国家安全保障政策/国家戦略研究スレッド
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我国の繁栄と安全を守る国家安全保障政策とこれを実現する国家戦略を研究・提案するスレッドです。
○国家安全保障政策とは
国家の独立と繁栄を維持するために、主に軍事的な脅威などから国家を守る政策。国家は多様な価値観を包含しており政策は必ずしも他の政策・党派と整合するものではない。
○国家戦略とは
国家目的を遂行する最高位の観点から、平戦両時に政治・軍事・経済等の国力を効果的に運用する統一的・総合的・全般的な戦略。安全保障政策を上位構造とするが、政策上の不整合は国家戦略により統合が図られる。階層構造下位の戦域戦略、作戦、戦術の準拠となる。
○戦略の位相
国家戦略を構成する全ての位相(軍事・経済・文化・社会・科学技術etc.)を議論の対象としkますが軍事を主たる切り口とし、それ以外の議論は50レスを越える場合は専門スレッドへの移動をお願いします。
○戦略の階層構造
戦略を構成する全ての階層構造(世界観・政策・国家戦略・戦域戦略・作戦・戦術・技術)を議論の対象としますが、作戦次元以下の議論は50スレを越える場合は専門スレッドへの移動をお願いします。
○戦略と戦史
戦略とは一般的な法則が成り立つような分野ではなく、戦史において淘汰される複雑系・非線形・進化的なプロセスです。議論の根拠たり得る戦史上の事象(古代・中世・近世・近代・現代)を議論の対象とします。
○当スレッドのスタンスと地誌について
当スレッドは明らかにネット右翼(ネトウヨ)スレッドです。対象脅威を尊称で奉る趣味はございません。戦史・兵要地史の一貫性のため歴史的な略称(支那・北朝鮮・南朝鮮・米・英・仏・露・独他)を推称します。
○戦略思想家の格付け
●神様リスト
クラウゼヴィッツ、モルトケ、コーベット、リデル・ハート、マイケル・ハワード、コリン・グレイ、ルトワック
●疫病神リスト
ジョミニ、フォッシュ、フラー、マハン、ドゥーエ、ハマン・カーン、キッシンジャー、バーナード・ブロディ、クレフェルト、ミアシャイマー
「勝利は既に(戦略次元で)確定している。卿らの上に大神オーディンの(作戦次元以下の)恩寵あらんことを。」 >>821
現状、日本では(おそらく日本以外も)「情報保証(サイバー)」はG3系統(作戦運用)の案件で
G2系統(情報)の「保全(対情報)」とは別れています。
これは利点もあって、サイバーをインテリジェンスやカウンターインテリジェンスに含めると保全上扱える人間が激減します。
「保全」「情報保証」「安全管理」は平時の部隊を運用する際に考慮すべき「三点セット」。 >822
>821は貴官の
>だが、戦略次元から俯瞰すれば?
>米国製オペレーティングシステムのウィンドウズ他の欠陥に過ぎないのではないないか?
に係るものです。
なお、ハイブリッド戦争ではG2とG3の壁を越えてきており
MDOでもG2系とG3系のコンバージェンスを求めてる訳です。
計画したり実施すりのはそれぞれで構わないのですが
その目指す所は収束しないといかんのです。
これも異なるドメイン間からの収束(コンバージェンス)
その為には少なくとも双方が双方を理解する必要はあると思います。
だから再勉強 >>823
>サイバー戦
OSI参照モデルとの対比で言えば
第1層 物理層・・電磁スペクトル戦
第2-6層 データリンク-プレゼンテーション層・・サイバー戦
第7層 アプリケーション層・・情報戦
と整理。
2層から6層の技術的エラーを「サイバー戦」と言い立てているのではないかと整理。 物理的にチャイナ・ロシアとの回線をぶったぎり、やむをえず残す場合も凶悪なファイアウォールを設け、
さらに西側圏内の端末をエージェントに操作されないようにAI使って管理すれば、
つまりは戦略次元での対策を講じれば支那・露のサイバー攻撃を完封するのは可能と見ます。
それをアメリカの経済的な都合で放置した挙げ句、各国の国防費を流用してマイクロソフトのパッチ作業に使役させようとしてないか、と。 サイバー防護部隊と言いますが、特に場所の制約があるわけでなし。
そもそも防衛省内に編成する意味も分からない。
抜本的に考えれば総務省ではないかとも思う。 >>823
>MDOでもG2系とG3系のコンバージェンス
歴史的に良い結果は期待できない。
2・3の予定調和的幕僚活動がが怖い。 貿易におけるWTOと同じ構造。
明らかにチャイナはWTOのルールを遵守してないのに除名せずにズルズルと加盟を認めてる。
その結果、知的財産権等ガン無視で莫大な利益を上げています。
それを黙認(場合によって後援)してきたのはアメリカ。
この現状を無視してディールだの個別交渉だの何たわごと言ってるのと。
サイバーでもそれだけチャイナ、ロシア脅威ならば、インターネットから閉め出してもいいのではないか?
