書体が分かって作者を見るようになると(菱湖に限らず)「好み」は出て来るね。

菱湖の書体の字母は江戸の書家「菱湖大任の千字文」に拠っていて、これには「佳」はあるけど「桂」の字は無い。
(東公平の調査を裏付けてる)
毛筆ながらボールペンで描いたような鋭角的な字が特徴で、
彫師が実際に千字文を見てるか、写しの字母かは、歩の最後の画を見ると分かる。

原田泰夫九段によると、菱湖大任の出身地は新潟県巻町、実家に近くには沼があったという話。
中国風の号の「巻菱湖」は、菱湖大任自身がここから付けたんだろうね。

話は変わるけど、大内延介九段書の駒があると聞いたけど、知ってる人はいる?