かつて名人は連盟の顔として社会活動をする立場だった
木村義雄は名人時代に連盟外部に顔を利かせていたという
ところがその名人位を塚田正夫に奪われる
まだ九段戦も開催される前の頃でタイトル戦が名人戦しかなかったから木村はいきなり無冠だ
一方、塚田は将棋一本の人間で連盟外部での活動はできない
塚田の代わりに今まで通り木村が活動することになったが、名人の肩書がないと活動しにくい
そこで作られたのが「前名人」の称号なんだよ
「前名人」の肩書は社会活動用だったというわけだ
そういう意味では連盟会長の佐藤康光に永世棋聖を認める方が大事かもしれないな
九段戦、十段戦時代は前九段、前十段の称号はなかったのに、竜王戦にする際、名人戦より格上に拘った読売が前名人に対抗して作った称号が「前竜王」で、社会活動上の肩書を意識したわけではないし、どの程度の意味がある肩書なのかわからんね