勝局の解析がいかに重要か具体的に説明しよう
A級の常連棋士とA級昇級の新人棋士がいてこれまで直接対戦はないが
他のA級棋士相手に常連棋士は五分の成績、新人棋士は20対局で8割の勝率だとしよう
A級棋士の平均レーティングが1700なら常連棋士のレーティングは1700で変わらない
しかし、新人棋士のレーティングは180点ほど高い1880になる
そして180点高ければ期待勝率は74%と算出されるだろう
ところが、常連棋士の勝局を解析すると付け込む隙がなく強い勝ち方をしていることがわかった
この場合、この常連棋士を相手に新人棋士は10番指して7割勝てるとは思わず、差し分けることも覚悟しなければならない
なぜなら、この常連棋士はダメなときは投げやりになるが、
自分の得意の型にはまると滅法強くて勝ちを逃さないタイプなので誰が相手でも2局に1局は勝てるのだ
勝敗から計算したレーティングや
勝局と敗局を混在させた解析ではこうしたことがわからないんだよ