大名人の真実 升田塚田が病弱だった昭和棋界というぬるま湯

中原誠の対戦成績
対大山 107勝55敗
対谷川 42勝56敗(負け越し)
対羽生 10勝19敗(負け越し)

中原は大山をカモにしていたが谷川にはやられていた。羽生とは年齢差が大きいのでここは谷川に注目していこう

谷川浩司の対戦成績
対羽生 62勝104敗
対佐藤 34勝39敗
対森内 28勝35敗

これはどういうことだろう。谷川と羽生世代は10歳も歳が離れているわけではない。にも関わらず谷川は羽生のみならず羽生世代の2番手3番手にも苦戦を強いられている。

では羽生の対戦成績を見てみよう

羽生善治の対戦成績
対佐藤康 107勝54敗
対森内 78勝58敗
対郷田 56勝28敗
対深浦 48勝33敗
対藤井猛 37勝16敗

見ての通り羽生は谷川が負け越すような対局者全てに勝ち越している。大山は中原にボコられる程度、中原は谷川に苦戦した。谷川は羽生及び羽生世代にやられまくった。
 羽生は自分を除いた羽生世代すべてに勝ち越している。
これらを鑑みるに大山の時代はライバルとなるはずだった升田塚田が病弱なため中原が来るまでは完全なぬるま湯状態だった

そのぬるま湯に浸かっていたが故に5冠制覇を成し遂げた僅か2年後に中原によって無冠に追いやられ、唯一のアイデンティティであった名人をその後一度も取れなかったのではないか?
大山はご存知の通り生涯A級という死ぬまで強さを誇った。
では何故中原が台頭して以降13連覇を誇った名人を一度も取れなかったのか。 中原が強すぎたのか?いや中原は対戦成績を見ても分かるように強すぎた訳ではなかった。ただ単純に大山時代というのが幻想であり他の棋士が軒並みショボかっただけだったのである。