>>249
>「書を捨てよ町へ出よう」を初めて読んで寺山に興味が出た。他に寺山でこれ読んどけっての
>ある?

 寺山ので良かったのは死後に思潮社から出てた『寺山修司の戯曲』シリーズですね。

 あれで舞台版の「書を捨てよ、街に出よう」や舞台と客席が反転する「観客席」、ラジオドラマ
の「コメット・イケヤ」を初めて読んで感動したクチです。

 「書を捨てよ、街に出よう」は映画版も良かったですね。虚構の合間に寺山特有の
毒のある仕掛け、幸福の手紙朗読(ほとんど嫌がらせw)や「健さん、愛してる」の唄、
警察から逃れて放浪する過激派青年の独白、などなどが突如挿入。驚く映画です。

 出だしから驚く映画でした。だって主役青年が画面から客席に語りかけてくるんです。
「そっちは禁煙だろうけどこっちは吸えるんだよ」と旨そうに吸う。「高倉健の映画みて
いい気になったお前に何が起こったんだ!」と指さしてくるとか、過激でしたね。仕掛けが
凄い。

 ラストは主役青年の「灯りをつけてください」の声とともに出演者・スタッフが一堂に集ま
ってるシーンで「所詮映画は虚構」が宣言され、一人一人の顔が映し出され、やがて暗転。
これも良かったです。DVDで出てます。