二上は森内、渡辺と同格なんだが大山が相手だったのが不運だった
二上が27歳から35歳まであったタイトル戦は46戦あって、そのうちの17戦を二上は大山と戦っている
実にタイトル戦登場率37%だった
これは森内や渡辺より高率だ
17戦でとったタイトルは王将と棋聖で、いずれも1期のみで大山に取り返された
大山は羽生や中原より格上の棋士なので9歳上に大山のような棋士がいたのは不運としか言いようがない
36歳以降は年少の内藤、加藤、米長、中原らに押されてタイトル戦への登場機会は減ってしまった
しかし、二上がどれだけ強い棋士だったかは49歳で棋聖を3期連続獲得したことに示されている
三連覇の相手は米長、中原、加藤だった

加藤一二三も大山のあとに中原がやっきて不遇をかこつことになった棋士だ
最強棋士が上にも下にもいたら神武以来の天才も影が薄くなるのはやむを得ない
谷川も中原と羽生に挟まれて不運だった

羽生は谷川より強かった頃の中原と藤井聡太級の天才に挟まれたなら二上や加藤、谷川と条件は同じだった
ところが、中原はすでに衰えていて藤井聡太は出現が遅れた
極めてラッキーな時代の最強者といえる