サイバー戦以前に。 >827
>歴史的に良い結果は期待できない。
>2・3の予定調和的幕僚活動がが怖い。
しかし相手が行う以上、対抗できねば負けるだけ >>829
3系(作戦)と2系(情報)の融合の問題は「情報戦」より以前に
偵察部隊・情報部隊が戦闘力を持ち始めたころから議論されてきた頭の痛い問題です。
が、IPB(Intelligence Preparation of the Battlefield)がクローズアップされるようになってから、情報系の独自のバトルリズムの意義は再認識され、
やはり独立機能として扱うというのが主流かと。MDOでも。
そこよりも、Operational artのvizualize(可視化)の部分の意義を要普及ですね。
日本では。
そこで、ブルーフォース、レッドフォースや各ドメインの状況をきちんと可視化することでMDOの新しい要素も運用の中で融合できると思われ。 「原則」戦術至上主義から脱却が図られるものと。
「集中の原則」とコンバージェンス(結集)は同じものだ、何も変わらない、とか言うなよ。
押すなよ。押すなよ。 >830
そこはMDBで始めた新しいフレームワークの認識が第一歩
あれと、ドメイン概念の理解が出来なければ可視化は無理(言い切ってみる) >>831
地味ですがマルドメ対応の兵棋の開発が重要かもしれない。
いつもいつも三次元のレイヤー(宇宙・空・サイバー・海・陸+情報・電磁)CGに頼っていられません。
前線部隊でも簡潔に状況把握できるような方法・手段の開発が必要です。
単純にはO/Lを7セット追加ですが。
ちょっと人間では状況の把握は難しそうです。 EBO全盛のころ
「このEBO線図を理解できるころ、我がアメリカはアフガニスタンで勝利できるであろう(皮肉)」
by マクリスタル(確か) COIN全盛のころ「情報戦が全てだ」という新進気鋭の一派がいたそうです。
この一派を「クルーセイダーズ」
そうでは無い頑迷固陋で旧弊なゴリゴリのクライゼヴィッツ派を「保守派」(つまり、コリン・グレイw)とカテゴライズできたそうです。
COINの保守派と十字軍派
https://geopoli.exblog.jp/22484280/
どことなーーく「COIN十字軍派」=「旧EBO派」=「情報RMA派」のような獣臭を感じます。
マルドメを決定論的戦争観に陥らせたくありません。
今のところ大丈夫そうですが、ふとEBOに引き戻そうとする力学も感じます。 それらは情報のみで戦おうとするからダメなのです。
情報は利用するもの、有利を作為するもの
そして、それをもって勝ちとせず、その上で最後に物理でぶん殴ってトドメを刺す正統ソ連悩こそが正義
うらー The Role of Multi-Domain Operations
https://www.rand.org/multimedia/video/2019/01/01/the-role-of-multi-domain-operations.html
RAND研究所のお姉ちゃんの脚が綺麗だな、目の保養になるなとセクハラな感想を抱きつつ、
反面「いくさの臭いがしねえ」とも思う。
MDOは昔っからある戦い方を少し物の見方を整理したものが本質ではと。 19世紀末、銀行家・イヴァン・ブロッホは、「将来戦では敵味方の火力圏により地上戦における近接戦闘が不可能になる」という鋭い予測を出していました。
制服組にはスルーされましたが。
この「戦術次元」のデッドロックを「作戦次元」で打破するため、
各世代において、モルトケの「分進合撃」、ゼークト・グデーリアンの「ブリッツクリーク」、ボイドの「マニューバ(オペレーショナル)ウォーフェア」が開発された。
A2/ADの「火力圏(スタンドオフ)」に対するMDOという解決策も古くて新しい課題であると。
戦史上のアナロジーは大いに参考になると思います。
新しい世代の「戦略次元-作戦次元」を巻き込んだ「分進合撃」になると。
「技術」だけ見てるとしくじります。 >>937
>情報
敵の内情を理解することで、そもそも戦争せずに済むかもしれませんよ?
「ソ連の国家戦略の最大の弱点は同盟外交の貧困さである」と言われています。
マルドメも根底には、真の根底には外交(≒国家戦略)があります。
ブルーフォース、レッドフォース以外のグリーンフォースとグリーンの国土が「窓」の鍵なのだ。 「情報」は間違いなく敵側のアクションにより生じます。
それも摩擦が大きければ大きいほど情報が相手側に渡る確率が高まります。
遠隔地での作戦を強行すれば通信量が増えてシギントを取られます。
広域に大規模な作戦を行えば衛星のイミントで把握されます。
全軍への周知を図ろうとすれば公刊せざるをえずオシントの対象になります。
そして社会的に無理な政策、目的が曖昧な作戦を行えば不満分子が発生しヒューミントの情報源を与える。
プーチンの非ロシア人居住地域での作戦の強行は長い目で見ればヒューミント源の大量発生に繋り、ロシアを追い詰めていくでしょう。 旧ソ連時代はヒューミントに関しては優等生で「疑わしくは殺す」というシンプルにしてエレガントな方法でほぼ満点な防諜に成功したとされます。
その替り極端な同志スターリンの集権体制は、軍事面で著しい通信の増大を招き
ゲーレン機関は戦中も戦後もシギント、通信量の作戦との相関からかなりの確度での推測を実現しました。
「空気までイワン臭くなったぜ。」 「戦略はサロンで」
ルトワックも言ってるのかw
洒脱な会話、美味しいお酒と豪勢な食事。情報と富に群がるセクシーな女性達。
日本では望み薄ですなw
そういう文化は無い。 自分の意見では、戦略のコンセンサスを形成する場は大きく3つある。
個人指導 「チュートリアル」
講義・討論・演習 「ゼミナール」
社交界 「サロン」 戦略形成の最大の成功例として、また壮大な失敗例としてフランス革命後のナポレオン帝国があります。
このキーマン達の牙城が興味深い。
大雑把に言えば、
「チュートリアル」→ジョゼフ・フーシェ
「ゼミナール」→ナポレオン・ボナパルト
「サロン」→タレーラン >>845
面白いな。
なんだかんだ言っても、鹿鳴館みたいなのが必要なんだな。 ナポレオンサイドの視点からは悪く書かれるフーシェですがフランス革命以降の経歴を見るに凄まじい。
ルイ18世の処刑を決定づける票を投じ、さらには革命の勝者とも言えるロベスピエール独裁を倒したのはフーシェの謀略の才による多数派工作です。
非社交的な人間で地下活動とも言える非公式な個人訪問、買収、説得工作により驚くべき諜報ネットワークを作り上げてしまいます。
また、ナポレオン政権下では警察庁長官として秘密警察wのネットワークを構築し、ナポレオン帝国を下支えします。
表面上はナポレオン帝国の時代ですが、その実、末端の治安組織や諜報網では「フーシェの秘密警察の時代」でもありました。 フーシェの諜報網はナポレオンの奥方ジゼフィーヌにまで及び関心事項、来訪者、晩飯のメニューまで知っていたとされます。
単純に買収していたのか?と言えばそうではなく、元々が物理の教師であった性格から
常に相手の身上を把握し、欠けているものを与え、換わりに情報を吸い上げていたようです。
ある種の人生指南。革命を生き抜く個人指導。これを「チュートリアル」と表現してみました。 タレイランは、若い頃は(足はやや不自由だが)美男子でエスプリの効いた教養もありフランス王政下の各サロンでモテモテだったようです。モゲろジジイw。
基本的にチャランポランな人格で行政だの軍事だのの才は皆無ですが、サロン文化を通して得た戦略(外交)観は透徹しており
現代リアリズム戦略学派の思想もタレイラン、メッテルニヒのバランス・オブ・パワー(力の均衡)の発想に大きく影響を受けています。 タレイランは、ミラボーを通してフランス人権宣言の起草に影響を与えており、各国の憲法、引いては日本国憲法にも影響を与えています。
「(立憲君主を認めた上での)国民主権」「(公共の秩序にダメージを与えない)基本的人権」等、「前提」をかました人間の限界を考慮した抑制の効いた文言がタレイラン憲法の特徴です。
現代戦略思想から見ても正に王道。今なお研究対象となる所以です。 >>846
>鹿鳴館みたいなのが必要
現代での意義は分かりませんが、事実として「古典的な戦略概念」の一部は「サロン文化」でできた。
これは事実と思われます。
研究室の閉じ籠りや、公式セミナーだけでなく、非公式なサロンにおける幅広い視野、情報収集、コンセンサスの形成は意味があるのでしょう。
現代日本でこれに近いのは「六本木ヒルズ」で「夜な夜な繰り広げられる不道徳かつ金の臭いがする会合」あたりでしょうか?
