http://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201802/0011010251.shtml

「棋士のまち」をPRする兵庫県加古川市は22日、
将棋と心理学のプログラムを組み合わせて心の健康を保つ研究をした結果、
参加者の考え方がストレスのたまりにくいように改善する効果があった、と発表した。
研究を主導した帝京大学大学院の中尾睦宏教授(ストレス医学)は
「将来的には、将棋による認知症やうつ病の予防効果の証明に発展させたい」と話している。(切貫滋巨)

将棋講座と、ものの考え方などを変えてストレス軽減を図る「認知行動療法」のプログラムを6回ずつ実施。
毎回のアンケートで、気持ちや意欲などがどう変化したかを検証した。

結果によると、落ち込んだ時に気晴らしになる行動をする
▽自分のことを褒める▽ストレス解決策をたくさん思い付く−などの項目で、
ストレスを軽くする方向に改善したことが明らかになったという。
加古川市の担当者は「将棋を取り入れた心の健康づくりにつながる結果だ。成果を生かす方法を考えたい」と期待する。

 研究は昨年9〜12月、将棋に親しむ市内外の60〜80代の男性約70人を対象に実施。
中尾教授によると、海外ではチェスの認知症予防の効果は研究で確かめられているが、
将棋の健康効果を調べる研究は珍しいという。