「あーあかん、調子悪いわ…少し横になろ…よっこらしょ……スヤスヤスヤ…」
「御捌様ぁ〜!!竜ですぅー!演習のお誘いに…あれ?へんじがない…ただの振り筒党のようだ…」

俺は振り筒の竜。今日は御捌様の屋敷に来て御捌様とイチャイチャしに来た!
去年は俺の兄貴である物置様に御捌様を取られてしまったけどもうそんな失態は絶対にしない。
けど御捌様の返事がない……まさか!!誰かに連れ去られた!?
そんな!何処にも寄らずに真っ先に御捌様の屋敷に来たのにぃぃ!!

「でも!御捌様の屋敷の鍵はこの植木鉢の下にあるから中に入れるもんね!御捌様〜?はっ!!」

なんと……御捌様がお布団の上で倒れてらっしゃる……!!
その姿は……なんとも大人の色気に溢れて艶やかな……
俺はそっと御捌様に近付いて……くんかくんかくんか……

「あぁ……おっさんの匂いや……」
「誰がおっさんの匂いやねん」
「起きてた!!御捌様ぁ!!起きてたんだったら出てくださいよ!!」
「今起きたわ。竜くんだったんか……なんで家に入ってくんねん」
「ええやないですか、俺だしぃ〜悪いことはしませんて〜」
「俺ちょっと今調子悪いねんな……寝かせてくれや」
「えぇ!?なんでですか!演習に出ましょうよう!俺のそばにいて欲しいぃぃ!!」

俺はお布団に横になろうとする御捌様をちゃっかり抱きしめてついでにくんくんと匂いを嗅いだ。
全身いっぱいに感じるおっさんの匂いは幸せだが、ここで断られてしまっては意味が無い。
というか今すぐ御捌様とイチャイチャしたい!
今すぐしたいから寝かせたくない!!

「ちょっと具合悪いねん。竜くん後で必ず行くから今は寝かせてくれや」
「くんくんくん……そんなぁ……今すぐイチャイチャしたいですぅ!」
「後でや。ええ子やから」