中学生から、男の子を喜ばせる、さまざまな技術を磨き続けている。
複数の大人相手にそのおぞましい技術を教わり、同じ年頃の男の子を、その技術で虜にするのだ。
そんなサイレンのような奴らが、F君の周りには大勢いる。
0065名無し三等兵
垢版 |
2015/06/22(月) 05:07:28.72ID:pGaJx45S
(んーんー。しょうがねーなー。その当直ってのが、お前のガッコの仕事なんだろ)
(オレはまー、気にしなくていいよ。フットサルクラブのイブ会に行ってくるからさ)

まさに、ライオンの檻の中に、おバカな仔羊が自ら飛び込んでいくのを、そのおバカな仔羊本人から聞く。
そしてその原因が、自分が引いた(悪魔の尻尾)とでも呼ぶべき籤にある悔恨を、想像してみて欲しい。

クリスマス・イブ。白い。白いイブだ。何もかも。
この、誰も来ない、来るはずもない、弾薬庫の前で、白以外何もない世界の中で、私は一人だ。
雪よ、降り積もれ。私を埋めてしまえ。そして私の心臓を、止めてしまえ。
この時間を、あと1分も味わいたくない。これ以上、何も考えたくない。
今この瞬間、ここ以外の世界で行われていることを、何も想像したくない。
0066名無し三等兵
垢版 |
2015/06/22(月) 05:10:01.74ID:pGaJx45S
『願います。5.56mmの弾薬を補給して下さい。』
だしぬけにその声を聞いて、本当に、心臓が止まるかと思った。
『願います。補給して下さい。』
気が付くと、目の前に防女の制服を着た、1人の生徒がいた。
『願います。これが補給要求書です。』

あり得ない。ない。絶対あるはずがない。こんなこと。

『願います。正規の補給要求書です。5.56mmの弾薬を、43発。』
『43発というのは、4と3で、ヨ、ミ。黄泉です。ふふ』

魔物が現れたと思った。こんなこと、あるはずがない。
女子生徒がひらひらと見せる補給要求書は、古びた和紙に毛筆書きの、物の怪が書いたような、明らかな偽物。
アウトサイダー・アートにも見える、まるで血で書かれたような不気味な花押も。
制服もよく見れば、何十年も野ざらしにされたようなボロボロのもので、
ひどく破れたところから、死体のように真っ白い素肌が、あちこち見えている。
0067名無し三等兵
垢版 |
2015/06/22(月) 05:12:13.63ID:pGaJx45S
『待て!貴官、所属と階級姓名を名乗れ!現位置より十歩下がれ!当直主任に確認を取る!』
『本官は実弾を装備している。本官の指示に従わぬ場合は、実力をもって排除する!』

かろうじて応えを返すことができた。

『正規の補給要求書ですよぉ。4と3で、ヨ、ミ。黄泉の弾薬を補給して下さい』

相手は間違いなく、狂人か、物の怪の類だ。
もし物の怪の類だった場合に、果たして現世の弾薬が通用するかは心許なかったが、
私は89式小銃の安全装置を解除して、銃身に5.56mm弾を送り込んだ。
そのメカニズムの作動音が、まるでレモンの香りのように、私を正気にした。
『貴官、直ちに現位置より十歩下がれ!下がらねば、撃つ』
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