>>260
プロペラというのは前方の空気を後方に押し流して推力を生み出す仕掛けだ
だから、掻き出せる空気量が多ければ多いほど効率がいい
エンジンが金属の円盤を回す光景を想像してみよう
このとき、推力は生まれるか?
プロペラの翅を増やすということは、機体の前(または後ろ)で円盤を回して
いる状態に近づくことにほかならないから、原則的には3翅より2翅の方が
空気を多く押し出せる、つまり効率はいい

つまり、エンジンの馬力がせいぜい600馬力級だった時代は、プロペラは必然的に
2翅を選ぶしかない

プロペラのもうひとつの特性に、小直径の早く回転させるより、大直径のプロペラを
ゆっくり回す方が得られる推力は大きくなるという事実がある

ではなぜ後世に至るほど翅の数が増えるかといえば、翅の直径を無限に大きくする
ことはできないから(当時の技術では)だいたい1000馬力前後で2翅プロペラが吸収
できるエネルギーは限界に来た

そこで、ある程度の効率低下は我慢して、翅の数を増やしたり、翅の幅を大きくして
急速に増大するエンジン馬力に対応していくことになる