>>980
>孫武(孫子)とニッコロ・マキャヴェッリ

18世紀より前になると、戦争の構造がまだ近現代と違うんだよな。
クラウゼヴィッツの至言「戦争は政治の継続である」という政治優位の構造も17世紀よりも前になると微妙になります。
部族が優先されるかもしれないし、宗教かもしれないし、それは金かもしれない。。

マキャベリの時代は、マイケル・ハワードの分類では「傭兵の時代(金)」の戦争。
中世の末期の安定した時代の中で、貨幣経済が発達し、そして中世の終わりにフランス王国フランソワ1世の巨大な傭兵軍が出現する。
スイスの長槍兵、野砲、騎兵。構造的には後のナポレオンの軍隊に近いものができて、その巨大な大波がイタリア半島を襲う。
それがマキャベリの時代。

マキャベリは、どっっちかと言うと古代ローマの伝統重視の「理想主義者(国民皆兵他)」で、逆に早すぎ、時代を先取りし過ぎずで、
この油ぎった金金金の傭兵時代の戦争には少しマッチしてなかったかもしれない。
著作は後世に残りましたが、政治的な成果は今一に終わりました。
それをどう評すべきか?

「早すぎた男」