305だが。

梯久美子の「狂うひと 死の棘の妻・島尾ミホ」
を買って読み始めた。

素晴らしいね。
女性らしい容赦のなさ、残酷さ、で
吉本隆明や奥野健男のロマンティックで観念的な
島尾夫妻のイメージを斬って捨ててる。

とても論理的で、遺された日記、作品、発言を
丁寧に検証した上での記述だから説得力が違う。
先入観で語られ論じられる島尾敏雄、ミホとは
かなり違う。

島尾敏雄の研究は、新しい次元に入ったね、これで。
吉本隆明、奥野健男の論考で思考停止させられてた
世界が変わらざるを得ない、な。