世界秩序は、戦争の結果の一定の道義的政治的解釈に立脚している。欧州では、
1990年代にその解釈が疑問に付され、ファシズムとコミュニズムの同義性を意味する
「二つの占領」という東欧の考え方が、ますます大きな役割を演じはじめた。
旧世界(旧大陸)においてこのプロセスは強まっており、それは、グローバルな機構
へ影響を及ぼさずにはいない。
 昨年より、ロシアと反ロシア諸国は、異なる観点から、戦後の世界秩序を乱している
としてとくに激しく非難し合っている。
 ロシアは、西側はヤルタ・ポツダム体制の土台である国益の範囲の相互の考慮および
均衡のルールを蔑ろにした、と考えている。欧州および米国では、ヤルタの講和はもはや
ほとんど罵りの対象であり、ロシアは1945年以来初の武力による領土の拡大の先例を創り出した、
と繰り返し述べられている。
https://jp.rbth.com/opinion/2015/09/02/394013

>ヤルタの講和はもはやほとんど罵りの対象であり

スターリン元帥は、これらの条件が満たされない場合、自分とモロトフにとり、なぜロシアが対日戦争に参加しなければ
ならないのかソヴィエト国民に説明するのが困難となるのは明らかである旨述べた。彼らは、ソ連邦の存在そのものを
脅かしたドイツに対する戦争は明確に理解したが、何ら大きな問題を抱えている訳でもない国を相手になぜロシアが
戦争に入るのか理解しないであろう。他方、彼は、もし政治的諸条件が満たされれば、国民は右に関わる国益を理解し、
かかる決定を最高会議に説明することも格段に容易となろう、と述べた 」。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/hoppo/1992.pdf