最新ソフトで解析するなら棋力の比較に一致率の指標は信頼できるのではないかという仮説のもとで解析を試みてきた
これまでをおさらいすると初手から終局までの一致率は
        前半 後半  局数
大山五冠 74.0% 53.9% 83.6% 44
(0.727)
豊島王位 73.0% 56.6% 82.3% 46
(0.621)
羽生七冠 71.0% 50.4% 83.5% 58
(0.739)
そして戦型が対抗形の場合に限定すると
大山五冠 74.8% 55.9% 84.4% 26
(0.828)
羽生七冠 74.4% 63.6% 81.9% 07
(0.571)
豊島王位 69.6% 48.8% 79.8% 15
(0.733)
このようになった

最新の平均悪手率等でも大山最強だったが、一致率でもここまで大山最強が覆るような解析は出ていない
とくに、後半の一致率は大山の中終盤力が羽生より上であることを示しているし、豊島が全盛期の羽生に劣ることも示している
大山の対抗形での優位性も確認できた
大山の振り飛車は1964年は全局の59%でまだ相居飛車の将棋も多かったのだが、振り飛車を採用したときのほうが勝率がよかったこともわかる
課題をあげると探索深度11の信頼度への疑問はあるだろうから、もっと深めた解析も必要になってくるだろう
しかし山下レーティングを支持してきた者が異議を挟むのはダブスタだ
同じ探索深度11での解析だが、ソフトのレートは
Godwhale5.0.5/QQR 4256
GPSfish       2911
なので、私の解析がダメで山下氏ならよいという理由はない
課題をもう一つあげるなら対抗形のデータを増やす必要がある
そのためにも大山と羽生に関しては、さらにデータを追加していく予定だ

そして今、ここに藤井七段の解析が加わることになった