『ドグラ・マグラ』夢野久作
「ドグラ・マグラ」は、昭和10年1月、一五〇〇枚の書き下ろし作品として松柏館書店から自費出版された。
〈日本一幻魔怪奇の本格探偵小説〉〈日本探偵小説界の最高峰〉〈幻怪、妖麗、グロテスク、エロテイシズムの極〉と歌った宣伝文句は、読書界の大きな話題を読んだが、常人の頭では考えられぬ、余りに奇抜な内容のため、毀誉褒貶が相半ばし、今日にいたるも変わらない
〈これを書くために生きてきた〉と著者みずから語り、十余年の歳月をかけた推敲によって完成された内容は、狂人の書いた推理小説という、異常な状況設定の中に、著者の思想、知識を集大成する。
これを読む者は、一度は精神に異常をきたすと伝えられる、一大奇書。(角川文庫版背表紙紹介文) 義妹系ライトノベル。
で、結局ドグラ・マグラは誰が書いたの? >>501
おまえそんな事も知らないのか。太宰治だよ。 ブウウーーーンンンーーーンンン・・・・・・・・・・ 今年は動く夢久も見れたし、なかなかの80周年だったと思うよ 一足お先にって作品はドグラマグラのプロトタイプなのか・ 「人間レコード」って完全にSFだよな
あれが戦前に書かれてたなんて信じられん 著作権が切れているのにごり押し横槍の遺族にがっかり
全集がんがれ >>511
> 著作権が切れているのにごり押し横槍の遺族
もっとくわしく (久作の)長男の息子は茂丸の伝記の件でも
ライターとひと悶着おこしたと聞いている
(久作の)息子さんたちは非常に立派な人物ばかりなのだが 偉人の子孫ってだけで本人は無能なのに踏ん反り返ってる奴って結構いるからなぁ 伝記の件は杉山家秘蔵の書簡を資料としてライターに貸与したところ
変な資料配列でどす黒い茂丸像が描かれた事に憤ったというのが真相らしい
ただ、茂丸も直樹(久作)も死の直後まで政界の裏工作で動いていたような人物なので
とても一筋縄ではいかない
遺族はそういう暗部をほじくり返すことに協力してはいけない
最近になってグリーンファーザーとさかんに持ち上げられている
久作の長男は最後の著作で「すべてを明かす」と締めくくっていたが
その直後に祖父や父と同じ脳出血で倒れている
坪内祐三が示唆するように久作の死は2.26事件直後だ
明治以降、あの一族の関与したことは重大な国家機密であり、
軽々に扱ってよいものでは無い
知らないということは、幸せなことでもあるわけだ
目に見える明るい部分だけいいの
まあ、夢野久作の作品群がそれほど明るいものだとは言えないのだけれど… いっとき、若林・正木同一人物説を唱えてみたのだが、どうも無理があるようだ。 隠蔽すれば神格化できるっていう程度の目論見なら「研究会」とか名乗るなよ
坪内祐三なんて研究者でもなんでもないだろう >>516
> ただ、茂丸も直樹(久作)も死の直後まで政界の裏工作で動いていた
久作さんのほうは政界の裏工作やっていたんだっけ? >>520
>久作さんのほうは政界の裏工作やっていたんだっけ?
第三次桂太郎内閣成立のために奈良原至を北海道から引っ張り出してきたそうだし
茂丸に命じられて奈良原の息子と農場経営に乗り出したそうだから
いろいろあるんじゃないの?
ちなみに最初に物色した地域は平将門がらみのB地区の近くで
ぜんぜん農業に向いていない土地
大正初期の農場経営は満州・朝鮮開発要員育成機関というのが名目で
たしかに朝鮮併呑後の茂丸は本格的に朝鮮開発に乗り出している 自分に都合の悪いことは書いて欲しくないというのは遺族のエゴ
評価は後世の読者に委ねるべき
そして後世の読者のために情報は開示してほしい
それこそが残されたものの義務ではないだろうか? ピンクフロイドの「狂気」をBGMに
酒飲みながら「ドグラマグラ」読むと
最高にハイな気分になれる 途中でドグラ・マグラ自体が出てきたときはもうこれ収拾つかねえだろ!
