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田中寅彦流の居飛車穴熊旋風が吹き荒れ振り飛車がけちょんけちょんになっていたころ、大山十五世名人だけは居飛車穴熊に対して五分以上に渡り合っていました。
そこで、ある奨励会員が、大山十五世名人が居飛車穴熊に相対した棋譜を集め、その指し方を盗もうとしたところ、
大山流の指し方は、美濃囲い〜高美濃〜銀冠へとふつーに囲いを進めていくだけであったのでした。
「これじゃなんの参考にもならないーーっつ」と嘆いたあと、その奨励会員は呟きました。
「結局、将棋は強い者が勝つんだな」と。