https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-55241742
「終わり良ければ……」? 英のワクチン接種2人目はウィリアム・シェイクスピアさん

イギリスで8日、米ファイザーと独ビオンテックが開発した新型コロナウイルスワクチンの接種が始まった。
接種2人目の男性の名前が「ウィリアム・シェイクスピア」だったため、
ソーシャルメディアは劇作家シェイクスピアの作品名やせりふをもじる、文学的(?)なだじゃれ合戦で盛り上がった。

英コヴェントリーの病院で8日、新型コロナウイルスのワクチン接種が始まった。
第1号になったのは、マーガレット・キーナンさん(90)。2人目が、ウォリックシャー在住のウィリアム・シェイクスピアさん(81)だった。
ウォリックシャーには、劇作家ウィリアム・シェイクスピアの出身地ストラットフォード・アポン・エイヴォンがある。

シェイクスピアさんの名前で盛り上るのは、「空騒ぎ」だろうか。
いや、そうでも構わない。「終わり良ければ全て良し」なのだから。

16世紀後半から17世紀初頭にかけて活躍した劇作家シェイクスピアの「マクベス」で、主人公は「目の前に見えるのは短剣か」と言う。
では、21世紀のシェイクスピアさんが「目の前に見えるのは針か」と言ったかというとそんなことはなく、
予防接種を受けられて「うれしかった」とコメントしている。病院スタッフの対応が「素晴らしかった」とも述べている。

イギリスでは今後数週間で、約80万回分が使用される予定。
ワクチンは2度接種する必要があるが、イギリス政府はこのワクチンを4000万回分確保しており、
イギリスに住む成人に十分行き渡る計算になる。
政府関係者は、年末までに400万回分がイギリスに到着するとしているが、ワクチンの大半は来年以降に使用可能となるという。