と思ったもんだが、読み終わってみるとさ程の破綻もなく
キレイに上のドグラ・マグラも作中におさまっているところは流石だな
今の作家だったら絶対ブン投げてると思う 作家の没後評価を向上させるのは遺族じゃなくて読者、研究者、批評家、編集者
いい研究論文がたくさん書かれた作家は自ずと格が上がる
定本全集刊行なんて遺族にとっては不労所得でブランド価値アップごっつあんなはずなのに視野狭窄で大魚を逃すのか
先祖が偉くても子孫に見識があるとは限らないのだな
ブレーンが助言してやればいいものを 祖父の弟にあたる人が大酒呑みで親兄弟に散々迷惑をかけた挙句、
肝臓を患い病院での療養中にウィスキーをラッパ飲みして死んだという。
遺影を見ると自分に瓜二つだ。
気質も似ているようで自分自身、何度も酒で死に掛けている。
むしろ死のうと思って飲んでいた。
ドグラマグラを読んで、それをふと思い出した。 思ったより狂ったスレじゃなかった
旧作は人々の心に眠る猟奇趣味を描いた、というだけの作家かしらん
どうも彼には行くとこまで行った人生観があったようでならぬ >>530
> どうも彼には行くとこまで行った人生観があったようでならぬ
僧侶でもあったことと関係があるのではないか。 いろいろ書いており短篇の中には珠玉と評されるものあるが
すべてこのドグラ・マグラに集約されていく観がある 奇妙な論理で貫かれた童話「白髪小僧」を出版したのが33歳の時
新青年の懸賞に応募し本格的デビューとなった「あやかしの鼓」が37歳の時
遅咲きの作家ですな
ちなみに「ドグラ・マグラ」を上梓したのは46歳の時 それまでに色々な職を転々としてたんだっけ?
坊さんにもなったことあるとか ドグラ・マグラは計算された狂気、出来はお世辞にも良いとはいえないが、それがかえって混沌とした感じを生み
何か船酔いしたような酩酊感を読む者に与え、分裂病の人間が書いた文章に近い効果を出している 南が丘文庫
http://www.minamigaoka.info/BOOKS/
Official Homepage
横浜市立南が丘中学校の母体である、平成研究会、通称、経世会とは、自由党吉田茂派を起源に持ち、周山会(佐藤栄作派)・木曜クラブ(田中角栄派)の流れを汲む、鉄の軍団と呼ばれた保守本流集団である。
横浜市立南が丘中学校OB会 最近読んだ本のうち終わらないで欲しい、もっと読みたいと思えたのはこれだけだな
結局主人公は呉一郎なのか?正木教授の台詞の謎とか色んなことがまだモヤモヤ残ってるわ >>539
「結局主人公は呉一郎なのか?」
これを考えてしまうのが
ドグラ・マグラの面白さの一つだと思います。
自分も自分なりに考えてみて興味深いものでした。 自分の息子をアンポンタンポカン呼ばわりする正木教授ェ…… 最初からそれ書いてよw
わたし、で良いよ
昭和初期までは使ってみたいだよ 「胎児の夢」とは所謂「記憶の保存」、ひいては「記憶の中継」という要素を含むキーワードとして作中では用いられている。
この記録媒体は個々の細胞で、そこに触媒を投じる事で同期を図ることが可能という論を正木博士は展開しているが、
これは一つのタイム・リープとして捉えて差し支えなかろう。
無論、呉一族にとっての触媒は、男性には六様の屍体が描かれた絵巻が、
女性には触媒に当てられた呉の男性が其々該当する。
この物語の最大の悲劇は、「この記憶が正木博士と若林博士によって上書きがなされてしまった」ということである。
上書きされる前の記憶は、「最愛の者を殺し写生し後世に遺すことへのエクスタシィに取り憑かれた呉青秀」であり、
この時点で充分に悲劇的ではある。
しかし、上書きされてしまった記憶が本小説「ドグラ・マグラ」である。
つまりこのドグラ・マグラという小説は、この「ドグラ・マグラ」を永遠にループする呉一郎の記憶を記録した細胞である、ということである。
