【散歩】永井荷風【踊子】
散歩と踊り子が大好きな文豪、荷風のスレッドがないようなので、
立てました、荷風フアンの方どうぞ…。 戦後のラジオ対談番組の録音を持っているけど、
70歳を超えた荷風先生の声は若々しく、何より日本語に気品と味がある。
楽しそうに昔語りをしているこの録音は何回聴いても飽きない。
>>58
折角読み始めたんだから最後まで読みましょう。
俺は「ふらんす物語」の冒頭が好きです。宿屋のおかみが
花をくれる場面が感動的。
小説は「新任知事」の冒頭が映画のシーンを見るようで
美しいです。 おかめ笹が大好きです。滑稽小説とご本人は言っておりますが。
荷風散人はおぼっちゃまなのに貧乏人の生活の描写がリアルで
すごいと思います。
女性蔑視とも言われていますが、よるべなき女性が最後にふわっと
救われるような小説の終わり方が多いので、心の底では悲しい境遇の女性に
同情的な人であったような気がします。 女性を小説の単なる美しい飾りの
ように扱わないところが好きです。 「ほら、あれが、荷風さんだよ、よ〜く、見て覚えときなさい」
と、浅草で、すれ違った荷風散人を指差して息子に教えていた、母親
小沢昭一サンも、浅草の喫茶店でお見かけしたそうなw >>65
そう、女にあたたかい共感を寄せています
断腸亭日乗でいえば
昭和三年二月五日:お歌
『まだ二十を二 ツ三ツ越したる若き身にてありながら、年五十になりてしかも平生病み勝ちなる
余をたよりになし、更に悲しむ様子もなくいつも機嫌よく笑ふて日を送れり』
昭和三年五月六日:小久
『いつぞや二七不動尊境内の稲荷に願懸をなし折鶴千羽奉納せし時のことを語る、初五百ほど
わけなく折りしが残り五百一夜の中に折りつゞけし時両手もつかれ果て眼は泣張らしたるやうになりしと、』
などがいいだなあ
みなさんが断腸亭日乗で好きなところは?
昭和二十二年五月初三
「雨。米人の作りし日本新憲法今日より実施の由。笑ふべし」 荷風って、普通に英語とフランス語読めて、話せたんだってね。帰国しても。
やっぱ、天才なんですな そんなことで天才というなら世間は天才だらけになっちゃうよ。 荷風の日記に、二村定一やエノケンってでてくるのかい? 明治の文豪の中で珍しく海外、それもおフランスに留学し、おフランス語が喋れた荷風に対して、
英訳洋書でしか読めず留学体験もない作家たちは嫉妬したのではないか、と言われているがどうだろうか。 >>71
をを! 二村定一・・・
「アラビアの唄」「青空」「ミミの歌」「モン・パパ」
わたくし音盤を所有してをります 小沢昭一と、二村定一、そして永井荷風・・・う〜ん。なんか
共通するところあるよね〜w >>72
石川啄木が嫉妬丸出しの文章を書いてるよね。
二村定一って古いなあ。たしか「べーちゃん」だったよね。 >>71
日記(断腸亭日乗)に出てくるエノケンに関する記述は
昭和9年9月9日
昭和13年8月7日
昭和14年1月29日
昭和18年1月1日、8月13日
昭和19年10月9日
二村定一に関する記述は無し。 やっぱ、帰国子女・・・原曲を彼の地で聴いているからかな おフランスのリヨンにある、東京銀行の前身の横浜商工金だったかな・・
と〜ちゃんの、後光で赴任だな 歌劇「葛飾情話」
音源でも演奏でも聴いた人いる?どんな内容だったの? 日和下駄の解説本を読んでいる・・・今の東京との比較がおもろいな >>72
荷風は教養人ってだけ。
作家としては三流。
コンプとかあろうはずがない。 たとえ、ビッグで6億当てても、荷風のような生活は送れないだろう 金利で生活できて、江戸文学、英語、フランス語の小説がすらすら読めて、
文語調で翻訳できても、まだ足りないだろうな。 あれほどラジオ嫌いだった荷風センセ、戦後はちゃっかりラジオの
対談番組に出てる。70歳を超えた老人にしては若々しい声で、本当に
楽しそうに話している。言葉の美しさはたしかにピカイチだ。 墨東綺譚を書いた頃の荷風はおそらく相当、神経的に病んでいたろう。
だからこその、冒頭でのラジオ、映画、浪花節などへの中傷と見る。
