いつだったか、航空機だけど『傑作機』の定義を、佐貫亦男先生が言われていたな。
『計画時点での戦略・戦術的意義に沿った存在であって、実際に戦果・結果を挙げたもの。
 だから、”悲運の傑作機”というのは存在しない。”(登場時期等で)悲運の高性能機”はありうる。』

その意味では、一般に凡作とされていても、ヘルキャット、P−40は傑作機。結果論だけど、
P−39系も、ソ連での活躍をみれば傑作機だと。

戦艦でいえば、ノースカロライナ・サウスダコダ級は傑作だが、アイオワはダメ。実際に働いたのが
地上攻撃だから。高性能であっても。
逆に、ビスマルク級は傑作。1番艦が砲戦で英国の顔に泥縫ってムキにさせて、2番館の存在自体
を脅威として多大な労力を強いたわけで。

地味だけど、米国西海岸を攻撃した甲型・乙型の伊号潜水艦や、風船爆弾も傑作だろうね。
実際、風船爆弾は、実戦攻撃レンジで未だに世界最長到達距離の記録がある。
伊号にしても、ロスアンゼルスの戦いなんかを引き起こしたくらい米国国内を混乱させて、無駄な
防空体制や哨戒、建造物のカモフラージュなんかさせた点では秀逸だったはず。