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岩波書店『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』発売20日ほどで5刷3万5000部に
岩波書店
2019年8月9日

岩波書店は8月7日、7月19日に発売した大木毅『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』が
発売から20日を待たず5刷が1万部決定し、累計発行部数は3万5000部となる。

同書は1941年〜45に書けて繰り広げられた「独ソ戦」について、
ソ連崩壊後にようやく公開された史料により、独ソ戦研究が飛躍的に進歩しているなか、
その研究の現状を紹介するとともに、同戦争の概要をコンパクトに知るための基本書となるもの。

そのうえで、戦史・軍事史面からだけでなく、政治・外交・経済・イデオロギーの観点も取り入れることで、
日本では主流であったパウル・かれるの独ソ戦観を覆し、人類史上最大の戦争の本質を描いている。

同書の売れ行きが好調な要因について同社営業部では、
「大木氏のファンや独ソ戦への関心を持つミリタリーファン層に加え、
同書では軍事面だけでなく、政治・外交・経済・イデオロギーの観点を踏まえて、
『世界観戦争』として独ソ戦の全貌を描いたことが、
結果的に日本での独ソ戦の通説を覆す内容となった。この点が評価されているようだ」と話している。

□文庫判/256n/本体860円