荷風にとっての娼婦は癒しの効用を持っていたんだな。
中年以降の男が娼婦に癒しを求めるのもキモイがw >>93
おまえの下らないコメントもそうとうキモイよ。まじで。 義理の息子さん、今年亡くなったんだよな・・・
荷風と暮らしたのはあまり良い思い出じゃあ無かったとか。
今日はお盆だし、合掌。 無くなったのか
じゃあついに荷風晩年のエロ小説全面解禁来る? >中年以降の男が娼婦に癒しを求めるのもキモイがw
普通だろう
>97
永井久光さん、亡くなったのか。合掌
時折、拾い読みしてるんだが、文学板で俺以外に荷風を読める奴は
いないはずw たぶん一生懸命辞書引きながらやっとポツポツ拾い読みしている。
こんな難しいのだれも読めっこないよなあ・・・とか思ってるんだろう。 ニフウさんの文体でレス書いたら読みこなしたってことでよござんしょ。 永井荷風って難しいところあるの? とてもビジュアル的な描写だし
観念的なことをぐだぐだ書かず、文語的簡潔な文体で的確に冴えた批評眼を用いるだけ。
皮肉な文脈も当代一流の巧さでつい可笑しくなる。小林秀雄の皮肉よりずっと直截。
非常に読みやすい、わかりやすい、しかし上質できっぱりとした作風の作家だと思うが。 そのとおりだと思う。
キリスト教を皮肉る文章には笑った。 関東大震災の時 東日本大震災の時の石原慎太郎と同じこと言ってたんだねー・ >>107
みんなそう思うだろう・・・人心乱れて・・・いまの詐欺集団民主党には
ぴったりだよw 荷風をお慕いしておる、小沢昭一さん・・・体調不良らしいね 青年時代、「珊瑚集」のなかの「仇敵」を愛唱していました。
わが青春は唯其処此処に照る日の光漏れ落ちし
暴風雨の闇に過ぎざりき
鳴る雷のすさまじさ降る雨のはげしさに
わが庭に落残る紅の果実とても稀なりき >>65同。
金持ちのお似合いドラ夫婦。妻蝶子⇒自分の着物をたたみもせず、
黒い顔に白粉ばかり塗りつけて、小説本ばかり読もうとしている…
って予言者!今だったらこういう女性、あ〜いるよね、だけど。
夫翰⇒昔も今も変わらずいるドラ息子。 荷風以外の作家で、濹東綺譚や断腸亭日乗に近い質感の随筆を教えろください
やっぱ陰翳礼讃とか? 荷風って、やっぱ彼の履歴や、踏み込んだ世界・・・一種他の作家とは
かなり違っているね〜どうよ >>112
むしろ、江戸時代から探せば良いじゃないか。 >>112
荷風の師匠のようなひと。成島柳北じゃだめか?
しかし、きょうびの秋の紅葉荷風散人ならなんというか・・・ 荷風さん大好きな、小沢正一さんが旅立たれましたよ・・・浅草で、
荷風さんをお見かけしたそうです >>112
柴田宵曲が中々良い。
荷風が誉めた森銑三はどうかね?
俺は読んでないが。 荷風好きの人って趣味人を目指しちゃって苛烈な批判精神は受け継がないから全く毒にも薬にもならないつまらない退屈な存在になっちゃうよね。 「性同一障害者」がいるように、「国同一性障害者」がいる。荷風の悲劇はフランス人に生まれなかったこと。
荷風の文学はそのねじれより生まれている。 >>121
つまり、チョンや支那人が、やたら反日を煽りながら、キッパリと日本で
働いていることかw 荷風が当時のフランスに憧れていたのはフランスが負け犬の国だからだよ
荷風自身虚弱体質で当時の社会から求められる人間では無かったし彼自身敗残者であることは認めたく無かったから文化国家であろうとしたフランスに行くことになる 若いとき体が弱かったため、長じて工業社会的競争に馴染めなかった
のではないか。(文学で世に出て所詮競争には晒されるが)
荷風の言葉に「懈婦もカミさんになると悍婦になる」というのがある。
癒しのための家の中で悍婦と争うのは苦痛だよね。若いとき荷風を読ん
でおけばよかったと思わぬわけでもない。 傲慢千万な男で『物』として扱える人間としか付き合えなかったんだな
三島由紀夫の受け売りだけど
しかしそういうエピソードには事欠かないよな 今ならそう捉えられてもしかたがないが当時は人の命は物や領土より価値が低かったからな 付き合いうんぬんに関しては作品を読めば理由が書いてある 『梅雨晴』は44才になった荷風が亡くなった、少年の頃からの親友達を
