里見が女流のタイトルをすべて返上して三段リーグに専念したい、と宣言したら、米長邦雄会長(当時)が猛反対
里見ひとりが抜けるだけでも、女流の棋戦の商品価値が落ちて、スポンサーが離れることを恐れてしまった
それ以前にも、「女流と奨励会の兼任は禁止」だった時代もあり、里見のために規則を変更したことも問題視されていた

米長会長は、里見が四段になって男子プロと同じ扱いになるよりも、あくまでも「女流のタイトル保持者」の身分のまま
一部の棋戦に参戦し、たまに男子プロに勝ってニュースになるくらいがこちらも一番都合がいいんだよ、と里見を説得
これを聞いた里見は大きなショックを受けメンタルが壊れてしまった
そして「体調不良により奨励会の三段リーグを休場したい、ただし女流のタイトル戦は戦います。」という世にも奇妙な
記者会見をやらされることになる
あまりの不可解さにマスコミも疑問を感じ、「体調不良とは何か。」「まさか、妊娠しているということはないか。」と
里見に質問してさらに泥沼化

結局のところ、米長が言っていた、あくまでも「女流のタイトル保持者」の身分のまま一部の棋戦に参戦し、たまに
男子プロに勝ってニュースになるくらいがこちらも一番都合がいい、というのが商売上、おいしいということになってしまった