NHKの分割民営化

では、どうすべきか。一つの案は、NHKを①「公共放送のNHK」と②「民間放送のNHK」に2分割することです。

これなら肥大化したNHKのスリム化にもなるし、公共放送部分のNHKは、受信料制度によって彼らのいう
「社会的使命」を果たすことも可能です。

「偏向」と批判されるような報道ドキュメンタリーや、視聴者全員の納得が得られる保証がない紅白歌合戦や
大河ドラマなどの芸能ショーやドラマ、各種スポーツ中継などは民間放送部分のNHKで放送し、同じ土俵で
民間放送と競争すればよい。

「NHKを2分割する」という考え方は、公共経済学に基づくものです。
(略)
多くの国民が賛同し、広く便益を与えることが、真に「公共」の名に値する放送です。NHKが「公共放送」の名に
どれほど固執したとしても、国民の一部にしか恩恵をもたらさないメディアであれば、受信料というかたちで
公費を支出する理由はありません。

公費でなく私費であれば、表現の自由は認められます。受信料で公費を取るから、番組の内容に批判が
生じるわけです。

また、広告収入で賄われる「民間放送のNHK」であっても、自分たちが考える「公共性」のある番組を自由に
好きなだけ流すことはできます。

それでもどうしても受信料を使いたいのであれば、「公共放送のNHK」として切り離し、アメリカの
「非商業教育局」のように教育に特化した番組、あるいは災害情報だけを放送してもらう。

災害報道は国民全員の生命・財産に関わることだし、教育番組は公共経済学の考え方でいえば、
国公立大学に公費を支出する外部効果と同じと見なすことができるでしょう。

https://shuchi.php.co.jp/voice/detail/7723?p=1