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だから船舶工学の基礎くらいは理解しろとあれほど言っただろうが
重要なのは船体長、船の重さ、重心の位置、船体幅で決まるメタセンター

はりぼての箱物としては、ヘリ格納庫1機分を持った船が満載1500t強から存在はする
しかし、航洋性を確保した限界設計と言われるあぶくま型等と比べてトップヘビーになるから
冬の日本海等日本周辺での運用には不適当

イタリアのコマンダンテ級は88.4mで満載1,520t
ドイツのMEKO A-100型フリゲートで、マレーシアのクランタンは90.1mで満載1,650t
これらから箱物だけなら、三井案程度の船は100〜110mで満載2,000tでできそうに思えるが、
あぶくま型と比べてトップヘビーで幅も狭くなるので日本周辺でまともな運用は無理

満載2000t程度だと船体に比べてヘリ格納庫等の上部構造物が相対的に大きくなるので重心が上がる
あぶくま型はアスロック等の兵装スペース確保というよりは重心を下げるために
土台になる船体部分を相対的に大きくして上部構造物をかなり小さくしている

さらに幅を狭くすると、左右の揺れが大きくなる
船の底を平面と仮定して、これが円の外周に相当するとして、揺れの回転の円の中心に相当する位置をメタセンターと呼ぶが
船体幅を小さくするとこのメタセンターが低い位置に来る

船の復元力を確保しようとすると、メタセンターと重心の距離をできるだけ大きくとることが重要

つまり、上部構造物に比べて船の船体を大きくして重心を下げ、
船体の幅をゆうばり型ややまぐも型よりも大きくしてメタセンターをより船底から高い位置に持ってきたのが
ヘリ格納庫がない基準2000t、満載2500tのあぶくま型
重心やメタセンターの高さがあぶくま型の水準を下回ると航洋性の確保は難しくなる

船の長さは波長が関係するから三井案の100mだとぎりぎりであぶくま型の107m程度は欲しい
重さも重要で、潜水艦、護衛艦などでもおおむね冬の日本海等では基準2000tは欲しいとされる.波のうねりでこれくらいないと押し出されて浮き上がるから
だからまともな船を作ろうとすると2014年に世界の艦船に載ったDEX案のように基準2000〜3000tは必要になるし、
三井案が100mで扁平なことから航洋性を追求しているように推察され、当然基準2000tではないかとの結論になる