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今のジェット戦闘機が行うような「ロールを先に行い、バンク角を決めてから操縦桿を引く」
マニューバを「ロール&プル」として米陸軍航空隊が導入しはじめたのが1942年ごろで、
戦時中にどの程度普及したものかは知りません。

レシプロ時代の戦闘機パイロット、あるいはレシプロ専門のアクロパイロットたちにとっては
旋回とは「ロールさせつつ操縦桿を引き、またラダーも併用する」ものです。

ジェット戦闘機がエアショーで見せるような、あるいは空戦ゲームの中でモデル化されているような
エルロンのみを使ったロールと言うものは、坂井三郎氏や穴吹氏などによって「実戦的機動ではない」と
評されていますし、Fw190が連合軍戦闘機のガンカメラの視野中央で急激なロールを行いつつ
射撃を浴びる記録映像などもありますね。


戦後、ジェット戦闘機の経験を得た人々、レシプロ時代とジェット機時代双方を知る人々による
「時代と機材と戦技の歴史」(と言うタイトルだったと思う)など読むと面白いです。
国会図書館に行くか、お近くの空自基地に問い合わせてみてください。