健全な方で有名なのは「ニューヨークの金融機関会長等のパワーモーニング」とかですかね?
そのような「良い思い」をした経験は皆無なのでこれ以上は分かりませんw 最後のナポレオンですが「軍事的天才」として描かれるklとが多いし、実際、この時代の優れた軍事指導者ですが、決して孤高の天才ではありません。
何より「作戦的火力運用」の概念で高名なジャン・デュ・テイユの「ゼミナール」の一員でした。
ティユ男爵に気に入られ、直接指導も受けたようで、その意味では「チュートリアル」で育ったとも言えます。 18世紀末のフランス絶体王政は軍事革命の爆発期で、
山岳戦の原則から師団制を説いたブルゼ、標準口径火砲を提唱したグリボーバル、
作戦機動や混合隊形を提唱したギベール、そして作戦的火力運用のティユ、様々な「ゼミナール」が存在し相互に影響を与えていました。
ナポレオンの「軍事的天才」はこれらのゼミナールの成果に裏打ちされた実にアカデミックなものだったと言えるかと思います。 マルチ・ドメイン・オペレーションの原典が分かったような気がします。
80年代末期のソ連軍の教義です。
正確に言えば「デビット・グランツの描く(現実には存在できなかった)理想化された未来のソ連軍」です。
現実のソ連軍はその後、崩壊・消滅しました。 グランツの描く将来戦も精密誘導武器が跋扈し「防御」が有利になっています。
それまでは「作戦的縦深地域」に影響を及ぼすのは作戦機動部隊でしたが、火力の精度と射程が伸びた結果、一部作戦的火力が作戦的機動に成り代わると。
これマルドメのフレームワークの思想に酷似しています。
ただし、その後、地対地の長射程火力が廃れ、空対地がもてはやされ、さらに2010年代後半にもなって復権するとはグランツも予期できまいてw 敵の精密誘導火力を突破するには宇サ電、情報戦で混乱を作為します。
そのカオスに乗じ、初っ端から奇襲でOMGが複数アクシスで侵攻し敵長射程火力システムに襲いかかります。
こうしてできた窓を使ってファーストエシュロンが必要な地を占領します。 >>856
現実のソ連軍の教義ではなく、極度に(アメリカが)理想化したキャパビリティーベースのソ連軍です。
そのときの用語(例えば「終結」)がかなり今のマルドメに使われている。 セカンドエシュロンは攻勢には使いません。
戦略レベルで予備軍として動員され、元の競合状態に復帰させるのに使います。
セカンドエシュロン使って前全面戦争してると核戦争時になってしまう。
ファーストがしくじってもセカンドで手仕舞いです。
あくまで防勢作戦が基本です。
この辺も今のマルドメの絵にきわめて似ている。 今度ばっかりはアグレッサーだけせなく、一般の文献としてグランツを翻訳して全軍に配布すべき。
マルドメの原典は本当の本当にグランツのようです。 アメリカの「オペレーショナルアート」の直接のテキストの原典はニューウェルで、「ジェダイの騎士」の教典となってきましたが、
もう1つ別系統の「シスの暗黒卿」のオペレーショナルアートがあります。それがグランツの作戦術w(酷い言い方ですがw)
追い詰められて、なりふりかまわなくなって「フォースの暗黒面」に手を出したとw
最高ですね。もっとやれw グランツ(もしくはソ連軍)の先見の明はたいしたものですが、80年代末(序文ヴォノ米陸軍参謀長)の科学技術の水準ではちょっと装備面で荷が重い。
ましてや旧ソ連経済です。
サイバーというが、まだインターネットの普及は夜明前。
衛星攻撃用のレーザ、果てはAIにも言及していますが、
80年代どころか、90年代、2000年代でもコモディティ化は厳しい。というか、やっと「今」くらいですかね。
テイラーメイドにわりと無邪気に言及していますが、それは戦略レベルでは標準化に反し高額な代償が要求されます。
これ真面目に追求したら、ソ連は確実に滅びます。
というか滅びましたね。
ようやく、現代になって戦略レベルでのコモディティ化の土俵に乗ってきた、
それゆえのマルドメとも言えるかもしれません。 >882
>それゆえのマルドメとも言えるかもしれません。
ちゃうねん。
それゆえのハイブリッド戦争やねんて。
そしてそれの丸パクリ技術改良がMDBやねん。
MDBのもとがハイブリッドなら、その大本が80年代のソ連ドクトリンに行き着くのは当然やねんて
(By 似非関西人) ただし、ソ連脳ではない米軍がそれを理解する為には米式に概念翻訳が必要になる訳ですが、それがMDBの根本。
そして米軍お得意の技術優位による有利な部分を強調していけばMDBの最終型。
しかししかし、それだけでは政治的に対抗できない部分が残ったので、
抑止体制や同盟形成に重点を置きつつ、運用を改良しMDOに進んでると見るべきではないかと。 >>683
>ハイブリッド戦争やねんて。
>そしてそれの丸パクリ技術改良がMDBやねん。
MDO1.5でロシアのハイブリッド戦は「集権的な体制」を前提としているとし、そこに教義上の脆弱点を見出だしています。
機能的には競合状態を作り出すために対象脅威と鏡面的なレイヤー構造を指向していますが、それで「勝てる」とはしていません。
ミッションコマンドにより「マルチドメイン」に「分散したアセット」の結集によって「勝つ」ことを目論んでいます。
よって、今今のロシア軍とは根本的に思想が違うということでしょう。 >>864
技術優位による有利な部分を強調
逆に技術的な優位を「必要十分」なだけ「維持できない」ということを言ってるのではないでしょうか?
