「三ノ宮炎上」読了。表題作は締切間際に編集者に缶詰めにされて
「もう駄目、間に合わない」って絶望的な気分で机に向かったんだけど
書き始めるとスラスラとペンが進んで一晩で書き上げて「俺って天才かも」
なんて調子にのったとかいうエピソードをどこかで読んで以来
ずっと読みたかった作品。

脂の乗ってた時期の短編集だけど特に「面」が面白かった。
面を見つけた時の山村氏の驚きを思うとなんだか可笑しいし
面が山村氏の元にたどり着いた経緯をただの偶然でなくて
亡き細君の思いが導いたのだと捉えるとまた不思議な感じもする。