ここで当小説のキャッチコピーである、読んだら精神に異常をきたす、の意味についてであるが、
この小説を真に読む、つまり「見る」ことが出来る呉一族の男性にとっては、一度触媒に当てられればもうそこで呉一郎になり、
この小説を延々と追体験する狂人になってしまうということになる。
言い換えれば、過去から未来へのタイム・リープが、未来から過去へを繰り返すタイム・リープとなってしまった、ということである。
つまり、この小説における私とは、呉一郎であり、呉一郎の記憶を同期したN番目の読者である、ということになる。
この本を繰り返し読めば読むほど狂人の精神に触れられるという意味で言えば、あながち大袈裟とも言い切れないだろう。 続き
そしてこの論を展開するには、作中における少なくとも次の点を偽りであるとして捉えねばならない。
呉一郎が童貞であることである。
若林博士の冷徹なまでの学術精神に則って考えれば、呉の血を絶やすことはしないだろう。
呉一郎には少なくとも子を遺させているはずである。恐らく精神病棟はそのための施設、種付け小屋である。
呉一郎は浅田シノ(仮名)と精神病棟にて逢瀬を重ねたと推察する。浅田シノ(仮名)は子供を産んだ。
そして呉青秀の記憶に従い殺害された。
その子は恐らく何処かにおり、若林博士の精神を継ぐ者が保護しているのではないか。
そして、その子がまた子供を産めば、その子供を保護し、その子供の親に触媒を触れさせる。
そしてその経過を観察する研究が今も行われているのではないか。
シュタゲゼロを視聴する身でこの本を読んだため、些か穿った感想を抱いたような気になり此処に考察を残させて頂く。
一気に読んで大して読み返さず書いているため大小の箇所に思い違いをしていたら適当に読み流して無かったことにしてほしい。 10代で読んで、最近40代でまたよんだけど、あらすじを言えと言われると困る…
だれかあらすじを教えてくれ… ドグラ・マグラは近代日本文学における突然変異みたいなものだ
同時代の我が国のいかなる小説とも違い過ぎている >>548
思い違いばかりありすぎて昔のレスであるにもかかわらず無かったことにはできなかった
このレスを見てくれたら是非とももう一度読み返すことをおすすめする 少女達と無敵の人による或る秘めやかな「性的儀式」
無敵の人3.0 POST HUMAN SEXと
量子的シンギュラリティに関する最終報告
https://ncode.syosetu.com/novelview/infotop/ncode/n3344fs/ 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be20a4887bc3d3353f527d3636c44e3) 最後の新聞記事読んでからワイドショーの解説的に初めから読み直すと面白い
下手人は主人公なんだろうけど、中身が呉一郎だったり呉青秀だったりアンポンタン・ポカン君だったりするんだよね?
最後も頭打って脳髄が機能を停止した瞬間に呉青秀の人格が出てくるのもそういうことだと理解してる
心理遺伝は肝だけど、胎児の夢かどうかはもっともらしい理屈を付けて難解なループものに見せてるだけのような気もする 一度、読了してやるという根性で読んでから二度と読んでない
復刻版を購入したりしてるけど、興味はあるけど、なかなか手が出ないw ↑途中で一度読むのやめたんだかど
新聞のコラムで一度読むのやめたけど意地で読了したみたいなの見て自分もチャレンジしたんだよね
今読むとまた違うんだろうなと思ってるけど、なかなか手が出ないんだよね〜 >>562
下巻の最後の方に、「正木博士自殺す!!」みたいな記事を主人公が見つけるシーンがあるんだけど、そこから読んだら事件のあらましがわかるよ
呉一郎が言い放った「お父さん、この間〜(ry」の台詞を読んだ瞬間鳥肌が立ったよ
頑張って読んでみてね なるほど これメモしとくよ!
