次期名人と誰もが認める中原と大山のタイトル戦は大山45歳のときからだ。
さすがの大山でも読みの衰えは避けられない。24歳若い挑戦者をはねのけるのは厳しかった。
それでも1971年(大山48歳、中原24歳)は両者の激闘の年になった。
王将戦から始り十段戦で終わったこの1年間だけで実に27局指して中原の14勝13敗だった。
この1年間の中原は大山との対局を除くと46勝10敗(0.821)という強さで、48歳の大山のみが互角に渡り合えたのだ。
一方の大山のほうは中原との対局を除くと48歳ではあり得ないような勝率で23勝8敗(0.742)だった。
翌年、中原は順位戦を全勝して大山名人に挑戦し4-3の激闘の末、史上最短で名人になった。