だから「マルチドメイン」な「オペレーション」で勝つと。
大戦略レベルの外交上の優位性(同盟)は、MDOの前提となる決定的なアセットと捉えています。
一国での国家社会主義のロシア、チャイナには構築しえない決定的な優位性であると。
このへんトランプ政権の外交政策(ディール)と噛み合っているか微妙ですが。 デビット・グランツが描く「将来のソ連軍の展望」は、出展のソ連の研究者を明確に示しており、確かに彼らが書いたのは間違いない。
ただし、自分が読んでる版でも1991年に編集されたもので、二年前にベルリンの壁は崩壊し、この年に同盟軍のイラク軍が湾岸戦争で踏み潰され、翌年にはソ連もソ連軍も消滅します。
多分に空想的で虚構的なものをフォート・レブンワースの「窓」から眺めているわけです。
書評等でグランツはちょっとソ連軍を美化し過ぎるという感想も見掛けます。
内容的にはMDOの原典となり得る要素が満載で、こういう部品も蓄積され、進化的な発展の中でMDOにも取り込まれている、ということでしょう。
こういう矛盾するかもしれない「原則」をも前提を考察した上で同時にドクトリンに昇華させることができる。
米国のオペレーショナルアートの羨ましいところです。 やはり文献をパラパラ見ていると、ときどきEBO派がMDOにかこつけて巻返しを図ろうとしています。
彼らの論法は「重心(center of gravity)」を槍玉にあげて、
「物理的に重心を打撃」しようとする「クラウゼヴィッツは時代遅れ」。敵の認知を操れるはずだ、と。 敵の意志は「推測」はできても完全な把握は無理なのです。ましてや「所望効果に基づく一方的な操作」など傲岸不遜。
だから「戦場の霧」という。
これを克服するには観測するしかありません。観測-方向概念化・方向性-決心-行動のループを回すしかない。
見に行け。そしてループを回せ。回せ回せOODAループ。 心理戦に関連する事項として言えるのは
○人間の無意識(心理)は存在する。
○心理は基本的な欲求(生存・性欲)に影響される。
○基本的な欲求が満たされるとより高次の認知を求める。
人間の心理を操作できるか?と言えば答えはYESですが、同時に固有の性質にも大きな影響を得ます。
「心理操作は可能ではあるが、同時に固有の性質に左右され困難」
何のことはなく、他の戦略位相同様の複雑性に左右される非線形な空間だということです。 例えば臨床心理士が精神的に不調な患者を治癒する場合、定期的に「カウセリング」して心理状態を観測しつつ治療方針をフィードバックするはずです。
治療も心理療法もあれば、物理的な抗うつ剤等薬物の使用、食事、運動様々なバリエーションがあるはずです。
情報・心理戦学派(仮称)は、軍事作戦になったとたん、突然会ったこともない連中の心理をエンジニアリングとして操作できるとする。
この楽観性がどこから出てきたのか分かりません。
あまり「科学的」ではないと思う。 「固有な性質」に加え内的・外的な「戦略環境」も加えるべきですね。
どれだけEBOを駆使しても「無理」ってものもある。
アフガニスタン人がアメリカの傀儡政権を礼讃してユノカル様のパイプラインを唯々諾々と認めるとかw
ないね。
少しは懲りてほしい。 アンドリュー・マーシャル
(米国防総省評価局長、元ランド研究所)
ラムズフェルドのRMA、統合エアシーバトルの提唱者の一人。
国家戦略、軍事戦略における非線形を見るわちきとしては「端迷惑(だった)ジジイ」 という感想ですね。
「帝国の参謀」「国防総省のヨーダ」というキャッチフレーズはかっこいいですが。 戦略・作戦というものをリニアな定量的・定性的には評価できない、という立場です。
ウォーゲーム(兵棋)で敵対的な意思と向かい合え。 マーシャル他ランド研究所のまわし者が推進していたB-1戦略爆撃機プロジェクトは、ジョン・ボイドが最終的に米空軍から首を切られたトリガー。
彼らEBO派と機動戦(作戦術)学派との思想的対立はかなり根深い。
B-1に関しては、ソ連サイドへの支出の強要という観点からも無駄でしたね。
ソ連防空軍の歴史は古く1948年から存在し、要撃戦闘機以外にも地対空ミサイルで国土を覆っていました。
B-1がなくても帝国主義者のU-2偵察機の浸透を阻止するためどの道、防空軍は増強してた。
B-1単体としては無駄。
「競合」どころか日頃からCIAがU-2で「紛争」煽ってたがな。 ランド研究所のおねちゃんがマルドメについて語ってくれるのを聞いて(つべ)、英語さっぱり分かりませんが
どうせF-35もっと買え、というとるんだろうなと。
だいたい要旨はあたっとるでしょ。 墜落したパイロットには気の毒だが、F-35Aは航空安全上ものすごく不安定な面を抱えています。
ミッションソフトウェアが機体のマニューバにまで干渉してきて、しかも未完成で今後も頻繁にバージョンアップされます。
ソフトが原因だと事故も再現検証困難で原因特定できない。
しかも、事故調の途中でのバージョンアップの可能性もある。直接改善できない輸入機の悲しさ。
けっこう物造りを嘗め腐った手法ではあります。
少数機に止めてあまり深入りしない方が良いと思いますが、もう手後れですね。
導入を推し進めたシビリアンなみなさんは誰が責任をお取りになるのですかな? Effect-Based-Operation(EBO)の前提は戦略的な状況を複合的なシステムととらえ、これを分析します。
