ちなみに豊島はことし王位戦に挑戦した段階では、それまでの対戦成績では藤井を圧倒していたことからも分かるように
浮き飛車になる戦型がどうも苦手とか時間の使い方にまだ難があるとか、
藤井の本当に細かな癖や弱点のようなものを確かにつかんでいたし、通用しそうな作戦の腹案も結構あったので
かなりの確度で勝ち目があるし今のうちに潰してやろうと思って挑戦したに違いないんだよね
それで上手くガツンとやれれば、自分が保有している叡王戦や竜王戦タイトルに藤井が挑戦してくるのを牽制できるだろうとも

ただ結果はご存じの通り、藤井の成長や対応力が想像以上にとんでもなかったので
王位戦の第二局以降は完全にやり返されて圧倒されてしまった
おそらくその段階で豊島本人的には竜王戦についても、もし藤井が相手ならやる前からもはや勝ち目はないとわかってるから
心の底からやりたくなかったというのが本心だったと思うよ
ただもちろん、藤井のほうから挑戦してきてしまったのでやむを得ず迎え撃たざるを得なかっただけ

この記事で対局の直接の感想として語られていること自体にむろん嘘はないと思うが、
豊島があえて自分からは決して言おうとしない真実も当然あるのではないだろうかというお話でした