>>886.>>887>>888
 日本海軍の実験によれば、液層の効果的な配置は、
外板⇒空層⇒液層⇒主防御板⇒空層(最後の水密隔壁)
 です。
 外側の空層で爆圧を膨張させて圧力を低下させ、次の液層は爆圧を防御板全体で受け止めると共に破片を防御。
 但し防御板は変形などで水密を失うこともあるため最後の空層(と水密隔壁)で浸水を食い止める方法です。
 尚、液層は炸薬400kgまでは600mmあれば充分で、実際には念のため約1mとする(大鳳は0.9m)ことになっていました。

 但し、日本海軍の場合は防御重量とスペースの節約に重点が置かれ、
米海軍の場合は浸水量の減少(傾斜の軽減)も合わせて重視しています。
 そのため計算上の液層の効率(傾斜軽減を除いて)は日本海軍の方式が優れる
(より少ないスペースと防御板重量で同等の効果)としています。
(もっとも詳細に検証すると液層は厚いだけのことはあるとの見方も示されています)

 米海軍が>>854氏の言われるように最低でも液層1層を残すよう指示しているのは、
液層の有効性の一部を最低限1層でも生かせる(爆圧平均かと破片防御)からですね。