>>412
現時点で日本がF-35Bと軽空母を保有する目的は主に以下の3つがあげられる

(1) 弾道ミサイル脅威下で航空戦力の生存性を担保すること
(2) 島嶼防衛作戦におけるCAS・エアカバー
(3) 南シナ海有事のシーレーン防衛

(1)については既存の地上基地以外に配備すること自体が目的であって
既存の地上基地に配備する機体と目的において競合が生じることはない 
中国側が位置を掌握できない太平洋上に航空拠点が存在することが大事

(2)については戦域との距離と時間を短縮することが最大の目的であって
これも既存基地機の補強にこそなれ競合することはない
既存基地機は空中給油により飛行距離・飛行時間を延伸できるものの
弾薬の補給や兵装の転換、乗員の交替は基地に戻らない限りできず
支援の時期を逸する危険性があるので、この部分を空母機で補強する

(3)については中国が南シナ海を封鎖した時が想定され、主たる対処は
「迂回ルートへの回避」「オフショアコントロールで逆封鎖」の二段階で
海自は迂回ルートが中国の領域拒否海域に近接する区間での護衛と
オフショアコントロール時の封鎖への協力が主な任務となる
F-35Bと軽空母はこの時の支援を担当するのであってペルシア湾から日本
までの12,000kmに及ぶ航路帯をすべてエアカバーするわけではない