その方法とは、こうだ。
 「過去ではなく未来において、三浦九段と技巧との一致率を見る」

 これによって、判定できる。なぜなら、これによって、
 「三浦九段はもともと技巧に似た思考方法を取る人間なのだ」
 ということが成立するかどうか、判明するからだ。

 (1) シロの場合
 シロの場合には、もともと技巧に似た思考方法を取るのだから、今後の対局でも、技巧との一致率が高いはずだ。つまり、今後はソフトなしでも、技巧との一致率が高い手を指し続けるはずだ。

 (2) クロの場合
 クロの場合には、ソフトに頼っていたのだから、今後の対局では、技巧との一致率が低くなるはずだ。つまり、今後はソフトなしで対局せざるを得ないので、技巧との一致率が高い手を指し続けることはできなくなるはずだ。

 というわけで、今後の対局で、(ソフトなしの状態で)技巧との一致率を調べればいい。
 そのあと、次のように判定すればいい。
  ・ 技巧との一致率が 70%以下か
  ・ 技巧との一致率が 85%以上か

 前者( 70%以下)ならば、「ソフトなしでは技巧と同じでを指すことはできない」と判明したので、クロ認定となる。
 後者( 85%以上)ならば、「ソフトなしでも技巧と同じでを指すことはできる」と判明したので、シロ認定となる。
 なお、両者の中間( 70% 〜 85% )ならば、「どちらとも言えない」として、「保留」の扱いにして、調査を継続すればいい。

 具体的には、次のようにする。
 対局を、3局ごとに区切る。3局のうち1局ではバラツキがあるかもしれないので、3局すべてを見る。
  ・ 3局とも 70%以下 ならば「 70%以下 」と認定する。(クロ)
  ・ 3局とも 85%以上 ならば「 85%以上 」と認定する。(シロ)
  ・ それ以外の場合は、「どちらでもない」と見なして、保留する。

 こうやって、次々と3局ごとに調査をする。最初の方では「保留」になるかもしれないが、やがてはいつか、「シロ」または「クロ」のどちらかに決まるはずだ。(あるいは最初の3局で決まるかもしれない。)
 こうして、「シロ」または「クロ」に決まるので、決着が付く。