大和について書いている部分は2つの段落に分かれているが、
前半が砲支筒そのものが座屈しないような強度が必要との話
後半が主砲衝撃を支筒が直接受ける時の話

主砲の発砲衝撃の伝播経路は、前にも書いたとおり、
@砲耳で発生した発砲反動は、砲塔機構で一部吸収されるが、砲塔旋回部全体を船体の中で揺らす
発砲反動に加えて砲塔の重心や重量を要素とした計算が必要なので、部外者には算出できない
A砲塔と船体は、砲支筒頂部にあるローラーパスのみで接しているので、@の衝撃はローラーパスに全量が伝わる
支筒はこの衝撃に耐えて真円を維持しなければならない
Bその後、砲支筒から甲板を経由して船体に衝撃が抜けていく
という順番しかない

最初の段落に書いてあるのは、甲板で衝撃が吸収されるから支筒の厚みは下に行くほど薄くて良いという内容
支筒本体の強度として語っている

次の段落では、「残された問題は、主砲発砲衝撃に耐えればよいことだ」と、話題を切り替えている
上に書いたとおり、砲支筒が主砲の発射衝撃を直接受けるのは砲塔との唯一の接点であるローラーパスおよび支筒頂部
このときの必要耐久力が2門分の3,468トンであるということ
つまり、3,468トンは、甲板への衝撃分散前に耐えるべき衝撃ということ