将棋は歩から 挫折しやすいと言われているね なぜか考えてみた

「将棋は歩から下巻」 「中合の歩」の章より

駒を節約する中合の歩
先をとる中合の歩
駒損を防ぐ中合の歩
駒得を測る中合の歩
即詰み避けの中合の歩

中合だけでこれだけ解説した本もなかろう
各章は「練習問題」と「実戦解説」に別れる
「練習問題」というのはいわゆる講座
図面を節約するために ひとつの図の中に A、B と 二つの変化を含んでいる図もある

つぎに「実戦解説」というのがクセモノ

>中合の歩が現れるのは数手後になるが、それまでの戦い方が面白い
>以下投了までの指し手を挙げておこう
> あっという間に敵玉を寄せ切ってしまった。まことに水際だった素早い寄せであった。なお投了図以下は〜まで即詰みである
>本編の主役中合の歩が現れるのはまだまだ先のことであるが、これから始まる攻防戦が読者のご参考になると思われるので、わざと図からスタートさせたわけである

などなど 悪く言えば「ノイズ」がかなり多い

そもそも
定跡型の仕掛けの図とかなら話は別だけど
中盤終盤の難解な局面をいきなり見せられて
状況把握するということ自体難しい
題材も大山、中原、加藤ひふみんの実戦だったりするし

少ないページでの実戦解説が濃厚すぎるのが挫折の原因だと思う
東京書店独特の横書き+独特な符号もね