懐かしむ随筆だが、作者の優しくて無邪気な人柄が現れているように思えて、たちまち荷風を
好きになる人も多いかもな。題名からして青空文庫向きだしw 荷風が生きてたら秋葉原のAKB劇場の楽屋に上手いこと入り込み入り浸りになってただろう 最新風俗のストリップの楽屋に入り浸る老作家って当時は相当世間には奇異に見えただろうねぇ。 下田とは、家柄も蓄財も、素養も全然荷風方が上だろう たまたまこのスレ見つけてきになったから濹東綺譚借りてきてしまった
ふらんす物語も気になったが他にも借りてるのあるし体調崩してるからまた今度 維新の橋下さんの発言がマスコミにボロクソ叩かれてるけど
おまえら墨東綺譚読んだことあるんかいと言いたい 荷風の新たな研究本が出たね・・・読売新聞の日曜版にでていたが・・スマン
切り抜くの忘れて、筆者と、出版社がわからん。教えてくんなませ! >>146
ttp://www.yomiuri.co.jp/book/review/20130611-OYT8T01039.htm 1878 有島武郎 寺田寅彦 吉田茂 スターリン
1879 永井荷風 大正天皇
1880 米内光政 永野修身
1881 森田草平 ピカソ
1882 ジョイス ストラビンスキー ルーズベルト
1883 志賀直哉 カフカ シャネル
1884 小宮豊隆 東條英機 山本五十六
1885 武者小路実篤 大杉栄
1886 谷崎潤一郎 萩原朔太郎
1887 折口信夫 荒畑寒村 デュシャン エリオット
1888 九鬼周造
1889 和辻哲郎 石原完爾 木戸幸一 ヒトラー ハイデッガー ヴィトゲンシュタイン コクトー チャップリン
1890
1891 近衛文麿
1892 芥川龍之介 佐藤春夫 堀口大學
1893
1894 福本和夫 1879 永井荷風 ・・・・
1883 ・・・・ カフカ ・・・・
いや〜、おもしろい年表をありがたう 大正文士と漱石の弟子と第二次大戦の指導者って同世代なんだよなあ シェークスピアとセルバンテスは同じ年に死んだとか、おいらのスペイン語
文法書にでていたが・・・確認はしておらん 1867 夏目漱石 正岡子規 幸田露伴 南方熊楠 大石誠之助
1868 北村透谷 尾崎紅葉 徳富廬花 横山大観 鈴木貫太郎 岡田啓介 ゴーリキー
1869 ジッド マティス
1870 西田幾多郎 鈴木大拙 浜口雄幸 レーニン
1871 幸徳秋水 堺利彦 ヴァレリー プルースト
1872 樋口一葉 島崎藤村 田山花袋 徳田秋声 モンドリアン
1873 泉鏡花 岩野泡鳴 与謝野鉄幹 美濃部達吉
1874 高浜虚子 ホフマンスタール シェーンベルク
1875 柳田國男 リルケ マン グリフィス
1876
1877 ヘッセ
1878 有島武郎 寺田寅彦 与謝野晶子 吉田茂 スターリン マレーヴィチ
1879 永井荷風 寺内寿一 正宗白鳥 大正天皇 アインシュタイン トロツキー クレー
1880 米内光政 永野修身 ムージル チャンドラー
1881 ピカソ 魯迅
1882 斎藤茂吉 ジョイス ウルフ ストラビンスキー ルーズベルト
1883 志賀直哉 高村光太郎 北一輝 カフカ シャネル ケインズ ヴェーベルン ムッソリーニ
1884 小宮豊隆 東條英機 山本五十六
1885 武者小路実篤 大杉栄 パウンド ロレンス ベルク
1886 谷崎潤一郎 石川啄木 萩原朔太郎 藤田嗣治 ブロッホ 1887 折口信夫 荒畑寒村 阿南惟幾 エリオット デュシャン ル・コルビュジエ 蒋介石
1888 九鬼周造 菊池寛 梅原龍三郎 デ・キリコ
1889 和辻哲郎 内田百間 石原完爾 木戸幸一 井上成美 ヒトラー ハイデッガー ウィトゲンシュタイン コクトー チャップリン
1890 ラング ドゴール
1891 岸田劉生 近衛文麿 ミラー ブルガーコフ グラムシ エルンスト
1892 芥川龍之介 佐藤春夫 堀口大學 ベンヤミン ルビッチ フランコ
1893 毛沢東 マヤコフスキー