(System of System Aproach(
SoSA))
これれを元に作戦を組みたてますが、クラシックな目的ベース作戦ではstrategic objectからtaskを導出するのに対し、EBOではeffectを導出します。
これは、さらに下部構造のactionと一意的に結び付いておらずSoSAで導出されるシステムネットークの形態をとります。
これらに対する順次的・累積的効果によりstrategic objectの達成をはかります。 実はEBOのプロトタイプはアメリカ陸軍航空隊が策定したAWPD-1と言われます。
これは失敗どころか至上空前の神話レベルの成功を納めた空軍戦略です。
industrial web theoryはまさにSoSAの走り。 EBOが成立する条件は、対象とするシステムがクローズ系でほぼ全ての情報が既知であるのが前提です。
AWPD-1の対象とするナチスドイツ、大日本帝国の生産システムは、極めて初期段階のテイラーシステムでその全系を把握するのはアメリカにとって容易だった。
(なんせ、ナチスドイツの産業資本のかなりのパーセンテージがアメリカの資本で・・・)
どこ爆撃すれば経済や軍需産業が止まるか判断するのは容易だったと言えるでしょう。
さらにレシプロ機の開発競争で「成層圏への競争」に関して、ターボチャージャー・スーパーチャージャーで決定的なアドバンテージを持っていた。
枢軸側の頭上から、かなり好き放題に爆撃できる基盤がありました。
ただし、これらの前提はWW2後には失われていくわけです。 ベトナムでのラインバッカー作戦が典型と言われ、戦術的には爆撃は成功ですが、そもそもベトナムの武器弾薬の策源地はベトナムには無い。
ロシア、チャイナにありました。時間を与えれば回復するのは自明之理です。
さらに、「成層圏への競争」はロケット・ミサイル出現で終了です。
高高度偵察機もケチな地対空ミサイルで叩き落とされる時代になりました。
(ステルスはある意味「夢よも一度」ですが、まぁ戦略的には「夢」で終わりですね。早く夢から覚めろ。) >>882
現段階で人為的要因と見るのですか?
それは無いでしょう。
過去、同じ機体で2回不具合が出てたようです。 ハードが原因なら、極論すればバイナリーチェックで部品を絞りこんでいけば再現性がとれて必ず原因にたどり着きます。
こころがソフトだとそうはいかない。
空自は主要装備が高価で、最後に入った戦闘機がF-2(改修はしているが)。90年代の機体です。
2010年代のソフト制御主流の装備の恐ろしさは認識してなかったのかもしれない。 F-35Aは、フライバイワイヤーの飛行制御に加え、センサーフュージョンの結果から敵センサーを回避するためのマニューバを一部機体が勝手にやってしまいます。
ある種の無人操縦に近い。
原因特定はかなり大変だと思いますよ。 ベトナム戦争の敗退を機にアメリカ空軍から新たなEBOモデルが出現しました。
ジョン・ワーデンのファイブ・リング・モデルです。
これは敵国のシステムを5重のリングに例え
第1リング 指導部
第2リング 構成主要素
第3リング インフラ
第4リング 住民
第5リング 戦闘組織
と見なします。
これらに対し求めたい効果に必要なリング各階層のノードに対し同時に攻撃(パラレルアタック)を加え所望のシステム麻痺を実現させます。 ジョン・ワーデンが育てた航空作戦立案組織「チェックメイト」は湾岸戦争時に中央軍に派遣され航空攻撃目標立案に辣腕ふるい大きな成果をあげました。(インスタンドサンダー(瞬雷)作戦)
(ワーデン本人は不参加、チームをチャック・ホーナーに持っていかれ、そちらの立案チーム「ブラックホール」に吸い込まれた)
ただし、それでも効果には明らかに限界があり、クウェート解放には地上戦が必要でした。
またサダムの親衛隊主力は健在で戦後の反フセイン組織の反乱を容赦なく鎮圧しますた。
ワーデンはクラウゼヴィッツの重心概念をはっきりと肯定・認識しており、これらが拡散してファイブリングが見いだせない場合もあると言及しています。
そのへんは後のEBO全盛時代の理論家達よりは健全かと思います。 EBOを教義としてまとめあげたのは、ワーデンの「チェックメイト」スクールの一員であったデビット・A・デプテューラ(最終階級空軍中将、空軍参謀本部情報部長)。
イラク戦争においてEBOは一つの頂点を迎えました。
極めて少数の空陸統合軍の攻勢により数では数倍のイラク軍の指揮を喪失させ、フセイン政権ごと瓦解させた。
そして、戦後、唐突に捨てられました。 正確に言えば、アメリカ陸軍もしくは統合軍として「EBOという言葉は使わない」ということでしょうか。
この経緯は日本から見てると錯綜していますが、一つはEBOに基づくイラク・アフガニスランの安定化作戦がさっぱり上手くいかなかった。
さらには、EBOの老舗イスラエルの2006年のレバノン侵攻の頓挫が作用しているようです。
特に後者についてはヒズボラに関する正確な情報、SoSAが結局のところは無理で、本質的なダメージを与えることができなかった。
EBO派のダン・ハルツ参謀総長は更迭され、イスラエルのオルメルト政権は求心力を失った。 EBOの功罪として、当然「功」の要素はある。
