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「質の高い報道、ドキュメンタリー、エンターテインメントを制作し、発信するために一番大事なのは、公共的な使命感に基づいて制作に専念、まい進できる組織を作っていくことだ」

公共放送なのだから、公共的な使命感を持つのはたいへん結構なことである。しかし、発信すべき番組にエンターテインメントが入っているところに、大きな勘違いがある。この認識のまま公共性を追求すると、「ネットフリックスより高いのに見る番組がない」と揶揄される受信料問題を含めて、NHKをますます迷走させるだけだろう。

、公共放送として何より重視しなければいけないのは「報道」だ。

現在は、世界で極めてシビアな地政学的な変化が起きていて、地政学上の問題が経済と経営の両方にダメージを与える時代になっている。たとえばロシアや中国が引き起こしている問題は、企業や経営者がマネージできる範囲を超えている。

激変する時代において公共放送に求められるのは、世界と日本のニュースを正確かつ迅速に伝えることである。それを最優先せずエンタメを重視する放送に、公共放送を名乗る資格はない。
大相撲や高校野球よりニュースの放送を

「巨人、大鵬、卵焼き」の50年前は、相撲も国民的関心事の1つだった。しかし、今スポーツの話題になったとしても、相撲の話になることはまずない。2022年は6場所すべて優勝力士が異なる珍しい1年だったそうだが、はたして6人の力士の名前をあげられる国民がどれだけいるのか。6人どころか1人もあげられない人がほとんどだろう。

私は毎夕5時にNHKのニュースを見ているが、大相撲のシーズン中(年間90日)は報道番組はやらない。ニュースより、ニーズのない大相撲が優先されるのは「利権化」している証拠だ。しかもBSでは、十両くらいの取り組みから延々と放送をしている。お客がほとんど入っていないのに、NHKでは全国放送しているのだ。

一部のマニアしか見ていない大相撲を中継するために、NHKは日本相撲協会に高い放映権料を支払っている。受信料のことを考えれば、公共性の高いニュースを犠牲にして相撲協会を儲けさせる理由が、私にはどうしても理解できない。

さらに、NHKが頑なに放送を続けているスポーツコンテンツがもう1つある。高校野球だ。特に夏の甲

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