1894 福本和夫 徳田球一 西脇順三郎 セリーヌ フォード ルノワール
1895 バフチン ユンガー キートン
1896 宮沢賢治 林達夫 岸信介 ブルトン アルトー フィッツジェラルド ホークス
1897 三木清 宇野弘蔵 フォークナー バタイユ ゲッペルス
1898 横光利一 溝口健二 ブレヒト エイゼンシュタイン マグリット 周恩来
1899 川端康成 石川淳 島田清次郎 ボルヘス ナボコフ ヘミングウェイ ヒッチコック
1900 戸坂潤 中井正一 稲垣足穂 ブニュエル 1901 昭和天皇 青山二郎 佐藤栄作 ラカン ジャコメッティ ディズニー ディートリッヒ
1902 小林秀雄 中野重治 蔵原惟人 河上徹太郎 白洲次郎 辻政信
1903 小林多喜二 小津安二郎 瀧口修造 アドルノ ノイマン ロスコ
1904 蓮田善明 ゴンブロヴィッチ ダリ デ・クーニング
1905 成瀬巳喜男 磯部浅一 安藤輝三 福田赳夫 サルトル クロソウスキー カネッティ ニューマン ショスタコーヴィッチ
1906 坂口安吾 朝永振一郎 ベケット レヴィナス ゲーデル ロッセリーニ
1907 中原中也 平野謙 亀井勝一郎 湯川秀樹 三木武夫 アーレント ブランショ オーデン シャール
1908 宮本顕治 ボーヴォワール メルロ=ポンティ レヴィ=ストロース クワイン バルテュス メシアン カラヤン
1909 太宰治 大岡昇平 花田清輝 埴谷雄高 淀川長治 ベーコン グリンバーグ
1910 保田與重郎 黒澤明 白洲正子 竹内好 久野収 大平正芳 ジュネ
1911 中村光夫 椎名麟三 岡本太郎
1912 武田泰淳 吉田健一 ダレル ポロック ケージ
1913 織田作之助 吉田秀和 丹下健三 カミュ シモン >>152-154
こんなふうに大きい紙に図や表にして、腕組んで眺めるのは楽しいですね
『濹東綺譚』と『旅愁』は同時期の新聞小説だが ふたりの作者は20歳も離れていたのか 1914 丸山真男 井筒俊彦 バロウズ デュラス
1915 野間宏 小島信夫 梅崎春生 バルト
1917 島尾敏雄 ケネディ
1918 中村真一郎 福永武彦 田中角栄 中曽根康弘 アルチュセール バーンスタイン
1919 大西巨人 加藤周一 吉岡実 ド・マン
1920 安岡章太郎 鮎川信夫 川上哲治 ツェラン アシモフ ブラッドベリ フェリーニ
1921 庄野潤三 大森荘蔵
1922 鶴見俊輔 水木しげる ロブ=グリエ ケルアック クセナキス
1923 遠藤周作
1924 吉本隆明 安部公房 吉行淳之介 力道山 竹下登 カポーティ ノーノ
1925 三島由紀夫 野中広務 渡邊恒雄 ドゥルーズ ラウシェンバーグ ブーレーズ サッチャー マルコムX
1926 フーコー ギンズバーグ ビュトール ベジャール エリザベス女王 カストロ
1927 黒田寛一 グラス
1928 手塚治虫 今井俊満 澁澤龍彦 森毅 ウォーホル ジャッド ガルシア=マルケス ディック シュトックハウゼン チェゲバラ
1929 草間彌生 アラファト
1930 武満徹 デリダ ゴダール イーストウッド ガタリ バース ジョーンズ
1931 山口昌男 磯崎新 谷川俊太郎 入沢康夫 バーセルミ ゴルバチョフ いやー面白いね。
荷風たちが日本版自然主義やってた時西欧の同世代は20世紀モダニズムの担い手になるというズレね。 >>157
それがそんなに面白いかね?
そのレベルの粗い図式でものごとを見ても一つも面白くないだろうに。
まあ、ここまで大雑把な思考回路だとしょうがないのかもなあ。 >>158
Vous avez raison, je suis d'accord avec vous. >>158
まあそこまで言わんでも。 ゴシップ的に見て楽しめるじゃない
労を多とス と言ってるんだよ157は 荷風より30歳くらい下の中村光夫あたりの世代には荷風は古風なエロ作家ってイメージだったみたいだね。 >>161
根拠は?
中村ひとりが、何かの機会に一度そう言ったとか書いたとかいう話じゃねえだろうな。