非常に頭コチコチの原理・原則主義から脱却して、対象を「システム」(要素と関係からなる)とする世界観がほぼ定着の域に達したこと。
さらに戦争の進め方で、あまりにも「順次的」な発想のみ(中間目標a-中間目標b・・-最終目標)から、「累積的」な効果も併せて議論できるようになったこと。
これは、異なる軍種による統合作戦を考えていく上でも議論の土台を提供するでしょう。 EBOの「罪」としては、システムが全部「見える」と誤解、あるいは誤解を招いたこと。
これは、90年代の情報万能主義(情報RMA・IT万能主義)と併せて考察すべきでしょう。
情報化・IT化で敵の手の内まで全て「見える化」され、さらには所望の「影響」を与えられるという誤った前提によります。
「戦場の霧」は戦争の本質(敵の自由意志)に根ざすものでこれが晴れることはありません。
戦争はどうしようもなく未知で不可知なものです。
情報化されたとしても、作戦サイクルの変化にともない新たな未知・不可知な要素が登場します。
これ、今でも「情報万能主義」に頭焼かれている連中が多くて実生活でも辟易させられる。そろそろ起床の時間でしょう。 現代作戦術のコアである「operational process」は「plan(計画)」→「prepare(準備)」→「実行(ezcute)」の内側に「vizualize(可視化)」→「describe(描画)」→「direct(指令)」のダブルループ。
常にあらゆる段階で「可視化」「可視化」「可視化」しようとします。
逆に言えばシステム構造が「見えない」ことを前提とし、可視化のループを回そうとします。
市販本で流行ってる「PDCAサイクル」は状況が単純な世界でのみ通用する半ばルーチンワークの思考過程です。
敵対的な複雑系の中でOperational processを実装してる相手(作戦術を実装してる敵)と戦う(戦術レベル以下の思考過程で)と包囲殲滅されます。
戦史上、本当に死屍累々で要注意です。 現代作戦術の最終奥義、いや教義は"System operational design"(以下、"SOD")と呼ばれ、アメリカ陸軍が採用している方法論です。
これはオーストリアの科学者、ルードヴィッヒ・フォン・
ベルタランフィの「一般システム理論」を作戦術に適用したもので、
EBOと同じく戦略環境及び作戦術の構成を「相互に作用する要素から成り立つシステム」と見る世界観を元にしています。 ただし、EBOと大きく異なるのはシステムを要素還元できる閉鎖的なものとは見ず、
外部に開放され、構造・機能が常に変化する生物学的な世界観を元にしています。
SODからは「最適解」が求まるわけではなく、あるシステムを漸進的に改善しながら環境に適合した形態に「進化」させることをめざします。 SODの採用は大きく「狭義」と「広義」があり前者がイスラエル、後者がアメリカです。
「狭義」のイスラエルは一時期、軍事用語も全て一般システム理論のものに変えましたが、さすがに破綻しSODを放棄しました。
一方でアメリカによる「広義」のSODの採用は、外観はそれほど従来のmilitary deceition making process(MDMP)と変わりません。
ただし、ものの見方が大きく変わっています。
作戦術を「任務」からブレイクダウンしていく一方向なものとは見ず、これらをシステムとしての関係性と見、operational processにより進化させることで「本質的な問題点」に挑みます。
作戦の初期では予想もできなかった「レマーゲンのケチな鉄橋」が全軍の重心たる場合もある。
そのような状況の変化にも機敏に「本質」を見抜き適応します。 SODだのシステムだのいかにも奇をてらった思想ですが、実は古典軍事思想とも相性が良い。
作戦術の真祖・モルトケ曰く「戦略(作戦)とは臨機応変の体系(システム)である。」
まさにSODそのものです。
それもそのはず、クラウゼヴィッツ、モルトケ他ドイツ兵学も、根本の哲学的な部分で隣国・オーストリアのウィーン学派(政治学・経済学・心理学・物理学)の影響下にあります。
共通の知的基盤の上に立つので近似的な解答が出てくるのも首肯できます。
SODの意義は、やや散文的なドイツ兵学を応用するための一つの教義体系とも言える。
システムだの生物学だの奇天烈な言葉に惑わされずチャレンジすべき兵学思想です。 ・・・などと温いことを考えていたが、マルドメの用語はバリバリSODの概念を使っているような気がする。
「非統合化」や「結集」はシステム理論の概念でしょう。
あまりミリタリー的ではない。
ついにアメリカ陸軍も追い詰められて「秘奥義」を繰り出してきましたかね。
これまで直接は使用しいぇこなかったが、SAMS(CGS校で作戦術を研究・教育する課程)では2000年代中期以降リベラルアーツとして一般システム理論、複雑系理論、カオス理論を研究・教育していたそうです。
もう十年以上のアドバンテージがある。遅れましたね。 自分の探した限り、軍事に限らず一般でも正面から一般システム理論、複雑系科学を論じた学術書は無いように思う。
いつも三省堂で探していますが見た記憶が無い。
AIを本気で研究・普及させるなら必須としか言いようがない気がしますが、東京大学を始め御関心が無いようですね。
AIって何でしょう?
