「羽生は1日制の勝負なら絶対王者だが、2日制の勝負では絶対王者ではない」

これが彼の実態だと思う
将棋界には1日制の勝負が多いから、平均すると羽生はずっと絶対王者のように思える
しかし肝心な勝負は2日制であり、そこで絶対的ではなかった

2日制では絶対的ではなかったことを無視して、「羽生は完全に絶対王者だった」と言うか
2日制では絶対的ではなかったので、「羽生は完全な絶対王者ではなかった」と言うか
その違いだけ
今は前者が多くて(羽生をリアルタイムで応援したファンが存命)
時代が進めば(羽生ファンが少なくなっていき)後者の評価が定着すると思う
「羽生はタイトル総数や勝率は一番なのに何で名人や竜王のタイトルは少ないのか」という当然の疑問に対してきれいに説明がつくので

大山や中原や、お隣の囲碁界の井山は2日制の勝負でも絶対的のようだ
だからすんなり15世や16世や26世資格を手に入れたのだと思う
2日制でも他を引き離して一番強いんだから、何も恐れるものがない
羽生ファンは名人戦や竜王戦で羽生の相手が森内や渡辺だとビビらざるを得なかった
「また負けるのではないか」と思い、実際負けるパターンが結構あった
心のどこかで2日制の羽生を信じ切っていなかった(そしてそれは、間違いとも言えなかった)