半年後から暇になるから、そのくらいから読めるかな 漫画で読破シリーズは良く出来てるな
若林博士視点の解釈で面白い
原作読んでると所々おかしいところあるけどね
ハタから見たら「私」は完全に精神異常者だな あー、それ読んだ
漫画は書いた人の解釈になるなろうけど
こんな感でこんな話なんだって一応分かるもんね 「レプリカたちの夜」っていうのが現代のドグマグかと思ったぞ 繰り返し出てくるんだけど一郎だけじゃないみたいよ
呉一郎(くれいちろう)→クレイジー
正木敬之(まさきけいし)→正気軽視(しょうきけいし)
若林鏡太郎(わかばやしきょうたろう)→馬鹿話狂だろう(はかばなしきょうだろう)
映画のラスト、ポケットの櫛を返して走り抜けていくシーンは、呪縛を逃れて卵管から子宮、そして産道を走り抜けて生まれ出ることのメタファーに思えた。
だが… ご自分ではお分かりにならないかも知れませんが
あなた、気が狂っていますよ 後半の小間使の人が、いつもの人が怪我して、とかセリフに点が打たれたりして
なんかあるに違いないと思ってたらなにもなく終わったのはなんか見落としてるのか 胎児の夢でおかしいと思う点は
受胎した時点までの記憶の遺伝は、細胞を通して行われるけれど
受胎してから生まれた後の記憶は、遺伝されない。
先祖の全ての記憶は遺伝されない。
この胎児の夢という正木敬之の卒業論文も、主人公が妄想で作ったものであるのだろう
作品中に貫かれていることは、禅の思想であって、唯識論を語っている
唯物論の成果である現代文明の暗部を、唯識論で照らして改善したいとする作者の思想は
禅僧らしい発想だね 正木敬之の子供が呉一郎だと思ったのだけど
父親の記憶も遺伝されているから、
夢中で架空の脳髄を床にぶちまけて持論を語ることは正木敬之が語ることと同じで
呉一郎の語ることを正木敬之が聞くことは、自分自身の考えを自分で聞くということになってる
いかにも禅的だ >>574
>唯物論の成果である現代文明の暗部を、
>唯識論で照らして改善したいとする作者の思想
改善・改良という発想はどうかね
仏教思想的には進歩という発想や
その前提となっている直線的な時間も退けられる
個物(アルケーと言い換えても良い)を基礎単位とする
世界観も退けられる
でもまあ、禅だとそこまで観念論を徹底できない
これがいわゆる「現実」との接点になる
そこが「悪」の原因でもなる
中途半端な学識を身に着けた挫折者を叩き殺す理由のひとつだね >>569
> 若林鏡太郎
ミラーマンみたいでかっこいい名前だ 学生時代完読したけどイマイチ内容がよくわからなかった。
かと言って再読したいとは思えない。 『黒死館殺人事件』 『ドグラ・マグラ』 『虚無への供物』
に匹敵する奇書があるとの説があるが。それはなんだろ? >>581
たまたまブックオフで買った自費出版の本が凄かった
マジで頭が狂ってる人の本は格が違う ただ狂ってるだけじゃなくて文学的に価値がないと希書の仲間入りにはならんだろ
ただ狂ってるだけでいいならこのご時世SNSや個人ブログにいくらでも溢れてるよ 青空文庫のをPCで音読させて読んでいる。
時々誤読するのはご愛敬。
チャカポコ あーアのとこはテンポがいいね。
大笑い >>580
マッド・サイエンティストが自らの仮説を検証するために
殺人鬼の魂を持つ人間を作り出してホントに人を殺すかどうか実験するって内容だよ >>581
別のところでも書いたが俺はリチャードソンの『クラリッサ』だと思う
3大奇書全部の3倍ぐらいの量をかけて鼻持ちならない説教垂れ流すだけの小説
作者の尺感覚がぶっこわれていてキチガイ地獄ほどの長さのなーんの意味もない挨拶みたいなものが平気でボコボコ入る
読んでてあまりの辛さに3大奇書読み始めたが非常に面白く読みやすかった
変化球とか絡め手とかを狙って奇書はこれからも沢山出てくるだろうけど
文学史でこれほど評価され、これほど中身が糞で頭狂ってる小説は今度も出てこないと思われ どんな話?とググってみたらサドの美徳の不幸に似てるのね
クラリッサの方が半世紀ほど先
美徳を持つヒロインの悲劇という普遍的な物語の代表格か >>561
私もずっと昔に一通り読んだけど、非常に長編なので、再び読み直すかと言うと、
その気にならない。 「ドグラ・マグラ」は35年ほど前に読んだけど、現在は殆ど内容を覚えてい
ない。小説のストーリーと学術論文が入り混じったような作品だったことは
覚えている。
この作品は1935年に発表。
当時、精神病患者が殺人狂集団みたいに考えられていた時代に、作品中の
「キ○ガイ地獄外道祭文」にて精神医療のあり方を問い質し患者たちに人権
擁護を訴える。
1950年代にJ.WatsonとF.CrickがDNAの構造を解析して、一つの細胞の中にその
生物個体の全ての遺伝子情報が収納されている仕組みを解明した。
作品中の学術論文「脳髄は物を考える処に非ず」では、その前の時代に空想
とは言え一つ一つの細胞がその生物に関する記憶と感覚を持つ、つまり現在
の遺伝学につながる発想を提唱した。
その意味において、非常に先進性がある。 >>599 続き
これを映画化した作品がある。1999年公開、桂枝雀主演。
ずっと昔に観たので、どんな内容だったが覚えていないが、そんなに悪い
映画でなかったことは覚えている。