やる気なし? どうしても、上に行けば逝くほど要素還元的な思想から抜け出せない。
日本は企業レベルではAIは無茶苦茶進んでいます。
産業ロボットのシェア、半端無いです。堂々の世界一位です。
ただし、それを広く普及し戦略的に経済・社会、それから軍事に活用していくには学会、さらには政治の理解が必要です。
だが、現状は線形(リニア)な世界観から抜け出せない。
AIAIとガァガァ喚いているところが一番無知な気がします。 戦略的ゲームチェンジャー最有力と言われるAIですが、現在の技術を正確に言えば「バックプロパゲーション学習方式の多層ニューラルネットワーク」。
局所的なパーセプトロンに対する入力値をディープラーニングする中で、重みや閾値を誤差逆伝搬で修正していくと。
これ、実は相当昔からあります。そして理論的な部分はゾッとするほど進歩してないです。 どこが問題かと言えば、局所の範囲を広げたり、ネットワークをさらに多層していくと、計算量の増加がn2乗問題になり頭打ちになってしまいます。
数学的に限界点がある方式なのです。 問題が単純で小規模な内は、かなりエレガントな成果を出して人間を驚かせます。
ただし、複雑化、大規模化していくと計算量の問題で頭打ちになる。
人間の期待を裏切るわけです。
ハード面で何とか実装できるエキスパートシステムとしては昔から有為な結果を出しています。
ところが「一般的な知能」としては完全に限界が見えています。
「日本がAI強い」というのも語弊があり、「産業分野の機加工技術のエキスパートシステムへの応用について強い」が妥当な表現でしょう。 そこで問題にしたいのは「AI」というものをエキスパートシステムとして進化してる現実を見ずに、あたかも普遍的なものに誤解させるような表現です。
特にNHK(日本放送局)。
「中国のAI研究は日本の数倍進んでいる」「中国のビックデータの環境には到底敵わない」「中国の(ry」
そもそも「AI」と一括して扱えるレベルにない。「中国様の先進AI研究」含めて。
エキスパートシステムとして分野別の優劣はあるかもしれまぜんがね。
こいつら、全く理解してないのではないか?と呆れます。 「将来的にAIが一般的な知性に到達するか?」と問われれば答えはYesです。
我々「人間」という物理現象があるのでそう思わざるを得ない。
ただし、今の「局所的な入力を総合する多層ニューラルネットワークの先にあるのか?」と問われれば答えはNoです。
「エキスパートシステムとして実装・洗練させる」という段階と、「各エキスパートシステムを統合する(未知のブレイクスルー)」という少なくとも二段階があります。
後者はマンハッタン計画並のブレイクスルーでしょう。
ただし、不可能ではないし挑む価値はある。 将棋の電脳戦において、プロ棋士がAI将棋に破れさったわけですが、
これも正確にはAIという技術というよりも、「ポナンザメソッド」(敵見方の三つの駒に着目した評価で大幅に計算量を削減)という「戦略」に敗北した、と言うべきでしょう。
(チェスで先行研究があったそうですが)
ポナンザを開発した保木氏のエキスパートシステムを開発していく上での戦略に敗北したわけです。
この「史実」は中々に示唆に富んでいると思います。 今後、戦略的なゲームチェンジャーと言われるAIを研究開発する上で考察すべきは
一般的な知性にブレイクスルーする上での「複雑系科学」全体の広範囲な研究です。
「現在のAI技術の延長」という狭い部分にフォーカスしてると木を見て森を見ずになる。
「エキスパートシステム」としての各分野のAI技術は当然洗練させるべきです。
ただし、これに加えてエキスパートシステムそのものを生み出す学術的、さらにはこれを「アーキテクチャ」に発展させる社会学的な複雑系科学全体の有り様についても研究し実装していくべきです。
こうした、社会全体の意識や考え方の変革を含めた広い研究・施策の先に科学技術としての「普遍的な知性としてのAI」も見えてくるように思います。
それは、支那のような権威主義的な思想ではなく、自由で自律した精神の方に適合性があります。
まだまだ日本も呆れるほど権威主義的ですが。 サイバー戦について、クローズアップされるのはハッキングの攻防ですが、少し視点を変えてはどうでしょうか?
「情報ネットワークのコントロール」という観点からもう一度サイバー戦を見直すのです。
単にハッキングを競うわけではなく、敵味方のオープン系・クローズ系のコントロールを競い
究極的には通信ネットワークを流れ、処理される情報量によって「サイバネティック優勢」を確保します。
劣勢の場合でも敵の「サイバネティック優勢」を「拒否」することで敵にコンバージェンスの窓を作らせないようにします。 某「攻殻機動隊」の自閉モードのように通信ネットワークせずに小部隊が独立行動とる分にはサイバネティック劣性の下でも戦闘可能です。
ただし、単純な行動に限定され統合・諸兵科、あるいは作戦次元の大規模作戦を高速ループで回すことは困難になります。 これに勝ち抜くためには、やはりオープン系・クローズ系のモニタリング(可視化)ですね。
(ハッキングが横行する環境で難しそうですが。)
「先方」は「五毛党」による人海戦術がお好きなようですが、当方はAIエキスパートシステムのキラリと輝る知性でお相手いたします。
同盟国を含めた広範囲な連携で情報ネットワークを可視化していくには、やはりオープンソースのインフラ構築は必須でしょう。
そもそも自分のOSの中にバックドア付きのブラックボックス「マイクロソフトWindows」が入っていては話になりません。
プーチンロシアもオープンソースのLinuxに切り換えたそうですが、これは自分も賛成。
サイバー戦に本気で勝ちたいなら政府系はLinuxに切り替えるべきですね。
それでAI可視化エージェントを標準実装し戦いに備えます。 サイバー戦も80年代からの歴史があり、ある程度の戦略・作戦s セオリーは明らかになっています。
情報ネットワークを可視化していくには月並みですが「関係機関の連携」が極めて重要です。
逆に言えばサイバー攻撃の狙い目は組織間を跨いだ端末を狙うのが勝ち目になっていなす。
80年代の「ある事件」ではアメリカと西ドイツの連携した追跡により西ベルリンに潜入しハッキングに及んでい工作員はあっいう間に追い詰められ、リアルに郊概に駐車してあるクルマから黒焦げの遺体で発見されました。
この業界ではわりと有名な事件です。
サイバー戦史も編纂する必要がありますね。 支那の攻勢が終末を迎えたなら、容赦なく反転攻勢に出ます。
サイバーなら専守防衛の日本でも支那本土をちょっとだけ上海、北京当たりを焼き払っても許されますよね?
物理的に攻撃しているわけでなし。
少しだけ先方のシステムにリモートログインするだけです。
支那は、どう見ても組織間の情報ネットワークの連携は「最悪」です。
防勢的サイバー戦、まともに遂行できるとは思えません。
軍民の癒着の酷いところから、システムをブルーフォースに塗り替え「サイバネティック優勢」の窓を作ります。
サイバネティック優勢の窓を活用して、我が統合機動防衛利力は存分に「作戦火力」「作戦機動力」を駆使し同地のネットワークが麻痺した人民解放軍を殲滅させていただきます。
そうせよと「ゴースト」が囁ぬのです。 サイバー戦→「攻殻機動隊」
情報心理戦→「PSYCHO-PASS」
やけにリアルですよね。
フィクションとは言え真剣に考えて構成したものは、かなりリアルな「ウォーゲーム」たり得ると。
関係者は一通り観るべきですよ。
嫁の白眼視には精神力で耐えろ。 アメリカ陸軍も80年代の作戦術導入には四苦八苦しました。
何を教えて良いかも分からない。
従来の運用教義の教育体系は
戦略→陸軍国防大学(Army war college)
戦術(諸兵科)→陸軍指揮幕僚大学(CGSCのCAS3他)
となっており「作戦術」を教える母体がありませんでした。
そこで、作戦術の導入にあたり、当時の諸兵科協同センター長兼CGSC校長のウィリアム・リチャードソン中将がCGSC校の中に
"School of Advanced Military Studies(SAMS)"という小さなコースを設けたのが発端です。
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/0e/School_of_Advanced_Military_Studies_%28crest%29.png/200px-School_of_Advanced_Military_Studies_%28crest%29.png 開設当時のSAMSは、学生13人の小さな課程で手狭な体育館(通称・"ベル"ホール)を改修し教官・学生を押し込めました。
教官の長には「エア・ランド・バトル」を教義化した81年度版FM100-5を執筆したワズ・デ・チュジェ大佐(Huba Wass de Czege)に
「お前、責任を取れ!」と押し付け・・いや任命し目出度く「作戦術」の教育課程が発足しました。 wikiによると、初期のSAMSの教育内容は兵学思想、クラウゼヴィッツ、ジョミニ、冷戦中なので毛沢東とトハチェフスキー、さらに近現代戦史。
そして、これらに関する修士課程相当の論文執筆×2。
(一年未満のコースで二本は地獄w)
とどめに課程修了前の厳しい厳しい口頭審問です。
最新の知識とは、「お勉強」で得られるものではありません。紙に書いた瞬間から陳腐化が始まります。
古典戦史の研究も含めて、「現在進行形で研究している研究者自身の頭の中」にしか存在しません。
研究論文あなどるなかれ、です戦争に勝ちたいなら。 想像してください。
わりと華やかなCGSC校の片隅で、打ち捨てられたような体育館を改修した小汚ない一角に、
どう発音して良いかも分からないハンガリー移民の教官と13人の学生が「クラウゼヴィッツがどうたら」「ケーニヒスグレーツの会戦がどうたら」と黴臭い根暗な会話にふけっていたのです。
とどめに、どうも「ランドの回し者にB-1爆撃機の件でめでたく空軍を退役に追い込まれた」ジョン・ボイドも講師として出入りしていたようです。
この怪しい集団が、後に世界を少しばかり変え「ジェダイの騎士」と称えられたSAMSの初期の姿です。 SAMSはエリートと言えばエリートですが、卒業生見ても中将止りの方が多くやや日影の存在です。
アメリカ陸軍で出世したかったら何とか言っても戦略研究のメッカ、国防大学をめざし、そこからペンタゴンに入るべきですね。
こっちの卒業生はアイゼンハワー他淙々たるものです。
SAMSの初期のモットーは"Be more than you seen."「うわべに見える以上であれ(みてくれを気にするな。)」
このへん、国防大学卒でマスコミにも露出しまくっていたノーマン・シュワルツコフ中央軍司令官と、
中央軍の作戦セルの片隅で、実質的に「砂漠の嵐作戦(左フック)」を立案しながら、ひっそりと戦史の影に佇む「ジェダイの騎士」との対比が際立ち興味深いところです。 SAMSの指向の際立った特長は「批判的思考(critical thinking)」と言われています。
○あらゆる物事の問題を特定して適切に分析すること
○問題とは、単に否定的になるのではなく自身の論理構成や内容について内省すること
○考察対象をよく理解すること
○間違った推論を起こす暗黙の前提を明らかにすること
○証拠について評価
○循環論法や人身攻撃など論理的な誤りを避けるための誤謬についての理解
インターネットに転がってるSAMSの論文を読み漁ると、まさにこんな感じですね。
この批判的思考の結実が、同様の戦略環境の分析から、防勢作戦のデザートシールド作戦→空軍主体の正面町攻撃「インスタントサンダー作戦」→
前者を包含しつつも、新たに戦域に開進した第7軍団による側面への機動・包囲作戦「デザートストーム作戦」と柔軟に進化させた一連の作戦立案です。
動員→作戦準備→作戦実施も含めて観察すると、さらにジェダイの騎士の柔軟さが際立つ。
これぞ作戦術の神髄ってとこですかね。 SAMSには「作戦術」に焦点を当てたAdvanced Military Studies Program (AMSP)に加え、
「戦略術」に焦点を当てたAdvanced Strategic Leadership Studies Program(ASLSP)というシニアコースもあるようです。
これは、国防大学が「大戦略(grand strategy)」に焦点を当てているのに対し、「戦域戦略(theater strategy)」を研究・教育する必要性から生れた(1984年)という。
大戦略、国家戦略と戦域戦略との差違は、ミリタリー・シビリアン・リレーション(政軍関係)を想像しますが、
アメリカ陸軍では既に陸軍内で異なるlevel of warの視点があるようです。
これはニューウェル読んでても中々気づきませんね。 軍事を軍事を包含した「国家戦略」として認識したのはおしらくイギリスが最初と思われますが、実践面ではWW2のアメリカが実質的な開闢と言えるでしょう。
これを振り替える上で、その理論的バックボーンたるアメリカ陸軍国防大学のあり様は興味深い。 レス数が900を超えています。1000を超えると表示できなくなるよ。